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知事記者会見(平成28年2月23日)

記事ID:0014341 2016年2月25日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成28年2月23日(火曜日)午後3時00分

知事

 お手元に資料をお配りしてあると思いますけれども、3点私からご報告をさせていただきます。
まず最初は「世界古戦場サミット」の開催ということでございます。これは前々からお話をしていたと思いますけれども、3月19日(土曜日)に関ケ原ふれあいセンターで、いわば“関ケ原を世界へ”ということで、その第一歩として、アメリカ南北戦争のゲティスバーグと、ナポレオン戦争のワーテルローと、そしてこの関ケ原と、3か所のそれぞれ知見を持った方々に集まっていただいてサミットをやろうということでございます。
この他の2つの古戦場について色々話を聞いてみますと、保存と来訪する観光客へのサービスということを巧みに両立させてきているということでございまして、関ケ原をこれから色々と展開していく上では大変参考になる点が多いのではないかと思っております。そういった意味でも今回この3つの古戦場が連携してその魅力あるいは使命を共有すると、そして交流・連携を強化していくということで、関ケ原の魅力向上と世界への発信の新たな糸口になるのではないかと、こういう想いでございます。
当日はプレゼンテーションとしてそれぞれの責任者の方々に古戦場の歴史的背景や魅力を紹介していただくということと、パネルディスカッションということで、先ほど申し上げましたような、史跡の保全と地域振興への活用といったことについて意見交換をしてもらうと。そして共同宣言を発出するということで、今後も交流・連携を深めていくということを確認したいと思っております。
それからNHKの大河ドラマの「真田丸」との連携もこのところ色々とやってきておりまして、今回は大谷刑部の役割をやる片岡愛之助さんがお出でいただけるということで、番組プロデューサーと一緒にご登壇いただいて、「真田丸」あるいは関ケ原の戦いの魅力を語っていただくということでございます。
この大谷吉継というのは、「真田丸」の主人公の真田信繁の舅(しゅうと)にあたるわけでありますし、関ケ原の戦いを代表する武将の一人であるということでございますので、大変人気のある愛之助さんに熱く語っていただけるのではないかと思っております。
それからこの機会に三大古戦場に関する資料とか、屏風絵等々の特別展をやりますし、あるいは別途カンファレンスをやったり映画祭をやったりということで、多彩な関連イベントも用意させていただいております。
まさに関ケ原が、世界の古戦場とつながって「世界の関ケ原」になっていくということのスタートというように私どもとしては考えております。
まだ未定でございますけれども、この秋にも私自身もゲティスバーグには寄りたいというふうに思っております。古戦場についてのこういう交流会が始まって、市民レベルの交流にまで広げていければというふうに考えているところでございます。
それからベルギーの大使館から積極的に後援をしたいという申し出がございまして、お配りした資料の一番下にありますようにベルギー大使館の後援ということで「日本・ベルギー友好150周年記念事業」ということで位置づけていただいておりまして、こういったことも私どもとしてはありがたいなと思っております。これが1つです。

 それから次に、3月6日(日曜日)に、岐阜県の総合医療センターにおいて小児医療センターの竣工式が行われます。そして、3月8日(火曜日)から供用開始ということでございますので、ご連絡をする次第でございます。
出生から新生児期、乳幼児期、小児期にわたって、切れ目なく子どもの健やかな成長を支えていくという考えに立った小児医療センターということでございまして、小児救命救急医療や障がい児の療育にまで対応できる、子どものための総合的な医療の拠点ということで今回整備をするものでございます。
この小児医療センターと、本館のほうにも重篤な小児患者に対する救命救急医療機能の強化ということも併せてやってきておりまして、全体として本県としては初めての総合的なまさに小児医療の拠点ということになろうかと思っております。
お手元の資料に各フロアーの略図がございますけれども、3階・4階を「すこやか」という名前を付けまして、高度な医療的ケアを必要とする重症心身障がい児に対応できる病棟ということで30床を整備しております。
ここでは、長期入院児が在宅療養にスムーズに移行できるようなトレーニング・サポートもやっていくということで、こういった在宅移行支援をやっていく病棟というのは県内では初めてのケースでございます。
それから在宅で重症心身障がい児者を介護するご家族が、短期間でも介護のご負担から離れて休養を取っていただくための「短期入所」といったことも可能にしております。
それから県内初となる小児感染症内科というのも新しい新棟の2階に新設しております。抵抗力の弱い小児患者を院内感染等から守っていくというような趣旨でございます。また1階には、小児用のMR・CTといった画像診断検査室もございます。それから本館でも、増床あるいはベッド間隔の拡張等、機能強化をしているということでございます。
今回のこの整備によりまして、県の総合医療センターとして小児専門医療、小児救命救急医療といった、お子さん方を取り巻く高水準の医療の推進体制が整うわけでございまして、大いにご活用いただければと思っております。

