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地域循環共生圏の構築について
地域循環共生圏とは
地域循環共生圏=自立・分散型の持続可能な社会
地域循環共生圏は2018年第5次環境基本計画にはじめて位置づけられた概念であり、地域資源を活用して環境・経済・社会を良くしていく事業(ローカルSDGs事業)を生み出し続けることで地域課題を解決し続け、自立した地域をつくるとともに、地域の個性を活かして地域同士が支え合うネットワークを形成する「自立・分散型社会」を示す考え方です。
その際、私たちの暮らしが、森里川海のつながりからもたらされる自然資源を含めて地上資源を主体として成り立つようにしていくために、これらの資源を持続可能な形で活用し、自然資本を維持・回復・充実していくことが前提となります。
地域循環共生圏は、第六次環境基本計画(2024年5月閣議決定)において、同計画の中心概念である「ウェルビーイング/高い生活の質」の実現に向けた「新たな成長」の実践・実装の場としても位置づけられました。
「自立した地域」とは、自ら課題解決を続け、地域づくりを持続している地域のことです。課題解決の手段は、環境・社会・経済の課題を同時解決する「ローカルSDGs事業」を地域で数多く生み出していくことです。
そして、そのような事業を生み出すことを目的に、地域の人々が主体性を発揮し、地域の中と外の異分野・異業種の人たちと協働するための「地域プラットフォーム」をつくることで地域づくりは加速し、地域同士の支えあいのネットワークもつながっていきます。
出典:環境省ローカルSDGs地域循環共生圏
岐阜県における地域循環共生圏の取組
地 域 | 団 体 | 概 要 |
---|---|---|
郡上市 | 郡上市地域共生圏協議会 | ・再エネ事業で創出した利益を原資とし、社会事業(地域課題 を解決する事業)を支える。 ・地域外へのお金の流出を止めるため、デジタル地域通貨の導入を目指し、住民、観光客の移動情報を地域内の移動の利便向上に役立てる。 ・地域の企業や金融機関、市民団体などを対象とした勉強会を開催する。 |
美濃加茂市 | 美濃加茂市 | ・広葉樹「アベマキ」 を 活用し製品化することで、持続可能な里山に再生する。 ・整備後の里山空間を「人が入る里山」に演出して観光資源として活用。 ・更新伐により生物多様性、 CO2 の吸収、水源地など公益的機能を高めるとともに、企業や学校と連携し、里山を学び舎 として担い手を育成する。 |
国の支援制度
名 称 | 概 要 |
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地域循環共生圏創造事業費<外部リンク> | 地域循環共生圏の創造を強力に推進するため、地域プラットフォームを構築し、地域トランジション(役割転換)を実現するための各種事業を実施しています。 |
ローカルSDGs地域循環共生圏<外部リンク> | 地域循環共生圏の基本的な考え方や、全国の取り組み事例を掲載しています。 |
地域循環共生圏づくりの手引き<外部リンク> |
地域プラットフォームの立ち上げや運営の参考となるノウハウを掲載しています。 |
地域経済循環分析<外部リンク> | 地域のお金の流れがどのようになっているか、地域経済の強みは何かを把握し、地域の経済面の進むべき道を考えること、そして、事業を生み出し続けることにより地域経済がどう変化したかなど、地域循環共生圏の経済面を見える化するツールです。 |
地域指標分析<外部リンク> | 地域ごとの課題、目指すべき方向性等を明らかにし、「地域のすがた」を把握するため、全市区町村ごとの統一的に入手可能なデータを客観的指標(地域のストック・地域の成果)として整備し、地域の強み、弱み、課題を定量的に把握することができるツールです。 |