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南宮神社[なんぐうじんじゃ]附棟札3枚 附造営文書623冊
南宮神社[なんぐうじんじゃ] 附棟札3枚 附造営文書623冊
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 国 |
所在地 | 不破郡垂井町宮代 |
所有者 | 南宮大社 |
指定年月日 |
昭和41年6月11日 昭和46年12月28日 |
美濃国府庁の南にある当国一の宮として、延喜式名神社にも列せられている大社であるが、現在の社殿は寛永19年(1642)、徳川家光発願により岡田将監を造営奉行として建立されたもので、南宮山を背に老杉がうっそうとして広大な神域をつくっている。3間1戸の楼門をくぐると広い中庭があり、ここに方三間宝形造の高舞殿が、ついで両翼に長い廻廊をもつ拝殿がある。これらの建物はすべて丹塗に極彩色を交えてある。中備えはすべて繰抜蟇股[くりぬきかえるまた]になっているが、特に高舞殿の十二支の丸彫がすぐれている。拝殿は方3間、入母屋造[いりもやづくり]、檜皮葺[ひわだぶき]。妻入[つまいり]屋根の正面は軒唐破風にし、さらに向拝[ごはい]をつける。外回りを鑞色塗とした両折両開桟唐戸[さんからと]と舞良戸[まいらど]との混用も不自然ではない。この奥に方一間唐破風造の幣殿と、桁行3間、梁間4間、入母屋造檜皮葺の本殿がつづき、ともに素木造りとなっているが丸彫にした尾垂木[おたるき]、手挟[たばさみ]、蟇股だけは彩色されている。すべて和様と唐様混用の様式といえる。

(写真提供:南宮大社)