 それから3番目が平成27年度の岐阜県子育て支援エクセレント企業の決定ということでございます。平成23年度からエクセレント企業ということで、特に子育て支援の模範となる取組みをやっておられる企業を認定してきております。これまで31社認定しておりますが、今回、認定要件から企業規模を撤廃したものですから、大企業からも手が挙がって、一挙に25社が認定されるということでございます。
これまでのところ、岐阜県のエクセレント企業は全国的にも大変評価が高いものでありまして、内閣総理大臣表彰や内閣特命担当大臣表彰など、全国レベルの賞を受賞する企業が次々と現れてきておりまして、そういった意味でも模範になる企業が多いということでございます。
これに認定されますと人材確保、あるいは企業イメージの向上や、新たな取引先の開拓など、色々な意味でプラスが多いというふうに報告を受けておりますし、それから岐阜労働局が、明日24日(水曜日)から、県内ハローワークの求人票にエクセレント企業という表記をしていただけるということで、ハローワークに行っても、ある意味では有利になるといいますか、(有利な)取扱いを受けるということになろうかと思います。
明日24日(水曜日)にぎふ清流文化プラザで認定式を行わせていただきますが、事例発表あるいは講演会等々を予定しております。私自身も行くつもりでおります。私からは以上です。

記者  古戦場サミットの件ですけれども、先般関ケ原の古戦場なのですが、日本遺産の申請をされたということですが、知事は常々、世界遺産での「岐阜ブランド」の売り出しということをおっしゃっておりますけれども、日本遺産に注目されたねらいというか理由をお聞かせください。
知事  日本遺産というのは、国でいうと観光庁ではなしに文化庁が打ち出したコンセプトでありまして、文化庁の立場から遺産としてのストーリー性といいますか、それの新しさ、面白さといいますか、そういったことに着目して認定をしていこうと(いうものです)。当面100件の認定を目指すということで、昨年に第一弾が18件認定されまして、「信長公のおもてなし」という岐阜市の案件が入ったわけでありますけれども、信長という天下布武というか、武力でもって平定をしていくという荒々しいイメージと、おもてなしというやわらかなイメージがくっついているということで、大変ユニークでもあり、またストーリー性の豊かなテーマを持った案件であるという大変高い評価を得て、「信長公のおもてなし」ということで認定されたわけであります。
今回、関ケ原も古戦場として手を挙げておるわけではありませんで、関ケ原古戦場グランドデザインを作っていくなかで色々と議論してきましたけれども、関ケ原には“人間と大地の物語”があると、関ケ原の持っている物語性というものを日本遺産のそういった考え方に乗せてアピールしたらどうだろうかということで、「ここが東西出会いの地関ケ原」ということで(申請しております)。
天下分け目の合戦というのは一日で終わったんですね。15万人の兵が集まって1日で終わった、まさに分け目の合戦であったわけですが、同時にこの東西の出会いの場であるということで、古来この地域が東の文化と西の文化が出会う場所として色々な出来事があり、それから不破の関ができたり、壬申の乱があったり、色々な往来があると。それから中山道、北国街道そういったものが、あそこで交錯するわけですね。そういうところに色々な出会いが生まれ、文化が生まれたということで、方言をとっても、お餅の形をとっても、味付けをとってもですね、東と西があそこでまさに接しているものがあれば、融合したものもあれば、色々な意味で出会いの場としてこの歴史を経てきたのではないかということで、そこの物語をアピールしてみようということで手を挙げた次第であります。
かなり第2ラウンドも候補が多く出ておるようですけれども、私どもとしてはいわゆる古戦場に留まらない、長い歴史の中での日本の西と東の出会いの場というコンセプトで関ケ原をアピールしてみてはどうかという、そういう新しい試みで手を挙げたところでありまして、これからプレゼンをする機会もあるかもしれませんが、こういったことについて理解を得られれば有難いなと思っております。
記者  今、民主党と維新の党が合流しようという動きがあり、それから共産党が「1人区」に候補者を擁立しないという動きがありますが、それについての知事としての見解をお聞かせください。
知事  知事としてコメントする話ではありませんけれども、(自民党の)一強的な流れのなかで、色々な政治の可能性を色々な角度から議論しておられるという、そういう現状を変えていくための色々な試みというか、ということで議論がなされているんだろうと思っておりますけれども。そういう今の色々な動きが、来るべき参議院選挙にどういうふうに影響していくのか、あるいは定数、区割の議論もありますし、その他色々な政治情勢にどういうふうに関わっていくのか、あるいは国会論議にどうかかわっていくのか、そういった意味で政治のダイナミックな動きの一つとして、今、注意深く見させていただいているということでしょうか。
