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クリエイティブキャンプ2018開催報告
平成30年10月13日(土曜日)、20日(土曜日)及び12月15日(土曜日)に、ソフトピアジャパンで開催した「クリエイティブキャンプ2018」。クリエイティブキャンプは、次世代の高度IT人材育成を目的に、新製品や新サービスの創出過程であるアイデア出し・企画からデザイン・開発に至るまでのプロセスを、講師のサポートを受けながら、高校生が自ら行うイベントです。
県内各地から7高等学校等が参加し、約2ヶ月間で新製品・新サービスに繋がる作品を制作しました。
【参加者】県内7高等学校25名(参加申込時)
岐阜県立岐南工業高等学校、岐阜県立斐太高等学校、岐阜県立岐阜工業高等学校、岐阜工業高等専門学校、岐阜県立岐阜商業高等学校、岐阜県立大垣工業高等学校、岐阜県立岐阜各務野高等学校
【講師企業】株式会社Kore-nani
10月29日〜30日グループワーク
<準備>
おはようございます!今日からクリエイティブキャンプが始まります!
先週まで毎週末に台風が上陸・接近し心配しましたが、今週は台風の接近もなく、無事キャンプを開催することができました。
どんなアイデアから、どんな作品が制作されるか非常に楽しみです。いよいよクリエイティブキャンプスタートです。
<集合・オリエンテーション>
全参加者が揃ったところでオリエンテーション開始!!あれ、参加者が多いな!?
岐南工業高校が3名から4名、大垣工業高校が4名から5名になり、本日は総勢27名の高校生が集合。
と言うことで、改めてオリエンテーション開始!!
今年は、初参加の2校を含め過去”最高”の7校7チームが参加。30名近い高校生には圧倒されます。
高校名 | チーム名 | 参加生徒数 |
---|---|---|
岐阜県立岐南工業高等学校 | 電子研究会 | 4名 |
岐阜県立斐太高等学校 | てつじの古典部 | 3名 |
岐阜県立岐阜工業高等学校 | 電気研究部 | 4名 |
岐阜工業高等専門学校 | Architechnique | 4名 |
岐阜県立岐阜商業高等学校 | 県岐商EDP | 4名 |
岐阜県立大垣工業高等学校 | 情報技術部ICT班 | 5名 |
岐阜県立岐阜各務野高等学校 | HTM | 3名 |
レジメに沿ってスケジュール・会場案内、注意事項などを説明後、講師の紹介し、オリエンテーションは無事終了。
<記念写真>
引き続き、キャンプ恒例の記念写真。これから2か月間、よき友、よきライバルとして、クリエイティブキャンプを楽しんでください。
<研修>
記念写真のあとは、会場を移し研修が始まります。
講師の自己紹介に続き、“CREATIVE”な作品を作るための心構え、“IoT”の概要説明、SONYMESHの使い方と研修は続きます。
「習うより慣れよ!」で早速MESHの実習。初めて触る生徒、既に学校で習っている生徒もいますが、皆、楽しんでいます。
AIスピーカ(GoogleHomeMini)のできることの説明で研修は終了です。
アイデアワークショップ
昼食後は、参加者全員によるアイデアワークショップです。他校の生徒とチームを組み、アイデア出しを行います。
「アイデアワークショップとは?」の説明後、お互いに自己紹介・・・・・・。皆、積極的に他校の生徒に声をかけていきます。
さあ、今近くにいる人がチームメンバーです!!
