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知事記者会見(平成27年10月27日)

記事ID:0013816 2015年10月29日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成27年10月27日(火曜日)午後3時00分

広報課  お待たせいたしました。それでは、これより知事定例記者会見をはじめさせていただきます。
本日は、発表項目の1つ目といたしまして、「危険ドラッグ等の販売等の防止に関する協定締結式」を行います。
そのため、公益社団法人岐阜県宅地建物取引業協会会長箕浦茂幸様、公益社団法人全日本不動産協会岐阜県本部本部長浅野勝史様、岐阜県警察本部本部長岡真臣様にご出席をいただいております。ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
締結式の進め方でございますが、県宅地建物取引業協会、県警察本部、県の3者による協定締結の後、全日本不動産協会岐阜県本部、県警察本部、県の3者による協定締結を行いましてから、写真撮影を行います。
その後、古田知事、岡県警本部長、箕浦会長、浅野本部長の順に一言ずつお願いをいたしまして、質疑応答という形で進めさせていただきたいと思います。
それでは、まず、公益社団法人岐阜県宅地建物取引業協会との協定の締結に入らせていただきます。
お手元の協定書にご署名をいただきまして、署名が終わりましたら、右隣の方へ協定書をお渡しください。箕浦様におかれましては、介添人へお渡しください。なお、協定書は3通ございますので、それぞれにご署名を願いいたします。それでは、お願いいたします。
ありがとうございました。
(署名)
続きまして、公益社団法人全日本不動産協会岐阜県本部との協定の締結に入らせていただきます。
お手元の協定書にご署名をいただきまして、署名が終わりましたら、右隣の方へ協定書をお渡しください。古田知事は、介添人へお渡しください。なお、協定書は3通ございますので、それぞれにご署名願いいたします。それでは、お願いいたします。
(署名)
ありがとうございました。それでは、写真撮影に移らせていただきます。
皆さま、お手数ですが、お立ちいただき、お一人お一人協定書をお持ちのうえ、中央にお寄りくださいますようお願いいたします。お手元にあります協定書でお願いいたします。それでは、撮影をお願いいたします。
(写真撮影)
ありがとうございました。ご着席ください。それでは、知事から挨拶をお願いいたします。
知事  ただいま、岐阜県宅地建物取引業協会と全日本不動産協会岐阜県本部の2つの団体の皆さまと協定にサインをさせていただきました。今回の協定は、まさに文字通り、両団体と県、県警が連携をいたしまして危険ドラッグの排除対策を効果的に進めようというものでございます。ご案内のように、このドラッグの問題は昨年来大変深刻でございまして、意識不明になった方がおられたり、あるいは重大な交通事故をきたしたりということで、全国的に色々な事故が頻発しております。
岐阜県では昨年の10月に「薬物の濫用の防止に関する条例」を制定させていただきまして、既に32の物質を「知事指定薬物」に指定し、国の指定にいわば先立つような形で、規制を行ってきております。
現在では、全国的にも規制が順次導入されまして、店舗販売が国内ではなくなったというふうに聞いておりますが、代わって、インターネットの販売サイトというようなものがあるというということでございまして、引き続き対策をしっかりやっていく必要があるということでございます。
これまでの摘発事例を見てみますと、販売拠点あるいは密造場所ということで、賃貸物件が結構使われているということでございまして、そういう意味で賃貸物件、あるいは仲介物件において、こうしたことのないように、両団体が仲介されるわけでございますけれども、賃貸借契約書に禁止事項をしっかりと書き入れていただいて、仮に違反した場合は契約解除できるよう、そういう形で進めていただきたいという趣旨で今回の協定に至ったわけでございます。
また、常日頃から両団体、県警と一緒に連携をとりながら、県民の皆様への啓発というか、注意喚起をやっていこうということでございます。これによって、危険ドラッグの根絶につながっていくことを期待するということでございます。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
