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知事記者会見(平成30年1月17日)

記事ID:0017076 2018年1月19日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成30年1月17日(水曜日)15時00分

司会  それでは、知事定例記者会見を始めます。
 それでは、知事お願いいたします。
知事

 いくつかご報告がございますが、まずは防災情報通信システム、この三層一体運用がいよいよ開始をするということでございます。平成27年度から3年にわたって整備を進めてきましたが、今月の31日に工事が完了して、この日から「地上系」「衛星系」「移動系」と、三層一体運用を開始するということでございます。
 これは災害発生時に電話とかインターネット等がつながらなくなった場合でも、市町村、警察、消防等々関係機関の間で、確実に情報収集、情報伝達を行うことのできる専用の通信手段ということでございます。これによって早期の応急対策でありますとか、復旧でありますとかいろんなことが可能になるということでございます。
 当時いろいろ議論がございましたが、最終的に三層一体で整備するということで今日に至ったということでございます。
この工事の途中に通信が途絶するような大災害があったらどうするか、心配もありましたけれども、幸いそうしたこともなく、無事にこの運用の日を迎えることができる見込みとなったということでございます。詳細はお手元の資料にございますので、ご覧いただければということでございます。
 システム整備はこれで終わるわけでありますけれども、運用が肝心でありまして、昨年4月に、「運用会議」を設立して、いろいろと操作方法の習熟に努めてきたところですけれども、来月14日に、129の拠点全てを対象にした通信訓練をやろうということも考えております。

 次に、「世界農業遺産国際シンポジウム」でございます。今月25日に、ぎふ清流文化プラザで開催する予定でございまして、昨年度からこの国際シンポジウムを、「能登の里山里海」で世界農業遺産をもらっておられる石川県と連携して、山・川・海のつながりということで相互に参加をし合いながら進めていくということでございまして、今回岐阜でやるということでございます。
 今回特に基調講演では韓国のこの分野の第一人者のユン先生をお招きするということになっておりますし、「世界農業遺産を活かした観光振興」ということをテーマに、パネルディスカッションを活発にやっていただこうということでございます。
 それから石川県の場合、「未来につなげる『能登』の一品」という農業遺産にちなんだブランド商品を開発しておられますが、一方私どもも「清流長良川の恵みの逸品」ということで用意しておりまして、そういったものも提供しながらやっていこうということでございます。
 それから国際フォーラムということでは、今年の4月に、イタリア・ローマで世界農業遺産の国際フォーラムがございまして、そこで岐阜県の取組みについて基調講演ということで紹介をさせていただくことになっておりますので、これもまた岐阜県の世界農業遺産の国際的なアピールにもつながるということでしっかりやっていきたいと思っております。

 それから3番目がインターハイのスキー大会でございます。来月の4日から8日までの5日間行われます。
岐阜県では、高山市の「飛騨ほおのき平スキー場」を使ってアルペン競技を、それから郡上市の「デイリー郡上・牧歌の里クロスカントリーコース」でクロスカントリーをやるということでございますが、同じ時期に北海道の名寄市(なよろし)で、ジャンプと複合競技の2種目が行われます。
 最近は冬の大会は結構1か所で集中的にやるというよりは、各地で分担してやるケースが多いようでございますけれども、岐阜県としては平成14年度以来15年ぶりの開催ということでございまして、開会式は2月4日に「丹生川文化ホール」、閉会式は2月8日に郡上市の「たかす町民センター」で予定をしております。
 これから、来月、平昌(ピョンチャン)オリンピックもありますし、4月の清流ハーフマラソン、6月のアジアジュニア陸上選手権、それから8月には同じインターハイの東海ブロックの競技が開催されますが、いろいろとスポーツが盛り沢山でございますのでよろしくお願いしたいと思います。