新たなチーム内での初めてのワーク。与えられたA4の白紙に、できるだけ大きな“円”を描くワーク。各チーム工夫して大きな円を描きます。
これからが、本格的なアイデア出し。
まずは、与えられたテーマに関するアイデアを時間内で可能限りカード(ポストイット)に書き出します。
アイデアを出し切ったところで、チーム内で共有し類似したアイデアを省き、分類していきます。
最後は、チーム内で出たアイデアを参考に、自分のアイデアを“絵”にしていきます。
絵が完成したところで、互いに自分のアイデアを説明し、意見をもらい参加者全員によるアイデアワークショップは終了です。
参加者全員によるアイデアワークショップ後は、本来の学校別チームに戻り、全員でのワークショップのアイデアを参考に、各校で今回制作する作品のアイデアを決めていきます。
(仮)アイデア発表
最後に、発表の練習も兼ねて、現時点でのアイデアを各チームから発表。
1週間後に再集合。それまでに、アイデアを詰めてきて下さい。
<高校別開発作業・個別指導>
1週間が過ぎるのは早いもので、キャンプ2日目を迎えました。
今日は、各校に1名講師がつき、先週検討した作品アイデアの精査や制作に必要な開発技術を学びます。15時30分からは中間発表として、12月の成果発表会までに制作する作品内容を発表します。
まずは、出席確認。今日は先週より少ないな・・・。学校行事の関係で、岐阜工業高校が1名減の3名、岐阜各務野高校が2名減の1名。本日の総勢は24名でキャンプ2日目スタート。
今日の予定を発表後、各校の講師を紹介。今日1日、よろしくお願いします。
講師紹介も終わり、ワーク「PaperTower」から開始です。このワークは、制限時間内にA4用紙を高く積み上げるワークです。ここで重要になるのは、チーム内の役割分担です。これからの開発作業でも役割分担が重要になってきます。
まずは、5分のシンキングタイム後、1分間でより高く積んだチームの勝ちです。優勝チームは、4段積みました。
ワーク「PaperTower」も終わり、高校別開発の始まりです。途中、希望チームを対象にした「MESHとGoogleHomeMiniのIFTTT(イフト)連携)」研修をはさみながら、講師を交え、アイデア精査や技術的内容の検討を進めています。
生徒、講師、先生が一体となって、中間発表に向けた準備が進んでいきます。頑張れ!!
中間発表会まで残り1時間。講師から発表方法やプレゼン資料の作り方の研修。
各チームは、発表に向けてラストスパートです。
<中間発表会>
2日間にわたって開催したキャンプの成果である中間発表会を迎えました。さて、今年はどんなアイデアが飛び出すのか・・・・・!!
各チームの発表後には、情報科学芸術大学院大学の吉田教授からコメントをいただきます。吉田先生、毎年ありがとうございます。
さて、発表順は?決めてなかった・・・・・と、各チームから手が挙がります。と言うことで、早く手が挙がったチームから発表です。
「eトレーニング」岐南工業高校(電子研究会)
自転車で楽しく体力をつけるため、充電器の充電状態を表示する装置。
「猫背防止ネコ」大垣工業高校(情報技術部ICT班)
猫背を矯正するため、猫背になった時、猫が鳴いて知らせる装置。
「ペットシッター」岐阜工業高等専門学校(Architechnique)
不在時のペットの環境を改善するため、照明・空調・ドアの開閉の状態を遠隔で確認できるシステム。
「お助けクッキング」県立岐阜商業高校(県岐商EDP)
自分で料理を作る時、今ある材料からお薦めの料理やレシピを教えてくれるアプリ。
「照明管理システム」岐阜工業高校(電気研究部)
照明の消し忘れを防止するため、外出時にでも遠隔操作で消灯できるシステム。
「絶対寝坊しない目覚まし」斐太高校(てつじの古典部)
朝寝坊を防止するため、洗顔やカバンを持ち出さないとアラームが止まらない目覚まし。
「自動温度調節ベッド」岐阜各務野高校(HTM)
快適に眠るため、熱くて寝苦しいときや寒くて眠れないときに自動で温度を調整してくれるベッド。
どのチームも高校生ならではの発想で、非常に面白いアイデアばかりでした。吉田教授からは、期待が込められたコメントをたくさんいただきました。
今後は、進捗状況の確認と指導のため、講師が各学校を訪問する予定です。約2か月後の12月15日の成果発表会に、どんな作品となって姿を現わすのか非常に楽しみです。
成果発表会を乞うご期待!!
