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旧大戸家住宅[きゅうおおとけじゅうたく]
旧大戸家住宅[きゅうおおとけじゅうたく]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 国 |
所在地 | 下呂市森 |
所有者 | 下呂市 |
指定年月日 |
昭和31年6月28日 |
もとは白川村御母衣にあったこの住宅は、平家の落人説をとって平経盛の末孫と名乗る家柄もあり、白川の合掌家屋として最良のものである。天保4年(1833)建造の棟札には、越中の大工達や家長ほか18人の家族名が記されている。
桁行21.3m、梁間12.3m、一重3階、切妻造茅葺[きりづまづくりかやぶき]。棟近くにはカラスオドリが並び、この地方特有の笄[こうがい]棟をつくる。その両端にはハナビソ、フジカケ、カンザシ茅が出張り、妻ケラバにはチョウナ茅が並ぶなど、わが国の古代建築の典型といえる。また側面に突き出た敷梁の鼻にかぶせた水切板も特徴的である。間取りは喰違[くいちがい]形で、外回りと中央列には一間ごとに柱が並び、チョウナ梁をうけているため牛梁はない。「デイ」「ブツマ」「エン」にはかぶせ板付の長押をつけ、釘かくしを打ってある。「ブツマ」は上段の間となり「トコ」がつく。
旧大戸家住宅は現在、下呂市の下呂温泉合掌村に移築されて一般に公開されている。