広報課  ありがとうございました。続きまして岡県警本部長よろしくお願いします。
県警本部長  本日の協定締結にあたりまして、私からも一言ご挨拶を申し上げさせていただきたいと思います。不動産関係の2つの団体と協定の締結に至ったわけでございますが、2つの団体の皆さまにおかれましては、この協定の締結につきましてご賛同を賜りましたことに、心よりお礼を申し上げるしだいでございます。誠にありがとうございます。
危険ドラッグにつきましては、先ほど知事のご挨拶の中にもあったとおりでございますけれども、覚せい剤等々と比較をいたしましても、相対的に低価格で入手しやすいということで若年層も含めて拡がりを見せている、そして、そのことが大きな事件・事故にもつながりかねないということで、大きな社会問題となっているところでございます。そうした中で県内におきましても、以前は販売店があったわけでございますけれども、徹底した取締等を行うことを通じまして、廃業に追い込むことができたわけでございます。
しかしながら、この廃業に至る過程の中では、賃貸借契約の中で禁止事項がないというようなこともあって、なかなか時間がかかったというようなこともございますし、あるいは、先ほどのお話しにありましたとおり、インターネットを介しての販売というふうな動きがみられる中で、いずれかの場所に密造を行う場所、あるいは拠点となるような場所があることが伺われるわけでございます。そうした拠点となるようなところをしっかりと発見して、取締をしていくうえで、今回の協定締結というものが非常に大きな役割を果たすのではないかと期待をしているところでございます。県警としましても、県そして不動産関係の2つの団体、その他様々な団体と連携しながら危険ドラッグの対処を努めてまいりたいと考えているところでございます。
最後になりますけれども、不動産関係2団体の皆さま方の益々のご活躍・ご発展を心から祈念申し上げまして、私の挨拶にかえさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。
広報課  ありがとうございました。続きまして箕浦会長よろしくお願いいたします。
箕浦会長  今日は、岐阜県知事をお膝もとに、私ども身近なところでこの協定書の締結に参加させていただきましたことにつきまして、心から感謝を申し上げますと同時に、日頃の県からのご指導に厚く御礼を申し上げるしだいでございます。
岐阜県宅建業協会というのは、県下1,200人弱の会員を有している団体でございます。本部は岐阜市六条にございますけれども、県下7支部で活動しております。私どもは不動産流通を業にしている、そういう会員団体でございます。
今振り返りますと、ある時期を境にいたしまして、私どもの不動産の流通に関する問題のみならず、その問題を解こうとすると、非常に幅が広く、しかも問題の深みを極めていかねばならない、そういったことをやらなければならない時代になってきたわけでございます。最近におきましても、それはずっと続いているわけでございます。
そういったことを体験いたしました中に、従来私どもが一般社団という団体でございましたけれども、県のご指導をいただきまして、公益社団という団体に生まれ変わりまして、満3年になろうとしております。いわゆる組織として公益事業を大いにこなしながら、会員の本来の不動産業もやっていかなければならないという段階です。ましてや、危険ドラッグの問題も出ておりますけれども、例えば諸々の最近の空き家対策の問題、それから災害時における各地方団体、県等との連携等、いずれにいたしましても、公的なことに参加しなければ、私たちの組織が維持できないという時代を迎えております。
こういったことに関しましては、本部・支部を通じて一生懸命勉強して、時代の要請に応えていきたいと思います。今以上に、県のご指導をいただきまして、よろしくお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
広報課  ありがとうございました。続きまして浅野本部長お願いいたします。
浅野本部長  みなさま、こんにちは。本日、このような機会を設けていただきまして本当にありがとうございます。本日、県及び警察、私ども不動産団体との間に危険ドラッグ等の販売防止に関する協定締結をさせていただきました。不動産賃貸契約の締結の際には、県及び県警のご指導と協力を仰ぎながら危険ドラッグ等の販売業者の拠点となるアジトに絶対提供しないよう、賃貸借契約にその条文を織り込み、排除することに努めていきたいと思います。同時に、そのことを全会員に啓蒙していきたいと思っております。ありがとうございました。
