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絹本著色五大尊像[けんぽんちゃくしょくごだいそんぞう]
絹本著色五大尊像[けんぽんちゃくしょくごだいそんぞう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 国(国宝) |
所在地 |
揖斐郡大野町稲富 (奈良国立博物館寄託) |
所有者 | 来振寺 |
指定年月日 |
昭和49年6月8日 |
来振寺所蔵の本図は、智証大師請来様の五大尊として、不動明王、降三世明王、軍茶利夜叉明王、大威徳明王、金剛夜叉明王の5幅が完存している唯一のものであり、図像的にも非常に貴重な作例である。五大尊は、真言密教で重要な五壇の御修法や正月8日から14日までの7日間行われる御七日御修法の本尊として尊崇されるものである。
現状からみて後補の部分は少なくないが、制作時を示す寛治2年(1088)の墨書銘があり、またその古雅に富む画趣とともに11世紀後半の様式を窺わせるものとして、美術史的価値は極めて高い。なお、本像は平成16年(2004)6月8日に国宝とされた。