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宋版一切経[そうはんいっさいきょう]
宋版一切経[そうはんいっさいきょう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 国 |
所在地 | 郡上市白鳥町長滝大門 |
所有者 | 長瀧寺 |
指定年月日 |
昭和42年6月15日 |
この一切経は中国南宋期の紹興2年(1132)の頃、湖州帰安県松亭郷思渓に住む前密州観察使王永従の一族が発願し、思渓の円覚院において開版したもので、世に「湖州本」と呼ばれるものの一つである。折帖[おりじょう]で細い線を上下にし、1面6行、1行17字詰になっている。用紙は上質で文字は優れ、技術も秀でた一切経である。
中国では北宋期以来、一切経がしばしば刊行され、わが国にも輸入された。相当高価であったこの一切経を備え得た長瀧寺の勢力がうかがわれる。
明治末年の火災で収めていた42函が焼失し、現在は196函、3752帖を伝えている。