広報課  ありがとうございました。それでは、記者の皆さんから、この危険ドラッグ排除に向けた協定に関するご質問をお受けしたいと思います。どなたかご質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
ありがとうございました。それでは、以上を持ちまして、協定締結式を終了させていただきます。それでは、岡本部長、箕浦会長、浅野本部長はここで退席されます。ありがとうございました。
(3名退席)
それでは、定例記者会見を続けさせていただきます。2番目の項目から古田知事どうぞよろしくお願いします。
知事  それでは、この週の終わりから出張に出かけますものですから、それについてのご報告をさせていただきます。まずお手元に「飛騨・美濃じまん海外戦略プロジェクトの推進及び世界記憶遺産・世界農業遺産認定に向けての協力要請等について」ということで、資料をお届けしてございますけれども、ここにありますように、今週金曜日の10月30日から11月11日(水曜日)まで、リトアニア、イギリス、フランス、スイス、イタリアの5カ国を訪問させていただくということでございます。
これまでアジアを中心に、「観光・食・モノ」を一体的に売り込んでいこうということでキャンペーンをやってまいりましたし、今年も7月にベトナム、フィリピンに行ってまいりました。それから欧州は昨年からフランス、スイスと行ってまいりましたけれども、今回はそのフォローアップに加えて新たにイギリスを加えるということでございます。
おかげさまでキャンペーンにつきましては、飛騨牛をはじめとして農産物、地場産品の輸出量も増えてきておりまして、着実に効果が出てきているのかという感じがしております。
それからイギリスは今回初めてでありますけれども、やはり金融と経済のいわば大きな拠点であります。世界中のビジネス情報の発信拠点でもありますので、こういった地でキャンペーンをやっていくことは意味があるのではないかと思っております。
この5月に、JA飛騨ミートがEU向けの輸出食肉取扱い施設の認定を受けておりまして、本県からヨーロッパへの飛騨牛の輸出が可能になっておりまして着々と進んでいるわけでありますが、今回は、パリとロンドンで飛騨牛フェアを開催するということでございます。
また昨年、ユネスコの無形文化遺産になりました、手漉き和紙技術ということで本美濃紙、あるいは広く美濃和紙を使った照明作品等の展示会をあわせてやっていこうということで、美濃和紙のブランドイメージをグローバルレベルで構築していきたいと言いますか、海外での販路開拓を目指したいということでございます。
それからスポーツの分野では、イギリスオリンピック委員会との間で2020年の東京オリンピック・パラリンピックの「事前合宿に関する県内施設の利用に関する協定」を結ばせていただくことになっております。すでに今年もイギリスの陸上チームに利用いただいておりまして、その上で北京の世界陸上に行って大変立派な成績を挙げておられるということでございますし、フランスの陸上競技連盟との間でも、「飛騨御嶽高原高地トレーニングエリア利用に関する基本合意書」というものを締結するということで、今回これらの高地トレーニングエリアの合宿については高山市長、下呂市長と一緒に締結をしようということでございます。
それからスイスでは、以前より岐阜の和紙製品を中心に取り扱っていただいておりますチューリッヒの和のインテリアショップで「sato(サト)」というのがありまして、昨年もそこで岐阜フェアをやっていただきましたが、またそこに今回もお邪魔をしましてオーナーとの意見交換、あるいはスイスの著名デザイナーでありますパトリック・レイモンド氏がこの近くにおられまして、美濃和紙製品の開発や海外進出、あるいは美濃和紙を使った新しい彼のデザインの商品開発を今やっていただいているものですから、アトリエ訪問しながら色々と意見交換していこうということでございます。
それから世界遺産の関係では、まずリトアニアで、例の杉原千畝氏の「命のビザ」の舞台になった地でございます。赤塚八百津町長とご一緒しまして、杉原氏がビザを発給しておりました旧カウナス日本領事館、現在は杉原記念館になっておりますが、そちらを視察するほか、リトアニアのほうは、外務大臣、経済副大臣、文化大臣、それからユネスコ委員長と会っていただけるということになっておりまして、関係者とこの世界記憶遺産認定に向けての連携・協力、そして両地域の今後の様々な交流・連携の可能性について意見交換を行っていきたいと思っております。
