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知事記者会見平成29年4月11日

記事ID:0015888 2017年4月13日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成29年4月11日(火曜日)午後15時00分

広報課  それでは、発表項目の1つ目としまして「眞子内親王殿下の『国際陶磁器フェスティバル美濃’17』名誉総裁への御就任」に関する共同記者会見を行わせていただきます。
 この記者会見には、多治見市長古川雅典様にご出席いただいております。どうぞよろしくお願いします。
 進行につきましては、知事そして市長からのご発言をいただき、それに引き続きまして、質疑応答という形で進めさせていただきたいと思っております。
 それでは、知事お願いします。
知事  お手元に資料があると思いますが、この秋に行われます「国際陶磁器フェスティバル美濃’17」の名誉総裁に眞子内親王殿下が御就任いただくことが決まりましたので、お伝えする次第でございます。
 この資料にありますように、これまで第1回からずっと、宮家のほうで名誉総裁をお引き受けいただいているわけですが、前回の第10回に引き続いて、今回の第11回大会も眞子内親王殿下にお願いすることになります。9月15日から10月22日までの38日間、多治見市のセラミックパークMINOを主な会場として開催されます。
 実行委員会を組んでおりまして、多治見市・瑞浪市・土岐市、そして産業界、そして岐阜県ということで準備を重ねております。概ね3年に1回のいわばトリエンナーレということでございまして、今回が第11回目ということでございます。第1回以来、基本テーマとして「土と炎の国際交流」ということを掲げておりまして、陶磁器のデザイン、文化の国際的な交流を通じて、陶磁器産業の更なる発展と文化の高揚、更には地域の振興を図ることを目的にしているわけでございます。
 このメインイベントの「国際陶磁器展美濃」でございますが、昨年11月から今年の1月まで募集をいたしました。世界60の国と地域から1,337名、2,466点の出品がございました。前回とそんなに大きな違いのない数字でございます。
最終審査は、この7月下旬に行うことにしておりまして、グランプリ作品を始め入賞作品が決定するということでございます。
 8月には公式パンフレットも完成して、全容をお知らせできると思いますので、よろしくお願いしたいと思っております。
なお、眞子内親王殿下におかれましては日本工芸会の総裁を務めておられまして、伝統工芸に非常に造詣が深く、その振興に向けて積極的な活動をしていただいているということでございます。是非フェスティバルの当日にも前回同様お越しいただけるように宮内庁とも鋭意調整しているところでございます。私の方からは以上でございます。
広報課  ありがとうございました。続きまして、古川多治見市長お願いいたします。
多治見市長  多治見市長の古川でございます。よろしくお願いします。
第10回の国際陶磁器フェスティバルが終了した時点で、私のほうから眞子内親王殿下に第11回も是非お願いしたいと、お願いを申し上げました。前回は初めてのご公務でございまして、今回は2回目ということでございます。
 イギリスで博物館学も勉強された内親王殿下でございますので、いろんなアドバイスをいただきながら、第11回の陳列の方法、ディスプレイの方法、こういったところに新たな要素を加えていきたいと考えております。
 今回は、岐阜県庁の予算、あるいは人事的な大変なバックアップをいただいております。加えまして、地元の3市、多治見市、土岐市、瑞浪市、この3市を新しく「セラミックバレー」、こういうような呼び方でございます。アメリカのシリコンバレーと同様に、この地に来れば、セラミックの粘土、焼成、加飾、すべてが揃っている。人間国宝を頂点とするということと、一般的に使うような日常食器、あるいは、タイル、すべてのセラミックスが集積されているというようなことから「セラミックバレー」というような呼び名で今回新たに、世界に発信をいたします。
前回と大きく変わる点が3点ございます。
 まず、第1点目については、産業界がこれまで以上に積極的に、参加・参画をするということでございます。これまでは、ある意味、官主導的なイベントに終わっておりましたが、国内外の飲食店と、あるいは地元の陶磁器商社とメーカー、こういったところがタッグを組んで、新たな器を生みだす。こういうようなことを行います。
 2点目でございます。真に国際交流、国際陶磁器フェスティバルに相応しいようなイベントにする。というようなことで、日本にいらっしゃいます大使、領事、今の目標でございますと、10ケ国を是非ともこのフェスティバルにご招待をしたいと考えております。
 3点目でございます。教育分野として更に、この第11回を進化させていきたいということで、地元の小学生、中学生約4,000人を招待する。そして、自分たちの町は「セラミックバレー」であるというようなことをしっかり認識をさせるというようなことで、東濃の3つの市、52の学校約4,000人を招待し、将来自分たちの町が「セラミックバレー」であるというような教育的な見地に沿ってでも、第11回を成功させていく。こういった計画でございます。以上です。
広報課  ありがとうございました。それでは記者の皆様から、ご質問を受けたいと思います。
記者  このフェスティバルの総合プロデューサーに中田英寿さんが着いておられますが、連携は、つつがなくいってますでしょうか。
多治見市長  全くトラブルなく進んでおります。もともと中田英寿さんに是非ともというようなことについては、地元のメーカーあるいは商社、いわゆる産業界から起こった意見でございます。中田さんと前回行われたプロデューサーが、総合的なコンペを行って点数化をして決めるということで、決定をいたしました。今のところについては、十分連絡調整をとりながら、地元の皆さんの機運は高まっているということで調整についてはしっかり行われております。
記者  ガラッと審査員の顔ぶれを代えたりしたことで、色々と難しい部分はあるんじゃないでしょうか。その辺はいかがでしょうか。
多治見市長  第10回を終えて30年間の節目だということで、従来のものを継承すべき点は継承する。新たにリボーン(再生)する部分についてはリボーン(再生)する。というようなことでどうしても変化をする時については、いろんな声、不協和音は聞こえますが、今のところはしっくりと動いております。
記者  先ほど、ご紹介いただいた3つのポイントに、中田さんの意見みたいなものは反映されているのですか。
多治見市長  はい、当然のことながら、地元の産業界の意見、当然のことながら、知事を中心とした岐阜県庁のご意見をお聞きする。東濃3市の事務担当者の意見を集約する。こういったことで、しっかりとした現場での意見を踏まえて、一歩一歩着実に進んでいます。
広報課

