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久津八幡宮本殿[くづはちまんぐうほんでん] 附棟札
久津八幡宮本殿[くづはちまんぐうほんでん] 附棟札
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 国 |
所在地 | 下呂市萩原町上呂 |
所有者 | 久津八幡宮 |
指定年月日 |
昭和28年11月14日 昭和38年7月1日 |
久津八幡宮は、応永19年(1412)に白井太郎俊国が再建した本殿をはじめ、天正9年(1581)建造の拝殿や夫婦杉など、多くの文化財を有している。
三間社流造[ながれづくり]、柿葺[こけらぶき]。妻飾[つまかざり]は2重虹梁大瓶束蟇股式[こうりょうたいへいつかかえるまたしき]、破風は猪目懸魚[いのめげぎょ]で飾る。軒は二軒[ふたのき]で繁垂木[しげたるき]。身舎[もや]の柱は丸くて長押[なげし]をつける。組物[くみもの]は三斗[みっと]及び出三斗[でみっと]とし、中備えには蓑束[みのつか]をおく。妻の蟇股は北側が牡丹、南側は鳴き鶯の伝説をもつ有名なものだが、その花頭曲線や輪郭などから桃山期の付加とみられる。内部は前1間通を外陣、その奥を内陣とし、一段高くして桟唐戸[さんからと]で仕切り、前面は3間とも蔀戸[しとみと]とする。正・側面には勾欄[こうらん]を設けた縁をつけ、正面中央には7級の木階がある。向拝[ごはい]柱は大面取りの方柱とし、その柱間虹梁上には、桐の左右に唐草を相称形に繰抜[くりぬ]いた形のきれいな蟇股がある。すべて素木造りとなる。