それからパリでは、ユネスコの日本政府代表部そしてユネスコ本部がございますので、関係者の方々とよく意見交換をしていきたいと思っております。
杉原氏の人道的な功績が改めて世界中の皆さんに認識されるように力強くPRをしていきたいというふうに思っております。
この世界記憶遺産は、手続き的には来年3月末までに正式申請をお出しするということになっておりまして、それを踏まえて審査が行われて、再来年の夏ごろまでには結論が出るというのが通常の手順ということで、大体1年おきにやっておりますので、そういうことになると思われます。

それからイタリアでは、国連食糧農業機関・FAOを訪問いたしまして、事務局長はじめ、私どもが出しております世界農業遺産の認定の関係で色々と説明・意見交換も行っていきたいということでございます。
そういうことで準備を進めてきておりましたところ、お手元にもう一つ資料がございますが、「世界農業遺産(GIAHS)認定に係るFAOのGIAHS運営・科学合同委員会の開催について」という資料でございます。ほんの昨日一昨日ですか、FAOから12月14日(月曜日)・15日(火曜日)の2日間で、世界農業遺産の認定に係るGIAHS運営・科学合同委員会を開催するということで連絡がございました。
それによりますと、おそらく14日は内輪の色々な審査を行い、そして15日は申請地域のプレゼンテーションを行うということでございました。私どもも申請している立場で、私自身ももちろんでありますが、沿線の関係市町、あるいはこの「清流長良川の農林水産業推進協議会」の方々、玉田県議会議員が会長でございますけれども、あるいは岐阜県農業協同組合中央会、岐阜県森林組合連合会、岐阜県観光連盟等々、この世界農業遺産に色々とご尽力いただいている方々にもできる限りご出席をいただいて、チームとして12月15日にローマでプレゼンをさせていただこうかと思っております。
先方の話によりますと、認定の可否はその日のうちに決定されるということでございますので、協議会メンバー一丸となって勝ち取っていきたいと思っております。
ということで、結果的にローマへは2度出かけることになりました。
それからもう一つが、お手元の資料にございます岐阜のオリジナル新品種ということでありまして、ちょうど後ろに展示してありますけれども、柿の新しい品種で「ねおスイート」、それからフランネルフラワーの切花用の新しい品種の「ファンシーマリエ」と、この2つの品種が開発されましたので、ご紹介させていただきます。
このたびこの2つについては、品種登録出願をすでに行っておりますけれども、それをした後で初めて収穫期を迎えたということで、ご紹介させていただくわけです。ご案内のようにいわゆる富有柿ですね、県内の主な柿品種の「富有」は、11月以降が出荷シーズンということでございますが、そういうことですからむしろ生産農家からは10月に出荷できて、かつ、他県の柿と十分差別化を図れる県のオリジナル品種の育成が必要ではないかという声がかねてからありました。こうした声を受けて、県では10月に収穫できる品種の育成ということで平成17年度からずっとやってきたわけでございます。それでこの2月に「ねおスイート」ということで農林水産省に品種登録出願をいたしまして、この7月27日に出願公表を受けたということでございます。
これは後で食べていただけることになっているのですかね。私もつい数日前にいただきましたけれども、平均糖度が20度以上と大変甘くて、肉質はどちらかというとサクサクとした感じでございまして、ちょっと新しいタイプの柿ではないかと思います。この柿の主産地が根尾川流域なものですから、甘いの「スイート」、根尾川の「根尾」と新しいの「Neo」に引っ掛けて「ねおスイート」というふうに命名をしたということで伺っております。大変甘みがありますので、「富有柿」と並んで全国に通用する新ブランドに育っていくことを期待しております。
もう一つは、フランネルフラワーです。これはぎふ清流国体に向けて岐阜県として開発をやってきたわけでありますが、これまで鉢花用ということで「フェアリーホワイト」など3品種、切花用として「ファンシースノー」など2品種を持っておりました。この切花のほうは年1回の開花で春出荷に限られていたということですが、今度は周年、一年の間のいつでも出荷が可能で切花の長さも確保できる「ファンシーマリエ」という新しい品種を開発したということでございます。こちらも7月27日に出願公表を受けております。
