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NPO法人つむぎの森

NPO法人つむぎの森(各務原市)

活動団体名等

NPO法人つむぎの森

活動拠点

各務原市小佐野町3丁目54番地

団体の目的

 地域社会の中で、心と体の健康を考えた事業や自然の中で自立した生活を手助けする事業、生きづらさを抱えた人への幅広い相談支援を行う事業を通じて、人と人、人と自然がつながり、多様な人たちが相互に支え合うことで生きづらさを抱えた人への理解を促し、心と体と生活の調和がとれた居場所づくりをすることを目的としています。

団体の活動理念等

「人と人・人と自然がつながり支えあう世界を作る」
 学校や社会の中で、自分らしくいられる居場所を見つけられなかった子どもの「フリースクール」を開設したのがはじまりです。一度みんなと同じというところから外れてしまうと社会は厳しく、一人ぼっちでは心が折れてくじけそうになってしまう。そんな一人一人にやさしく寄り添い、誰もがもう一度未来に夢を描き、再チャレンジできるよう、自分の個性・特性を活かして働くための経験やスキルを手に入れるための実践活動をしている。人と出会い、支え合い学び合いながら自分らしく生きる道を見つけていく場所です。
 スタッフは、社会福祉士、看護師、教員、IT専門家等様々な現場経験があったり、以前悩みを相談にみえた方が得意分野にかかわるなど多様で、幅広い相談支援に対応しています。
 子どもの生きづらさは、家族の生きづらさを映した鏡である。親も子もありのままの自然な自分でいられること。それが「つむぎの森」が大切にしていることであり、ここでの合言葉は、「みんなちがってみんなたのしい」です。

活動内容

子育て支援「まーまはうす」事業

 人と人が出合い、話をすることで心の荷物を分かち合い、寄り添いながら、学び合い、支え合う中で人との信頼関係を取り戻す活動。
 困難を抱えた親と子どもの相談支援や体験活動を通じて、孤立を防ぎ、支え合える活動を行っています。

  • 心の相談室「くーむ」
     不登校、ひきこもり、就労、発達障がい、生活全般の悩みを様々な機関とも連携し、課題を解決していく相談を行っています。
  • 傾聴サークル「あ・うんの会」
     家族の問題や自分の悩みをそれぞれが守秘義務を負いながら分かち合い、支え合う会。困難を抱えた子どもの親同士が、お互いの話をしながら学び合い、支え合い、その活動をすでに克服した人がピアサポートしています。
  • 訪問支援・外出同行支援「そなたくらぶ」
     一人での外出が困難な人を対象に、フレンドワーカーが自宅に訪問し、相談できる人としてのかかわりを作りながら、本人の主体的な気持ちや活動を支えていきます。
  • フリースクール「どんぐり」
     最初は、個別対応から、少人数への活動に参加できるよう自分の課題を見つけ、アートセラピーやグループワーク、社会参加の体験活動などを行いながら自己肯定感を育みます。

就労準備支援(まーゆ事業)

 生きづらさを抱えた人が、「まーゆ」という安全で安心して活動できる場所で、働くための体験をしたり、仲間と支え合ったりしながら、社会に出る前に安心して働くための準備をする活動をしています。

  • 居場所「未知草」
     家から一歩でて、誰でも参加できる自由な居場所。誰かから指示されることもなく、自分が自分らしく居る、ただそれだけでも許される場所です。
  • 社会的居場所「まーゆ」
     自分が主人公になって、夢や希望を語りながら仲間と支え合い、心の元気をためて社会に出る前の居場所。「さるぼぼつくり」の訓練を受け、職人として仕事をしたり、畑の農作物などの加工販売を行うことで、働くことの楽しさを学びます。

社会とつながる「ゆいまーる事業」

 畑での作業や地域の人たちとのかかわりの中で、心と体を整え、社会に参加をするための自信をつける活動を行っています。「ゆいまーる」とは、沖縄の方言で「みんなとわかちあい、お互い様」という意味です。ここには、助け合う社会につながっていってほしいとの願いが込められています。

