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武並神社本殿[たけなみじんじゃほんでん] 附銘札棟札
武並神社本殿[たけなみじんじゃほんでん] 附銘札棟札
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 国 |
所在地 | 恵那市大井町森 |
所有者 | 武並神社 |
指定年月日 |
平成元年5月19日 |
桁行3間、梁間2間、一軒[ひとのき]屋根入母屋造[いりもやづくり]、向拝[ごはい]3間屋根檜皮葺[ひわだぶき]。
身舎[もや]は円柱、向拝には角柱を用いている。身舎の前面1間を下陣に、後端1間を内陣に区割している。組物[くみもの]は出三斗[でみっと]、組物間に間斗束[けんとつか]、支輪[しりん]を備え、向拝の組物間には蟇股[かえるまた]を飾る。両脇柱に繋虹梁[つなぎこうりょう]を架し、中央2本の柱通りには手挟[たばさみ]を設けている。軒は二軒繁垂木[ふたのきしげたるき]、向拝打越垂木、飛檐垂木[ひえんたるき]面取りとし、妻飾は虹梁、大瓶束[たいへいつか]、虹梁下中央に蟇股を入れている。
この本殿は、由緒書によると寛文12年(1672)の落成と伝わる。中世に荒廃したとはいえ、永禄7年から寛文11年までは100年ほどあり、建物には室町末期とみられる軸部組物、繋虹梁、蟇股、その他木鼻[きばな]が現存する。一方、縁廻り、内外陣境、屋根妻飾は寛文期の修理になると考えられる。なお、背面軒下の附属屋も後世の補加によるもので、特に、向拝柱の礎石は円形の礎盤であるが柱は角柱である点も、当初からの様式か後世の修理により変更されたものかは不明である。