本文
門和佐の舞台[かどわさのぶたい]
門和佐の舞台[かどわさのぶたい]
分類 | 重要有形民俗文化財 |
---|---|
指定別 | 国 |
所在地 | 下呂市門和佐 |
所有者 | 門和佐白山神社 |
指定年月日 |
昭和53年8月5日 |
門和佐の舞台は、かつて岐阜県内に多数存在した農村舞台の一つである。当地の白山神社敷地に建てられ、神社にちなんで「白雲座」と名づけられている。白雲座は、近世以来の拝殿型の舞台を老朽化のため解体し、新たに劇場型の舞台を建築したものである。切り妻造で妻入、室内に客席をもつ全蓋式の劇場形で、総ヒノキ造りである。間口は16.38m、奥行20.02m、棟の高さ約9mと規模の大きなものである。舞台機構は、回り舞台、上下二段の太夫座、花道があり、地形を上手に利用した奈落もある。回り舞台は直径5.40mでコマ回し式となる。客席は中央の平戸間に底板が張ってあり、桟敷は階下の両側のほか、コの字型に二階桟敷がある。
明治23年(1890)3月27日の舞台開きの後は、地芝居を例年春または秋に行っていた。しかし明治35年(1902)、素人が舞台に立つためには許可が必要となり、地芝居に対する取り締まりが厳しくなったため、もっぱら本職の一座を呼んで上演してもらう買芝居が中心となった。戦後には地芝居が復活し、地域の伝統文化が再興している。