年中開花するということなので、ブライダル件数が多い特に秋の販路拡大を大いに期待しておりまして、そんな思いもあって、フランス語で「結婚」を意味する「マリエ」と、親の品種が「ファンシースノー」でございますのでその「ファンシー」をもらって、「ファンシーマリエ」というような命名だそうでございます。
「ねおスイート」は、市場への本格出荷は2020年頃からということで、来年春から苗木の普及を進めるということでございます。5年後には岐阜・西濃地域を中心に5ha程度、10年後には20ha程度の普及を見込んでおります。
「ファンシーマリエ」は、来年の秋頃から市場出荷を見込んでおりまして、将来的には5万本程度の生産を目指そうということでございます。
後ろに展示してございますので、花を愛で、柿を味わっていただくということで、この後、よろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。

記者  横浜市の傾いたマンションの問題で、旭化成建材から県に対してリストが昨日届いたということで、この一連の問題に対して知事の所感を一言お願いできますか。
知事  昨日私もちょっと上京しておりましたので。たまたまこの世界記憶遺産のユネスコ委員会がございまして、そちらに出ておりましたので、このリストの話は東京で報告は受けております。それでこの問題は、そもそもたいへん遺憾なことであるということはどなたもおっしゃっておられますし、それからこの建物の安全・安心というのは、生活であれ、ビジネスであれ、何であれですね、根幹に関わる話でありますので、しっかりとした対策を打っていく必要があるというふうに思っているわけであります。
まず、今の起こっている流れは、まず国のほうが旭化成建材に対して、元請建設業者と協力をして対象物件について「しっかり調査をしろ」と、「その結果を11月13日までに報告をしろ」と、こういうことになっておりまして、今、旭化成建材がまさに元請建設業者と一緒に調査を始めたところと。
それからもう一つは、「建築主に速やかに連絡をして、この対象になっている建物を持っている人にはそれと分かるようにやりなさい」と、こういう指示も出ておりまして、これも今、旭化成建材から元請建設業者を通じて建築主には連絡が行っているということであります。したがって、そのとおり行われているとすれば、関係者は自分の建物がどうであるかは分かっているということだと思います。
それからその上で、11月13日までの報告の中で、データの流用等そういった問題が明らかになったものについては、今度は特定行政庁ですから、私どもの場合であれば、県、岐阜市、大垣市、各務原市になるわけですけれども、「建築基準法の権限を持った特定行政庁に対して、建築基準法に則って調査・対応ということになる可能性がありますよ」という連絡がありました。問題があれば今度はそちらの手続きに入ってくるということで、そこで改めて国のほうから、仮に岐阜県内であれば話があるだろうと、こういう流れであります。
そういう中で旭化成建材自身は、10月22日(木曜日)に都道府県ごとに用途別の件数を公表したわけでありまして、岐阜県については17件あるということでありました。その上で各県から要請があれば、「おたくの県はどんなのが対象になっているか」ということで連絡があって、これが昨日私どものほうに話があった件で、近隣の愛知県、三重県も同様で受け取っていると、こういうことですね。
そこで私どもとしては、まず旭化成建材に対しては、国の方針に則って早急に調査するというお話でございましたので、とにかく不安解消ということがいかに大事かということを申し上げた上で、しっかりとした調査を速やかに行ってもらいたいという要請をリストを受け取った際に申し上げております。
それから公共施設の中には本県の市町村関係もございますものですから、今日の午前中までに関係する該当市町村には具体的な施設名について、あるいは例のデータ改ざんした担当者が関わったか関わってないかということについて連絡したということで、市町村には私たちのほうから連絡したと。
それから元請建設業者に対しては、旭化成建材とともに調査をするということは国の方針ですから、迅速にやるようにということと、それから建築主それからマンションの管理組合とかですね、そういったところに速やかに連絡するようにという話を申し上げると。
それからあわせて、その連絡を受けた建築主などが大変不安に思われるといいますか、色々そういった懸念があるので、元請建設業者からは丁寧な説明をするようにということもお願いするということでございます。