 4番目が「清流の国ぎふ女性の活躍推進サミット」ということでございまして、2月22日に開催を予定しております。岐阜県は女性の管理職比率が、ずっと一貫して低いわけでありまして、平成27年の国勢調査では全都道府県中40位ということでございますが、確か私の記憶ではもう少し前に遡ると大体45位とか46位とかその辺でずっときていたわけで、ちょっと上がったということになったかもしれませんが、課題が沢山ございます。
 県の方では、隗より始めよで、ご案内のように知事部局だけで言いますと14.1パーセント、警察を入れますと11.9パーセントということで警察を入れた数字ですと全国で4番目ということになりますし、知事部局だけでいくとさらにもう少し上位に上がるのではないかと思っておりますが、県全体の産業界も含めた管理職比率は、さらにまだ課題の部分ということで、「清流の国ぎふ女性の活躍推進計画」を作ってやってきているわけでありまして、その実行の一環として、このサミットを開催しようということでございます。
このサミットの機会に、岐阜県のワーク・ライフ・バランスを推進しておられるエクセレント企業に対して認定証をお渡して顕彰するとか、野田聖子女性活躍担当大臣からもメッセージをいただくとか、国内、世界で活躍している岐阜県ゆかりの女性からのメッセージをいただくとか、あるいは行動宣言を行うとかいろんなことを考えておりますので、よろしくお願いします。

 5番目が、「清流の国ぎふ芸術祭第1回ぎふ美術展」の開催の概要が決まりましたのでお知らせします。募集要項も決定しております。
 従来は、いわゆる「県展」といいますか、「岐阜県美術展」ということで、昭和21年から平成27年まで69回の歴史を刻んでやってきたわけでございますが、ややマンネリ化といいますか、若者離れとか、応募者の減少でありますとか、いろいろと課題が溜まってきておりました。
 思い切ってやり方を変えようということで、3本立てになるのですが、想像力溢れる新たな才能の発掘・育成ということで、革新的な企画公募展ということで、昨年やりました「ArtAwardINTHECUBE」ですね。いわゆるひとつの「箱」という枠組みを与えて、そこで自由に構想力を表現してもらおうという、革新的な尖がった才能を評価していくという3年に1回の展覧会。それから、県民の皆さんに広く発表機会を提供するということで、県民参加型の公募展である「ぎふ美術展」。それから、何とか「展」ということではなく、常時といいますか、できるだけ多くの機会を設けて、幅広い県民の皆さんが美術・芸術に参加できるような、あるいは関心を持つような、ワークショップとか美術講座とか、アート体験といいますか、そのようなことを県内全体で展開しようという「アート体験プログラム」。この3本立てて「清流の国ぎふ芸術祭」ということで展開しようという、いわば「岐阜県美術展」、いわゆる「県展」と言っていたものを全面的に組み直したということでございます。
 昨年はその第一弾ということで、第1回の「ArtAwardINTHECUBE2017」をやらせていただいたわけでございますが、海外を含めて予想を上回る790件の応募がございましたし、ご覧になったお客さんも約3万7千人ということで、大変注目を集めることができました。これはまた次回に向けても準備をしておりますが、本年は、まず、この第二弾として「ぎふ美術展」をスタートさせるということで、本年と来年に「ぎふ美術展」をやって、その次の年にまた「ArtAwardINTHECUBE」をやるということになるわけでございます。
いろいろと議論をしてまいりましたが、いくつか改革点もございます。
 一つは、応募部門と作品規格の見直しということで、特に、映像作品とか現代アートとか、従来の枠組みに収まらない作品を受け入れるということで、「自由表現部門」というジャンルを創設しました。また、規格も、応募作品のサイズ、あるいは彫刻部門でいえば重さですね、こういったことについて思い切って緩和をして、多種多様な作品を応募できるようにしたわけでございます。例えば彫刻ですと1トンまでオッケーというようなことも打ち出しております。
 二番目の改革は審査員ということで、この審査員のリストをご覧いただければと思いますけれども、岐阜県の、この分野でご活躍の方々というように狭く解さないで、全国に広く目を向けながら、第一人者とおぼしき各分野の方々にご就任いただこうということで、例えば文化功労者、あるいは重要無形文化財保持者とかですね、国のレベルでみても第一人者と思われる方々にもお願いしてご就任いただいいております。しかも、ジャンルごとに小人数で、それらの方々の目線で選んでいただくということでございます。
例えば、彫刻家で澄川喜一(すみかわきいち)先生といえば、まさに文化功労者でございますし、絹谷幸二(きぬたにこうじ)先生はいろいろなところでひっぱりだこの、これまた文化功労者である洋画家でございますし、今泉今右衛門(いまいずみいまえもん)さんも陶芸部門では、まさに国を代表する重要無形文化財保持者ということでございます。そういった優れた方々に、県民の多くの方々が応募した作品を見て、発掘をしていただく、選んでいただくということで、審査員の思い切った刷新をやらせていただきました。
それから、「アート体験プログラム」については、どんな場所でどんなプログラムでということを、今、広く検討しておりまして、県民の皆さんの参加する裾野を広げるとか、あるいは県民の皆さんの技術・知識の向上を図るとか、そういったいろいろな観点から内容を詰めていきたいと思っておりまして、決まり次第発表させていただきます。
 この「ぎふ美術展」では、部門ごとに、グランプリであるところの「ぎふ美術展賞(最優秀賞)」、それから優秀賞、奨励賞といったものを受賞作品として選ぶこととなっておりまして、6月9日から17日までの間に県美術館で展示をするということでございます。
ということで、岐阜の美術展も思い切った見直しをするということで、再度活性化していきたいということでございます。