  • ふれあい農園「つむぎ野」
     畑で野菜を作り、収穫から販売までを行う。自然の中で働くことで、心と体に自信を取り戻し働く喜びを見つけます。畑で地域の人が声をかけてくれたり見守ってくれているという思いから自分の心に温かい気持ちが芽生えていく。
     地域の方々が関ってくださることで、引きこもっていた人の心がほぐれ、活動の幅が広がっていく。また、自分たちが丹精を込めて作った野菜は、大型商業施設などでも販売されており、野菜を育て販売するまでを体験することで社会の仕組みを理解し、働くことへの自信が持てるようになります。
  • 自立就労「チームくらうど」
     自分の得意分野を活かして、自分らしく働くための活動を行っています。オリジナルイラストのグッズの企画制作販売をすることで、自立のための仕事を仲間と共に作り上げていきます。つむぎの森の妖精をイメージしたシリーズは、絵画展を行うなど好評を得ています。

地域活動支援センター「まいむ」

 福祉サービスの居場所として新たに開設。ひきこもりの方など、障害者手帳がなくても利用できる施設です。困難なことを抱えていても夢をかなえて働くことができるということを仲間と共に準備をする活動を行っています。
 「まいむ」の部屋は、白と黒を基調とした落ち着いた空間で、パソコン訓練や、グッズの製作など仲間との楽しい居場所でありながら、自分のぺースで好きなことをして活動ができる自由な場所です。ここでの合言葉は、「ひとりぼっちをつくらない」です。

  • 活動趣旨
    「まいむ」とはわたしの夢。みんなの夢が舞い踊る居場所。一人ぼっちで抱え込んだつらさを仲間とともに癒す場所である。夢や希望は未来をつくる心の種、さまざまな体験活動をしながら、自信を取り戻し、自分らしい生き方を見つける場所です。
  • 大事にしたいこと
     ひとりぼっちをつくらない仲間。楽しみながらみんなでつくる活動。一人ひとりの思いを尊重すること。いつ来てもいつ帰ってもいい自由な場所であること。自分が安心していられる場所であること。
  • 支援内容
     農業体験(育苗、農作業、収穫、販売、売上管理)、パソコン訓練(日本情報処理検定協会検定対策プログラム基礎)、さるぼぼ職人育成(手工芸品の制作販売)、イラスト制作、グッズの企画販売(オリジナル制作で自分の夢にチャレンジ)、個人に合わせた社会適応サポート(学校や職場でのつまづきを克服)、コミュニケーショントレーニング(自分の気持ちや考えを伝える)。
     スタッフは、本人の気持ちを大切にし必要に応じてアドバイスをし自立へと導く。疲れた時には、スタッフも寄り添いながら、一緒の時間を過ごすことで信頼関係を築いていく。それぞれのやりたいこと(夢や希望)が広がる穏やかで自分らしく居られる場所となっています。

さるぼぼづくり
​就労準備支援「まーゆ」
高山で民芸品の製造販売を手掛けている会社のご協力を得てさるぼぼ職人を育成し、働く場をつくっています。

畑での交流
​ふれあい農園「つむぎ野」
地域の人たちにもご協力をいただいて、有機無農薬の安全な野菜を作っています。

まいむでの交流
地域活動支援センター「まいむ」
自分らしくいられる自由な空間で、余暇活動を行うための居場所活動を行っています。

課題と今後の展望(ユニバーサル就労が生まれるまちづくり)

  • 社会的排除
     ひきこもりや不登校の人が自信を無くし社会から一度離れてしまうと、一般社会では甘えている、怠けていると思われ自己責任であるとして、受け入れてもらうことが困難になる。
  • スモールステップ支援の困難さ
     自己肯定感が低く、社会参加が困難な人に対しては、スモールステップの個別支援が必要(パーソナルサポート)である。しかし、そのような個別支援を行って行くためには、支援をする側の専門スキルと制度化がされないため、必要となる費用を個人で負担しなければならない。
  • 持続可能な循環社会の可能性
     今後は、社会参加するためのスモールステップを持続可能な循環社会のモデルとしてつくることを考えており、家庭の生ごみをダンボールコンポストでリサイクルし、畑の肥料に変え、その肥料で育てた野菜を協力飲食店や個人に販売するなど、私たちの団体だけでなく地域の人たちと協働した「ちいさな生業」を作り出すような働き方を考えている。(ユニバーサル就労)
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