12月15日成果発表会
10月13日、20日に実施したキャンプで各チームが考案したアイデアを実現するため、約2ヶ月間、各学校で開発を続けてきました。そして、本日はその2か月間の成果発表会です。
13時00分からの各チームの展示・実演会場準備のためPM0時00分に会場に到着。すでに、高校生が待っています。ごめんなさい!!すぐに会場を準備します・・・・。
高校生に攻め立てられ、会場の準備。準備風景の写真も撮れませんでした。と言うことで、“あっ”と言う間に展示・実演開始。
その前に出席確認。岐阜工業高校が2名増の6名、岐阜各務野高校が3名に復活、岐阜高専が1名減の3名。本日の総勢は28名で成果報告会スタート。
<展示・実演>
まずは、制作した作品の展示・実演。昨年は、会議室内での展示でしたが、参加チーム数が増えたこと、実物展示が多くなったことから、発表会場であるメッセも使い展示・実演スペースを何とか確保。
会場は、参加高校生28名に加え、見学の高校生、企業講師、関係者、さらに、新聞取材、県のTV番組の撮影もあり、大賑わいです!!
<発表会>
その後は、発表会。各チーム3分で発表。動画を使うチームあり、実演するチームありで、各チーム工夫をこらし発表。
また、情報科学芸術大学院大学の吉田教授、公益財団法人ソフトピアジャパンの松島理事長に、それぞれの作品に対して、良かった点や改良点などコメントをいただきした。
「お助けクッキング」県立岐阜商業高校(県岐商製作組)※チーム名変更
料理をするサポートをしてくれます。行程を同時進行で読み進める機能と手元の食材からメニューを音声で提案する機能があります。
「eトレーニング」岐南工業高校(GKMF)※チーム名変更
苦しいトレーニングも楽しく継続できるようにしたいと思い、グーグルアシスタントを利用して音声で応援してもらうようになっています。マイクロビットやMESH、LINEを取り入れ、効率的なトレーニングができるようにしました。
「AくんのわくわくIoTモーニング!!!」岐阜工業高校(電気研究部)※作品名変更
私達がする朝の行動(ドアを開ける等)をきっかけにGoogleHome等の機器を用いて「明かりをつける」、「テレビをつける」等の動作行動を自動化し、生活をより良いものにするものです。
「自動温度調節ベッド」岐阜各務野高校(HTM)
冬に布団に入った瞬間のヒンヤリ感を解消する模型ベッドです。音声操作で暖房をつけ、寝る頃には暖かくなっています。夏バージョンでは送風機で風を送って涼しくします。
「ペットシッター」岐阜工業高等専門学校(Architechnique)
人とペットが快適に暮らす上での悩みを解決するために快適な環境づくりをサポートしてくれるアプリケーションです。気温などの情報を考慮してアドバイスをくれる。
「遅刻しないためのソリューション」斐太高校(てつじの古典部)※作品名変更
AIスピーカーやMESHタグなどのIoT機器をIFTTTで連携し、睡眠の始まりから終わりまでを管理し、遅刻しないようサポートする目覚ましアプリケーションです。
「猫背防止ネコ」大垣工業高校(大工ICT)※チーム名変更
あなたの猫背を時に優しく、時に激しく注意してくれる猫型ロボットです。あなたの姿勢の乱れをこの猫は見逃さない!まったく新しい仕事の相棒が今、ここに誕生!!
<総評・写真撮影>
最後に、情報科学芸術大学院大学の吉田教授、公益財団法人ソフトピアジャパンの松島理事長から総評。
吉田教授からは、今回制作した作品を自分で実際に利用し、課題・問題点を改善していって欲しい。今日がゴールでなく、スタートである。と、今後の活躍を期待するコメントをいただきました。
松島理事長からは、教科書の知識は、ネットからも得る事ができる。これからは、自分で考え、行動し、体験することが重要である。と、示唆に富んだコメントをいただきました。
そして、恒例の集合写真撮影。TV撮影にきたミナモも参加。みんなTVに映るかも?
これで、キャンプは終了です。
参加した高校生たちが、今回の経験を活かし、高度IT人材として大きく羽ばたいていくことを期待しています。
また、2か月間生徒をサポートしていただきました先生・講師をはじめ、関係者の皆さまありがとうございました。
皆さまのおかげで今年も無事クリエイティブキャンプを終えることができました。
<開催協力>
岐阜県高等学校教育研究会情報部会・工業部会
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)
<講師企業>
株式会社Kore-nani.
<運営>
主催:公益財団法人ソフトピアジャパン
共催:岐阜県ITものづくり推進ラボ
後援:岐阜県教育委員会