記者  岐阜市と美濃加茂市で、間もなく市長選挙が始まりますけれども、期待する論戦と言いますか、何かお考えがあれば教えていただけますか。
知事  岐阜市の場合は、当然、県都ということでございますので、県都の発展といいますか、県都のありようというものと岐阜県の発展とは不可分であると思っておりますので、そういう観点から、7人ですか、多くの候補者が出ておられますが、積極的なご提言とか論戦を期待したいと思います。また、市民の皆さんも、まさに岐阜市がどうあるべきかという観点から、大いに関心を持っていただければとは思っております。そういう中から、おのずと争点は何かというところが浮かび上がってくるのではないかという感じがしております。
 それから、美濃加茂市は、残念な事の後でございますので、市政の安定をどのように回復し、さらに前進していくかという、そういう意味での大事な選挙になろうかと思います。市民の皆さんが、このところの市政の展開の中で、法的な問題が一区切りついたところで、あらためてどのように美濃加茂市を変革していくか、発展を図っていくかということについての論戦を期待したいと思っております。
記者  岐阜市長選について、今回の候補者の中で県と岐阜市の連携が重要だということを訴えられている候補者がいます。背景には、細江市長がこれで引退されることになりますが、細江市政と古田県政の連携がうまくいかなかったという批判もあるわけですが、細江市政との連携という部分について、細江市政をどう評価するかという点が一点と、もう一点は、県と市の連携というところで、今後見込まれる点を教えてください。
知事  連携というのは、それ自身が目的ではなくて、ある政策目的を実現するためにどういうフォーメーションを組んだら良いかというテーマだと思うんですね。だから一般論、抽象論で連携、連携ということではなくて、何をするための連携か、しかも何をするためかということがはっきりすれば、どういう連携が望ましいか、どういうやり方が望ましいかということがおのずと明らかになってくるわけで、連携と一口に言っても、制度的な連携というものもあれば、政策実行面というか、運用面での連携もあれば、予算とか諸々の負担関係をお互いに、適切な負担関係を作って分担して、ひとつの目的を実現して行くとか、色んな連携がありますので、一般論として言うのは、あまり生産的ではないのではないかと思っております。
 例えば、去年の関ケ原というのも一つの例で言いますと、関ケ原というのは一つの場所ではありますけれども、含意するところは、もっと広い関ケ原に至る歴史の流れもあれば、東西の接点というような見方もあれば、あるいは、戦争と平和という視点もあれば、色々な視点があるわけです。そうなると、どんどん関ケ原というテーマも広がっていくというか、連携していく、つながっていくテーマだということで、単に関ケ原町と県が連携するだけではなしに、大垣市も関わってくるし、岐阜市も関わってくるし、どんどん広げていく、広がっていく、そういうコンテキストで私どもは取り組んでいるわけなんですが、そういう中で例えば関ケ原の交流館がありますけれども、あそこのお土産売り場で信長450年というのを取り上げてもらうとか、例えば、去年は大谷吉継をテーマにやりましたけれども、そのイベントいうか、セレモニーの中でも信長450年というのを織り込んだ形にしたりですね、岐阜駅の「THEGIFTSSHOP」でも、岐阜のすぐれものという観点から、信長450年にちなんだ、すぐれもの展というのをやりましたし、そういう形で、お互いに相乗効果を高めていくと言いますか、どうやったら、相乗効果を高められるかということで、一つ一つの施策なり行事なりを考えて行くということが、大事ではないかと思っております。
