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知事記者会見(平成27年9月1日)

記事ID:0013628 2015年9月18日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成27年9月1日(火曜日)午後3時00分

広報課 おまたせいたしました。それでは、これより知事定例記者会見をはじめさせていただきます。本日は、「かかみがはら航空宇宙科学博物館リニューアル基本構想」並びに「発信!発進!関ケ原2015」に関する共同記者会見を行わせていただきます。
それではまず、「かかみがはら航空宇宙科学博物館リニューアル基本構想」に関する共同記者会見を行います。
この共同記者会見には、各務原市長浅野健司様にご出席をいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは古田知事、よろしくお願いいたします。
知事

お手元に資料がございますけれども、基本構想の策定についての資料と、それの概要版があります。概要版を眺めながら聞いていただければと思います。
この度、各務原市と県と共同でリニューアル基本構想を策定したわけでありまして、今日ご一緒に発表させていただくということでございます。私どもでは、すでにオールジャパンで有識者を集めまして、主として東京で議論してきたわけでありますが、「かかみがはら航空宇宙科学博物館リニューアルに関する意見交換会」ということで、議論を重ねて参りました。その上でのリニューアルの方向性ということでございます。
また、各務原市も自ら「かかみがはら航空宇宙科学博物館リニューアル構想検討委員会」を開催しておられまして、それらの議論を合わせて、今回できたものでございますが、基本コンセプト、それからリニューアル計画、運営体制というふうに整理されております。

基本コンセプトにつきましては、この概要版をご覧いただきますと、「空・宇宙(そら)への挑み」というふうに設定しておりまして、4つの視点と。1つ目は「日本の航空宇宙技術史が俯瞰できる場」ということで日本の先人の航空宇宙開発の「挑戦」のストーリーを分かりやすく伝えると同時に、未来を展望できるものにすると。2つ目は、「子どもたちに感動を与え、夢と誇りを育む施設」であるということでありまして、「見て・体験して・遊んで・考える」ということで、宇宙へのあこがれ・夢を育む、あるいは将来の航空宇宙産業の人材育成にもつなげていくということでございます。3つ目は、「岐阜県の航空宇宙産業の力、文化を国内外へ発信する拠点」ということでございまして、黎明期から我が国の航空技術の発展を担い、現在も我が国の航空宇宙産業の一大拠点である各務原地域を、国内外に大いにアピールしていきたいと。4つ目は、「岐阜県における観光拠点施設」ということでございまして、本美濃紙、美濃焼、関の刃物といった伝統産業、その他の観光・産業施設と連携を図りながら産業観光の目玉に成長させていきたいということでございますし、当然愛知県のもろもろの産業観光施設もございますので、そういったところとも連携していきたいと思っております。

また、運営体制でございますが、各務原市と岐阜県が共同で所有し、共同で運営をするという方向でまとめていきたいと思っておりまして、平成29年度末にリニューアルオープンをするということで、共同して準備を進めていこうということでございます。
それから、リニューアル後、あるいはリニューアルの過程でもそうですが、企画展・講演会といったようなイベント、教育・体験プログラム等々のソフト面での企画も打ち出していきたいと思っておりますし、またリニューアル後も定期的な展示の入れ替えといったことも含めて、産業界あるいはJAXAあるいは文部科学省、経済産業省、内閣府といった関係省庁からの協力も得ながら進めていきたいということでございます。

私からは以上でございます。

広報課 ありがとうございました。それでは続きまして浅野市長、よろしくお願いいたします。
各務原市長

私の方からは、今、古田知事から基本構想の策定、経緯、また基本コンセプト、そして運営体制、協力体制についてご説明がございましたので、リニューアル計画について、そしてスケジュールについてご説明をさせていただきます。

まず、リニューアル計画についてでございますが、このたびのリニューアルでは、リニューアル基本構想概要版の2枚目の平面レイアウト図がございますけれども、そちらに示しておりますとおり、博物館を4,000平米増築して拡張いたしまして、航空機ゾーン、そして宇宙ゾーンの展示の充実を図る予定であります。
航空機ゾーンでは、第2次世界大戦中に各務原で開発・製造され日本にただ1機現存する戦闘機「飛燕」を新たなシンボル展示として加えるとともに、年代ごとに展示機体を配置して、我が国の航空機開発の歴史や航空技術の変遷を体系的に理解できる展示としたいと考えております。
また、宇宙ゾーンにつきましては、展示面積を現行の800平米からJAXA筑波宇宙センターを上回る約1,700平米に拡大する予定でありまして、我が国の宇宙開発の歩みや宇宙科学・宇宙利用の未来について学べる施設としてまいります。また、新たに、航空機の操縦体験ができるシミュレータや航空宇宙技術に関する体験装置を配置して体験コーナーを拡充するとともに、3D映像にも対応できる高画質シアター施設を新設する予定であります。