記者  改めて、古戦場サミットをきっかけに、どうしていきたいかの意気込みをお聞かせください。
知事  昨年の3月に「関ケ原古戦場グランドデザイン」ということで、かなり詳細なスケジュール、アクションプランを含めた、ざっと5年がかりの関ケ原をどう磨いていくか、アピールしていくかというプランを丁寧に作り上げてきましたので、今はそれにのっとって、1つ1つ実行に移していく段階ということかと思います。
昨年はその手始めということで、駅前に交流館を完成し、従来とは違う試みでのイベントを秋にやってみたと。やってみてわかったことは、年間十数万人のお客さんが来ていると言われている関ケ原で、わずか2週間で、新しい試みのイベントをやったら7万人の人が入ったということですから、関ケ原のポテンシャルと言いますか、色々な意味での関心は非常に高いし、多くの人の関心の地としての伸びしろは、非常に大きいのではないかという手応えを得たということで、今度、来年度予算を議会に提出するわけでありますが、かなり思い切った内容の予算になっております。徳川家康の陣地を中心に、史跡を保存しながら、お出でになった方に楽しんでいただけるような、陣地の再生をやりながら、関ケ原全体の案内図とか、色々な説明の看板等々、一定のデザインの元で統一的にやっていこうとか、それからビジターセンターの設計作業に入って、展望台、資料館機能、バーチャルリアルティとしての関ケ原合戦の再現のソフトの開発とか、そういったことを来年度は手掛けていこうということです。
広大な土地でありますので、順番にざっと5年がかりでやっていって、そういうプロセスの中で、国際的な広がりも見出していこうということで、今回サミットを企画したと。ゲティスバーグもワーテルローも、大変興味を持って応じていただいたということであります。国内だけではなしに、世界に発信できる手がかりも得ながら前に進んでいこうと、こんな感じでおります。
記者  今の関連で、5年がかりでやっていく中で、5年後に観光客としてどのくらいの方に来ていただける場所を目指すのか。また国際的な広がりということもありましたが、来ていただく観光客のターゲットはインバウンドというか外国人観光客になるのか、日本人に刺さる魅力を目指していくのか、その辺りをお聞かせください。
知事  あらかじめ数字を置いて、それを目標にしていくという感じではありませんけれども、去年の経験で、わずか2週間で7万人ですから、企画のよろしきを得れば、爆発的な反響を得られるのではないかということで、しかも今有識者懇談会に参加していただいている方々はオールジャパンで関ケ原、あるいはあの時代を専門にしている方々ばかりでございますので、ハード・ソフト含めて、色んな知恵をいただきながら、大爆発を期待したいなと思っております。
現に、みなさんあそこへ行って、「どう見ていいのかわからない」とか、「もう少しなんとかしてくれたら、でも行ってみたい」とか(仰います)。去年もケネディ大使も岐阜に来て真っ先に関ケ原へ行きたいということでありましたし、あまりメディアには出ませんけれども、こういうところで言っていいのかわかりませんが、小泉元総理も関ケ原が大好きで、しばしばおいでになって、私には「武将観光の時代だよ」と仰っておられます。
多くの方が、古戦場としてきちんと整備された関ケ原を見てみたいということは、随分仰っておられますので、非常にポテンシャルが高いと思います。それから、国際的には、もう結構各国、軍の教科書に出てくるんですよね。戦史の1コマとして、あの戦いが何であったか、どういうことで帰趨を決したのかとか、戦史の勉強の中で出てくるテーマにもなっているわけですなので、国際的にも非常に、すでにブランドとしては、かなりいきわたっているということです。
ただ、来て、どこへ行ってどうしていいかわからないという辺りが、非常にわかりにくいものですから、私は国内も国外も含めて最大限のブレイクスルーを図っていきたいと思っています。
もう1つは、東海環状の西回りが着々と整備をされていくわけなので、この西回りが整備されればされるほど、では高速道路を活用してどこへ行くのか、何を見て楽しむのかという時に、この関ケ原、それから先ほどちょっと日本遺産の話で申し上げましたけれども、旧中山道、不破の関、壬申の乱、大垣城、大垣祭、垂井祭、あの地域の東西文化の交流の地としての魅力をどんどん広げていく。
それから、今、養老鉄道もどう立て直すかという中に、関ケ原と養老鉄道、養老公園をつないだ広域観光といったことも考えたいと思っておりますし、そういう意味での、広域観光の大きな拠点にもなっていくのではないかという期待もありまして、非常に今期待がたくさんございますので、1つ1つ各論としてどうこなしていくのかと。5年たっても、その先、じゃあ何しようかということになるのかもしれませんね。
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