 観光も今、よく広域観光ということを言われますけれども、点ではダメですし、線ではダメですからしっかりとつないでいく必要がありますので、そういう意味で、岐阜市であれ、大垣市であれ、関ケ原町であれ、あるいは美濃加茂市であれ、どこであれですよ、つないでいくということを私自身は心掛けているつもりです。そのつながり方とか、テーマとかタイミングとかそういったことが、色々とケースバイケースで、一番ベストな選択をしていくということでやっていくわけです。そういう中で、岐阜市は先ほど申し上げましたように、県都ですから、県のまん真ん中にあるということで、いわば、県のリーダーたるべき市町村ということでもございますので、岐阜市との連携というのは、ものすごく大事だと思っております。
記者  16年ぶりに新しいリーダーが生まれるということで、知事が今後、岐阜市と一緒にやっていきたい事業や、こういう構想があるというようなプランがあればご教示いただければと思います。
知事  山ほどあるんじゃないですか。具体的に議論はしておりませんが、名鉄の線路の高架化、あれも私が子どもの頃から、開かずの踏切ということで、加納の人たち、岐阜の南から北への通路という意味では、ずっと悲願ですよね。ようやく、とにかくやろうではないかとということで、JR岐阜駅の高架化の時に本来やっておいてよかったのではないかと私は思いますけれども、それは、全くなされなかったということで、名鉄の名古屋本線の高架化は正に、国、県、市、名鉄の4者がきちっとタッグを組んで、それぞれの役割分担を見定めてやっていかないと進みませんので、しかも、私も加納の出身ですから、悲願ですから住民の、できるだけ早くやりたい、これは一つの連携と言えると思います。
 それから今、申し上げましたように、武将観光とか侍文化ということで岐阜県がアピールしようということになったら、当然岐阜城、岐阜市川原町、織田信長という切り口もありますし、関市の刃物もあれば、東濃の山城もあれば、もちろん関ケ原もあれば、大垣城もあればということで、そういう連携というのを、観光の面では、連携すればするほど、膨らみがでてくる、懐が広がってくるということです。このところ、岐阜県にお越しになるお客さんが、岐阜県を周遊するというよりは、岐阜から次にどこへ行くかということで岐阜県を宿泊地として選ばれるということが多いと聞いておりますけれども、岐阜の長良川温泉が、先般、温泉地の人気投票で女子旅部門の全国ランキングで1位になった、これは、ここ何年かの間に、おんぱくプロジェクトということで、長良川流域の人たちがコツコツとやってきて、私どもも応援してきましたし、岐阜市も応援してきましたし、そういう県、市が一緒になって、長良川温泉といいますか長良川流域を魅力あるものにしていこうとしたことが、一つの結果になったわけであります。
 「清流長良川の鮎」ということで、岐阜市、関市、美濃市、郡上市、4市で流域のアピールをしていこうということですから、岐阜市は不可欠の存在であります。
 例えば、FC岐阜一つをとりましても、これも岐阜県のプロスポーツ文化の初の体現ですけれども、これも岐阜県、岐阜市が一緒になって、先頭を切ってアピールをしていくということで、何とか今日までやってきているわけですし、そういったことでいくらでもあるんじゃないでしょうかね。特定のテーマに限定するというよりは、岐阜県全体の発展の中で、連携していくというテーマは、今日ご紹介したもの一つをとっても連携の要るものは結構あると思いますよ。
 1+1が2ではなしに、相乗効果というか、コラボレーション・連携をとることが、単なる足し算ではなしに、もっと大きな効果を生んでいく、もっと高い評価を得て行く、もっとアピール度が高まるということを期待したいという思いです。
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