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帯状疱疹について

帯状疱疹について

帯状疱疹とは

 帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルスに初感染(いわゆる『水ぼうそう』)後、生涯にわたって神経に潜伏感染しているウイルスが、加齢、疲労、免疫抑制状態などの免疫力の低下によって再活性化して起こる病気です。宮崎県で実施された疫学研究によると、帯状疱疹の発症は50歳以上に多く、約7割を占めています。毎年約60万人が発症し、80歳までに約3人に1人が経験すると推定されています。
初期症状は、体の片側の神経に沿って生じる皮膚の痛みやかゆみなどです。発熱を伴うこともあります。

帯状疱疹の主な症状は

 通常は痛みやかゆみが発疹の出る2から3日前から現れます。発疹の多くは顔を含む上半身の片側で、皮膚の痛みやかゆみなどが起こった場所に3から5日間にわたって現れます。発疹がかさぶたになるには10から15日間程度、皮膚が正常に戻るまでには1か月程度必要です。また、皮膚が正常に戻った後も、痛みが消えるまでに4から6週間程度かかります。

帯状疱疹後神経痛(PHN)について

 帯状疱疹の皮膚症状が治まった後も、帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼ばれる長期間にわたる痛みが何か月、ときには何年も続くことがあります。患者さんによって痛みの症状や程度は異なりますが、「焼けるような」「締め付けるような」持続性の痛みや「ズキンズキンとする」痛みを訴えることが多く、睡眠や日常生活の妨げとなるほど重篤になる場合があります。50歳以上では、帯状疱疹を発症した人の約2割がPHNに移行するといわれています。

また、PHN以外にも、Ramsay Hunt症候群、眼合併症、髄膜炎・脳炎など様々な合併症が存在します。

帯状疱疹の治療について

 抗ウイルス薬の投与による治療により、痛みの期間の短縮と重症度の低減効果があります。投与開始は発症初期ほど効果が高いことから、3日以内(72時間)以内に投与を開始することが望ましいため、早めに医療機関を受診しましょう。より早期に抗ウイルス薬投与を開始することが、PHNを予防するためにも重要です。

また、帯状疱疹の患者さんが、水痘にかかったことのない人へ水痘・帯状疱疹ウイルスをうつし、水痘を発症させることがあります。皮膚の状態が、かさぶた化するまでは、水痘の重症化リスクの高い方(妊娠中の女性、早産児、低出生体重児や免疫不全の方など)との接触は避けるべきとされています。


*詳しい情報はこちら→国立感染症研究所感染症情報センターホームページ<外部リンク>

帯状疱疹の予防とワクチン接種について

 帯状疱疹は、50歳代以降で罹患率が高くなり、70歳代でピークを迎えます。50歳以上の方は、帯状疱疹の予防接種を受けることで、発症予防、重症化予防が期待できるとされています。

 現在接種できるワクチンは2種類あります。身体の状態によっては接種ができない、注意を要する方もいるため、かかりつけ医等にご相談の上、接種をご検討ください。

 
名称

乾燥弱毒性水痘ワクチン
「ビケン」

乾燥組換え帯状疱疹ワクチン
「シングリックス筋注用」
種類 生ワクチン 不活化ワクチン
効能または効果 水痘の予防
50歳以上の者に対する帯状疱疹の予防
帯状疱疹の予防
接種対象者 50歳以上の者 50歳以上の者又は
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者
接種回数 1回 2回
接種方法 皮下注射 筋肉内注射
予防効果

50から59歳 約70%

 60歳以上 約50%

50歳以上 約97%

70歳以上 約90%
予防持続効果 5年程度 10年以上
副反応 アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎、発赤、そう痒感、熱感、腫脹等 ショック、アナフィラキシー、疼痛、発赤、筋肉痛、疲労、頭痛、腫脹、悪寒、発熱等
接種費用 8,000円から10,000円程度 20,000円から25,000円/回程度

 

帯状疱疹ワクチンの接種費用助成について

 帯状疱疹ワクチンは任意接種のため、接種費用は全額自己負担となりますが、ワクチンの費用を一部助成している市町村もあります。詳しくは、お住まいの市町村にお問い合わせください。

 ○県内市町村の助成実施状況についてはこちら→帯状疱疹ワクチン助成市町村一覧(令和5年11月1日現在) [PDFファイル/118KB]

 出典:厚生労働省帯状疱疹「ファクトシート」、ワクチン添付文書より

 

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