 ありがとうございました。以上をもちまして、「眞子内親王殿下の『国際陶磁器フェスティバル美濃’17』名誉総裁への御就任」に関する共同記者会見を終了いたします。古川市長は、ここでご退席されます。ありがとうございました。

 それでは、引き続き、知事定例記者会見を行います。知事、お願いします。

知事

 お手元に3件資料を配布しておりますが、いろいろと昨年度以来進めてきたことについて、いくつか形ができてくるということでの、ご報告でございます。
 一つは「モノづくり教育プラザ」の開所式のご案内であります。4月19日に、県立岐阜工業高等学校の中に「モノづくり教育プラザ」が完成いたします。いよいよ運用開始ということでございます。
 航空宇宙産業は、世界の民間機需要が今後20年間で倍増するといわれておりますけれども、本県におきましても、この5年間で、航空宇宙産業の出荷額としては82%の増、従業者数としては24%の増ということで、国内有数の集積地になっておりますし、さらに今後も成長が期待されるという中で、人材の育成・確保が大変重要な課題となっているという問題意識でございます。切れ目なく、小・中学生から就業者まで、「人づくり」をということで、特に小・中学生については、先般もご報告しましたけれども、「かかみがはら航空宇宙科学博物館」のリニューアルを通じて、航空宇宙に関心を持っていただこうということでありますし、就業者に対しましてはスキルアップを行うということで、テクノプラザの中に、昨年秋に「成長産業人材育成センター」を整備したところでございます。
 そのうえで、今回、高校生ということで、産業教育を通じて就業意欲を高めてもらうということと、航空機製造の技能習得あるいは航空機材料の特徴などを学んでいただくということで、この点での基礎的な知識と技能を習得するための、今回の「モノづくり教育プラザ」ということでございます。
 これはいわば、県内企業あるいは教育現場のご意見をいただきながら、航空機製造の一連の工程について、基礎的な知識と技能を習得する実習施設ということでございますが、今後さらにこれを深化させて、設計技術でありますとか、機体、エンジン、電子機器等、実機を使った実習といったようなことを求める声が大変強うございますので、さらに第二期工事ということで、今年度、さらに充実した実習棟を設けるべく、実施設計にとりかかる予定であります。
 また、そういったことも背景に、平成30年度から、岐阜工業高等学校に「航空機械工学科」を新設するということで、教育委員会の方では準備を進めていただいているということでございます。今回の開所式をひとつのスタートラインとして、即戦力となるような人材の輩出を図ってまいりたいということでございます。