そういった、旭化成建材、市町村、それから元請建設業者に対して、それぞれに対応した上で、岐阜県としては先週金曜日に都市建築部の中に相談窓口を開けておりますので、県民からの色々なご心配やご相談については丁寧に対応させていただこうと、こういうことになっております。ただ、関係する所有者といいますか建築主にはそういうことで一応伝わっているはずでありますので、それも含めて何かあれば窓口で対応しようということでございます。
それから該当物件も一応ご連絡を受けたわけなので、建築確認関係の資料は県としては持っているわけですから、少し私どもが持っている手持ちの資料のなかでの確認的な作業はやっておこうということです。仮に建築確認の関係の資料の中で、不自然な点といいますか、何かあれば、元請建設業者に連絡を取って確認をしていくというか明らかにしていくということもあるかもしれないと。そんな流れで、基本的には国の大きな枠組みの中で、それぞれの段階ごとに、私どもとしては申し上げるべきことは申し上げていくということです。この先はお訪ねにお答えすることもありますけれども、同時に11月13日までの調査結果ですね、これをどういうことになるかフォローしていくという、そんなことかと思います。
ちょっと長くなりましたけれども、あちらこちらでいろんな話があるものですから、一回整理して申し上げた方がよいかと思ったものですから。
記者  大垣市の小学校でこの改ざんした担当者が杭打ち工事に関わったということなのですけれども、それを受けての知事の所感を。一方で過去10年さかのぼっての公表ということで、発表の仕方にも疑問があるというような話がありましたけれども、あわせて旭化成建材の対応を含めてもう一度ご所感をお願いいたします。
知事  まずユーザーといいますか、建築主の方のそういう不安に対してきちんと向きあっていくと。そもそもあってはならないことが起こったわけですから、そのこと自身大変問題だと思いますけれども、事が事だけに建築主にはしっかりと向きあっていくということだと思います。
今回の対象物件の抽出について私どもが理解しているのは、2004年以降といいますか、この10年以内の物件についてはすべての物件を対象にすると、それ以前については、今回発覚したデータ改ざんに関与した職員が担当した物件で10年以内でないものもあればそれも抽出するということになっておりまして、今ご指摘の案件はその案件なのですね。
ですからバラバラにやっているわけではなしに、そういう二つの切り口で整理をしていったときに大垣の案件が出てきたと、こういうことでございます。逆に言うと10年よりもっと前からこんなことがあったということでありますので、そういう意味では大変由々しきことだというふうに思っております。いずれにせよ、今申し上げましたような流れになっておりますので、この流れの中できちんと一つ一つの物件の課題と言いますか、問題点を見極めていきたいと思っております。
記者  引き続きマンション問題の件で、昨日、旭化成建材から県にリストが届いて、一応、県としては建物の場所であったり名称等もすべて把握されていると思うのですが、それはやはり一般の方には、どこの市町村なのかというところも基本的には発表されていないと思うのですが、それは何故でしょうか。
知事  これは国も他県も含めて、事実上共通の方針になっているのではないかというふうに思いますが、まず問題があるのかないのかを突き詰めることが先でありまして、問題がないものまで大きく網を広げて、「あれもあるよこれもあるよ」というふうに先に発表してしまうというのはどうかということで、まずはその問題の解明を急ぐということで、「まず対象案件の抽出はしましたよ」と、その中から具体的にどれとどれがどういう問題があるのかということを突き詰めることが先だろうということで、これは国もそうですし他県もそうですし、私どもも同様の考えで対応しているということかと思います。
記者  関連で、民間のほうなのですけれども、市町村のほうには県から情報を提供したということなのですが、民間のオーナーに対しての情報提供とかそういうことをされたのかということと、その辺りに対して県はどういうフォローアップをしていけるのかというところをお聞かせください。
