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臥竜のサクラ[がりゅうのさくら]
臥竜のサクラ[がりゅうのさくら]
分類 | 天然記念物 |
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指定別 | 国 |
所在地 | 高山市一之宮町亀ケ平 |
所有者 | 高山市 |
指定年月日 |
昭和48年5月26日 |
JR飛騨一之宮駅の北100mほどに曹洞宗大幢寺があり、本堂の北東約40mの辺りにこのサクラがある。目通り幹周囲7.3mで、太い枝が4つ東西南北にわかれている。北向きの枝元周囲2.7m、南向きの枝元周囲2.9m、東向きの枝元周囲4.0m、西向きの枝元周囲3.0mで、樹高15.0m、枝張りは東西20.0m、南北29.0mである。そのたたずまいを臥した龍に見立て「臥龍のサクラ」と呼ばれる。早春には小さな淡紅白色の花を多数つけて花盛りはみごとである。
宮村山下の城主であった三木国綱入道三沢が天正13年(1585)、豊臣の家臣金森長近と戦って戦死した際、この地に埋葬されて五輪塔が建てられた。その後弘化4年(1847)、国綱の属家三木七郎右衛門が桐山カ所と図って、三木の霊を祀るとともに墓標としてこのサクラを植えたと伝わる。
平成元年(1989)には、周辺も公園として整備され、花期には多くの人々が訪れている。平成3年(1991)に台風よって壊滅的な被害を受けたが、その後の手厚い保護によって現在の姿によみがえっている。なお、岐阜県下では、臥竜のサクラは本巣市根尾にある根尾谷淡墨ザクラにつぐ巨樹である。