 もう1つが、小水力発電でございます。「下辻南清流発電所」、「諸家清流発電所」、いずれも揖斐川町でございますが、農業水利施設を活用した小水力発電施設が完成いたしまして、この2つの施設が合同で今月20日に通電式を開催することにしております。
 岐阜県は包蔵水力では日本一ということでございますが、「清流の国ぎふ」ならではの水資源などを活かして農業水利施設を利用した小水力発電にも力を入れているところでございます。
 平成26年2月に中津川市の「加子母清流発電所」をスタートさせましたが、現在3つの施設が稼働しております。これに今回この2つの施設が加わるということで、5つの小規模水力発電所が出来上がるということでございます。特に今回は、県単独事業ということで、小水力発電施設整備事業という制度のもとでやりますが、従来は、農業用水しか使ってはいけないとか、売電利益を土地改良施設の維持管理費に充当するとか、かなり制約を課していたわけですが、今回は、この施設を整備したうえで、自治体に譲渡して、その売却収益を地域振興のために使えるということで、より弾力的な運用制度のもとでスタートするということでございます。
 この2つの発電所、それぞれ一般家庭の年間90世帯、あるいは200世帯分に相当した発電量があるということでございます。今年度中に、さらに5施設の整備を予定しておりまして、年度末には10施設になると。さらには、平成32年度までにさらに9施設の稼働を目指しておりまして、平成32年度末には19施設になるということで、いわば地域資源としての水力を活用した再生可能エネルギーの導入ということで、環境にやさしい社会づくりであると同時に、エネルギーの地産地消による住みよい農村づくりということにも寄与するのではないかということでございます。

 最後が、「岐阜県中小企業総合人材確保センター」の開所でございますが、今月27日に県シンクタンク庁舎で開所をいたします。
 この2月、岐阜県の有効求人倍率は1.69倍ということで、全国第8位でございました。年平均では7年連続の有効求人倍率の上昇でございまして、一方で雇用環境の改善が進んでいるということでもあるわけですが、反面で中小企業を中心に深刻な人手不足の状況が続いているとこういうことでございます。
 今年度から商工労働部内に産業人材の確保・育成といったことを担当する次長と、それから産業人材課というものを新設したところでございますが、今回のこのセンター長には、産業人材課の課長級職員を常駐させまして、支援拠点として整備していこうということでございます。
 これまで「総合人材チャレンジセンター」ということで、求職者に対する支援を中心にやってきたわけですが、今回はこの人材チャレンジセンターも含めて総合人材確保センターということでスタートするわけでありますけれども、求職者支援に加えて企業の人材確保支援、あるいは県内外での行政が先頭に立っての人材の獲得、それから産学金官と連携した、金は金融機関の金でありますが、産学金官と連携した学生の県内定着とこういうことも併せて中小企業の人材確保を総合的にやっていこうとこういう趣旨でございます。
 先ず、「企業の人材確保支援」につきましては、企業の相談に個別に対応したり、あるいは企業の採用スキルを向上させるためのノウハウを学ぶセミナーをやるとか、あるいは働き方改革の推進とか、女性、高齢者の活用、非正規雇用者の正規化といったような多様な人材の活用を促すための研修会等を企業向けに行っていくということが一つでございます。
 それから、「県内外の人材獲得」につきましては、東京・名古屋・大阪で既に「清流の国ぎふ移住・交流センター」を開設しておりますが、こういった大都市圏での就職・転職フェアを積極的に行うということを進めていきたいと思っておりますし、企業のヘッドハンティングを支援する上での「プロフェッショナル人材戦略拠点」ということで県内企業のニーズと人材とのマッチングを行っていくということでございます。
 それから三番目に、「産学金官と連携した学生の県内定着」ということでございますが、これは、昨年非常に有意義だったと言われております県内最大規模の合同企業展「オール岐阜・企業フェス」の開催、あるいは大学の授業の一環として県内企業での現場実習を行うとか、いろいろと産学金官が連携をし協力をし、学生の県内定着につなげていきたいということでございます。
 それから、「総合人材チャレンジセンター」は、引き続き求職者への就労支援ということで進めてまいります。
こうした総合人材確保センターでございますが、シンクタンク庁舎に本拠地を置くと同時に県内5圏域で出張的な形で様々なセミナーとか研修会とか、あるいは説明会とかそういったものも丁寧にやっていきたいと、こういう予定でございます。
私からは以上でございます。

