本文
日吉神社三重塔[ひよしじんじゃさんじゅうのとう]
日吉神社三重塔[ひよしじんじゃさんじゅうのとう]
分類 | 重要文化財 |
---|---|
指定別 | 国 |
所在地 | 安八郡神戸町神戸 |
所有者 | 日吉神社 |
指定年月日 |
大正3年4月17日 |
日吉神社は伝教大師が創建したと伝える。神仏混淆[こんこう]は過去の話ではなく、神社の本殿には十一面観音が安置され、三重塔には大日如来を祀ってある。
この仏塔は、天正13年(1585)稲葉一鉄修造の棟札があるが、永正年中に斉藤利綱が建立したと伝える、木割の大きな均斉のよくとれた名建築である。方3間、檜皮葺[ひわだぶき]で相輪[そうりん]までの総高さが24.6m。軒回りは各重とも二軒繁垂木[ふたのきしげたるき]、支輪[しりん]、軒天井を設け、組物[くみもの]も和様三手先[みてさき]とする。尾垂木[おたるき]には反りがあり、その鼻には増しをつけて垂直に切る。中備えには間斗束[けんとつか]や蓑束[みのつか]を適宜におき、これらを巨大な台輪[だいわ]の上にのせてある。頭貫[かしらぬき]鼻は渦巻紋の木鼻[きばな]で飾り、初重だけに長押[なげし]がある。初重と2重には縁を廻らすが、勾欄[こうらん]は2重だけにつける。初重正面中央間には横桟のみの桟唐戸[さんからと]があり、この上の間は三つ巴を浮彫りとし、下の間は格狭間[ごうざま]で飾っている。