知事  今回(県に提供されたリスト)の17件のうち公共施設が8件なのですね。この8件はまさにそういう市町村に関わる話ですから行政対行政ということでお話はしましたけれども、民間のほうはまさに国の方針に従って元請建設業者を通じて一つ一つ連絡がいって、その一つ一つについて建築主本人も知れることになっておりますし、マンションの場合にはマンション管理組合に連絡することになっていますから、そのうえで一つ一つその問題点とかですね、色々やっていかれるわけなので、最終的に出てきたときにどれがどうであるかということはもちろん旭化成建材からしっかりと聴取しようと思っております。今この時点で県がしゃしゃり出て「おたくはこうだよ」というのは特に(考えておりません)。公対公の関係で、行政対行政の関係でだけ申し上げたとそういう割り切りですけれども。たぶんこれは他県も同様に考えておられるんではないかと思いますけれども。
ですから仮に、一般の方から「私のところ大丈夫ですか」という問い合わせがあったとすると、「これはこういう仕組みの中で建築主ご本人に、あるいは管理組合に連絡がいくことになっているから、元請建設業者から(連絡が)いくようになっているから、そのルートで確認してください」というふうに申し上げることになろうかと思います。したがって私どもが「あなたのところはこうだよ、ああだよ」とは申し上げないほうが。色々なケースがありますのでね、そういう対応をして、そのルートで調べていただくということをアドバイスしようかと思っております。
記者  さきほど知事の話で建築確認資料については県で保有しているので、手持ちの資料だけでも勝手に作業したいということだったのですけれども、これは県の単独の判断としての調査というふうに捉えていいでしょうか。
知事  そうですね。手持ちのものがある以上、かつ案件も情報は入手した以上は、我々の内々の作業としてずっと見ていこうと。何か不審な点があれば問い合わせることもあるでしょうし、いずれにしても調査結果が戻ってきますから、そこから作業しては遅いので私どもはやっておこうということです。
記者  それは、昨日に(旭化成建材からの)リリース等を受けての対応策として決められたものですか。
知事  はい。私どもの独自の判断ということです。
記者  情報の発表の仕方についてなのですけれども、他県の例では、話せるところまで不安を払しょくするという意味で、例えば集合住宅が社員寮であるとか、ある程度概要を発表されてるところもあるようなのですけれども、そういう発表の仕方についてはどのように考えているのでしょうか。
知事  もしそういうことでご関心でしたらどういうタイプの、例えば福祉施設なのか集合住宅なのか、学校なのかなどそのレベルのことでしたらお話は申し上げられますから担当のほうにお問合せいただければそのレベルまでは特に私どもとしては申し上げることは躊躇しておりません。ただ、具体的にどこのどれということになると、これはちょっとね、まだ網を広くとっているだけのことですから、控えた方がいいのかなということです。
記者  旭化成建材から状況のヒアリングをしたいというようなことだったのですが、目処は立っているのでしょうか。
知事  調査結果をまず国がそういうことで率先してリーダーシップを発揮していただいているものですから、まずはその結果がどう出てくるかを待とうと、その結果の出方を見たうえでどういうふうに旭化成建材に対応するかということのほうがいいのかなと。
と言いますのも、まさに調査そのものを一挙にあれだけの多数の案件を短期間にやってもらう必要がありますから、それをまず優先してもらおうかということで、その点についてはむしろその後にしようかと思っております。
記者  さきほど知事のおっしゃった内訳の大まかなところに関してはというお話ですが、方針としては今日になってからそういうふうに決められたのでしょうか。
知事  私も連絡を受けたところですから、今日オフィスに出てきて話を伺ってどの辺りまでお出しできるものかということの話し合いを担当部局としましたけれども、その辺りまではいいのではないかという判断を私なりにして、担当部局にもしてありますので。
記者  県が別に悪いわけではない話なので恐縮なのですけれども、今日も市町村に行くと「もう少し早く、県が情報をもらったのなら教えてくれたら良かったのに」というお話もありましたし、昨日の段階では記者が行っても「内訳は教えられないので」とちょっとやや情報の出し方に迷走というと言い過ぎですけれども、方向が変わっているのかなと思ったところもあったのですが。
知事  広く網をかけているものですから担当部局としては少し硬めに判断したかもしれません。
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