記者  「モノづくり教育プラザ」の開所式に関連してなんですけれども、「モノづくり教育プラザ」が開所すると、具体的に子どもたちはどのような教育を受けることができるのか、どのような技術を身に着けることができるのか、もう少し具体的に教えてください。
知事  当面は、航空機製造工程の基礎的な知識なり技能ということで、航空機産業界において、企業内でいろいろな訓練をやるわけでありますけれども、そういう基礎的なところを、いろいろ治具・工具を工業高校の中に置いて、授業の一環として指導を受けるということであります。そういうことによって航空機製造について学んでいただくと同時に、関心を持っていただき、それが岐阜県内への航空宇宙産業への就職につながればということであります。その指導にあたっては企業の支援も仰ぐということでありまして、企業と連携した形で実習を行っていくというイメージであります。今の第一段階は、基礎的な治具・工具を置いているということでありますけれども、第二段階となれば、今度はいよいよ実機、実際の機器類を置いて訓練をするということを予定しております。
記者  「中小企業総合人材確保センター」については、昨年度末に発表された8本柱の戦略がございましたが・・・
知事  「成長・雇用戦略」の見直しですね。
記者  あの8ケ条中では、どのように位置づけられるセンターなのでしょうか。
知事  8つの中では、やはりなんといっても人材確保が最優先課題といいますか、最重要課題と位置づけられておりまして、特に、岐阜県は圧倒的に中小企業が多いわけでございますけれども、中小企業ではなかなか自前で、自力で人材を確保するのが難しいと、人材の採り漏れといいますか、こういう機械は用意できるのだけれども人がいないと、採れないということに対して、積極的にこのセンターを活用して支援していこうということでございまして、あの中では最優先課題の一つということになろうかと思います。
記者  その中核的な役割を持つということですか。
知事  そうです。先ほど4つの柱を申し上げましたけれども、こういうことを幅広く一つのセンターとして束ねてやるということは、多分、近隣でもちょっと聞いたことはありませんし、全国的にも、ジンチャレはもともとあるわけですけれども、個別にはあるのかもしれませんけれども、このような形では、結構、事例が少ないのではないかと思っております。
記者  長野県の防災ヘリが墜落して死傷者が出たということがありましたが、長野県では、防災ヘリが無いという状況にあるわけですが、長野県としては隣接県の支援を仰ぎたいといこともあるかもしれませんが、隣接県である岐阜県としてはどういうスタンスをとられるか、仮に支援をするといった場合に、連絡体制については、どのようなお考えをお持ちかお聞かせ願えればと思います。

知事

 山岳遭難での防災ヘリの相互支援というのは、かなりシステム的には出来上がってきておりますので、要請を受けてですね、その都度の防災ヘリの状況にもよりますけれども、できる限り協力していくという構えにはなっております。特に県境でいろいろなことが起こった時に、遭難者がどちら側で遭難しているか定かではなくて、県境に行ったりしなくてはならないケースもたくさんあるわけですから、そういう意味での、複数の県にまたがる協力体制については、当局間においてはかなり出来上がってきておりまして、それで、A県に頼んでどうしても出せないとなったら、B県に頼む、C県に頼むということで、岐阜県の場合にも、富山県と連携したり、石川県と連携したり、こちらが逆に長野県に頼んだりという場合もございますので、その辺を今回の重大なケースもございましたので、より連絡・連携を密にするという姿勢で取り組んでまいりたいと思います。