加えて、JAXA等と連携した教育・体験プログラム、講演会やシンポジウムなどのイベント、近隣の航空機工場や航空自衛隊岐阜基地と連携した見学ツアーを実施するなど、ソフト事業を充実させることで、博物館の魅力向上に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
スケジュールにつきましては、リニューアル基本構想概要版の3枚目に示しております。各務原飛行場の開設100周年を迎える平成29年度中のオープンを目指しております。今後新たに設置するワーキング・グループにおいて、リニューアル後の博物館の施設設計や展示設計、企画展、イベント、教育・体験プログラムなど、詳細について検討し、準備を進めてまいりたいというふうに考えております。私からは以上でございます。

広報課 それでは、この件につきまして、質疑応答ございましたら、お受けしたいと思います。
記者 今回の目玉になりうるものとして、「飛燕」が鹿児島から岐阜に里帰りするということですが、そのことについて、知事・市長のご所感を。
知事 各務原の地で生まれた1つの航空機でありますし、今回、川崎重工のご配慮で、このような恰好でリニューアルを機に里帰りをするということで、我々としては大変ありがたいと、大いに歓迎しているところであります。
各務原市長 私も同様ですけれども、今回、色々な各種団体・機関にもご協力をいただくといった中で、今、知覧特攻平和会館でも目玉的なシンボル的な機体として展示をされておりますが、それが造られた川崎重工に戻していただいて、その生まれた地に戻ってくるということは感慨深いものがあろうかと思っております。先ほど申し上げましたとおり、今回、川崎重工という企業の多大なるご尽力をいただいたということが、リニューアルにおいても、多くの方に関わっていただきたいということでも意味合いが非常に深いと思っております。
記者 改めてお伺いしたいのですが、今回の博物館のリニューアルに関する、期待と意気込みを改めて。
知事

私自身、旧通産省で宇宙産業課長をかつてやっておりました。宇宙開発の一端を担当させていただいたわけでありますけれども、我が国全体を眺め渡して、航空宇宙産業の歴史・過去、現在、未来を体系的にきっちりとお示しするこういう施設が全国的に非常にばらけています。きちっとした体系的なものがないと。
そういう中では、このかかみがはら航空宇宙科学博物館がある意味では、最も体系的に整理された全国で最も整備されたものということでありますが、改めて中を見てみますと、スタートして19年、間もなく20年を迎えようとしており、当初の設計のままにそのまま置いてあるものですから、かなりアップデートが必要な、あるいはもっとメリハリをつけなければいけないとか、あるいは更に新しい要素を加えなければいけないとか、そういう点が多々あります。

そういう意味で、私としては、各務原の博物館ではなしに、アメリカでいうスミソニアン航空宇宙博物館に匹敵する、日本を代表する博物館として、オールジャパンでリニューアル構想を考えていきたいと。内閣府、経産省、文科省、JAXA、航空宇宙工業会、航空宇宙学会、あるいは宇宙少年団、三菱重工、川崎重工といった、あらゆる関係者に集まっていただいてオールジャパンで十分胸を張れる、そして海外にも胸を張れる、そういうものを作りたいということで、固めてきました。幸い面積がほぼ5割増しになりますので、これも大いに活用して構想をまとめました。ただこれで完璧かと、これでスミソニアンと肩を並べられるかというと、これはとてもまだまだでありまして、さらにこれを1つの大きなステップとして先をにらんで検討していきたいと思っております。

記者 整備費と運営費について伺います。先ほど共同所有、共同運営とおっしゃいましたが、(資料を)拝見すると30億の整備費で県と市で負担するとありますが、負担割合などはもう決まっているのでしょうか。
知事 細かいところはこれから詰めていきますけれども、どちらかというと、今あるものをリニューアルしていく部分は各務原市で担当していただいて、新しい要素として新たに乗せていく部分については、県が中心になってということと、全体の基本設計的なところは県のほうでと、いうようなイメージで考えております。
記者 運営費についても同様ですか。
知事 運営費は、おそらく折半がいいところかと思っております。まだ決まってはおりませんけれども。
記者 図を見ると、入館料と市と県で負担とあるので、毎年少しずつ行政サイドから負担が必要になるという感じを受けましたので。
知事 おそらく、入館料だけで全てを賄うほどにお客様が大量に入っていただければありがたいのですが、足らざる所は出てくると思いますので、そこは県と市の間で埋めていくことになると思います。
広報課 ありがとうございました。浅野市長は、ここでご退席いただきます。
続きまして、「発信!発進!関ケ原2015」に関する共同記者会見を行います。
この記者会見には、関ケ原町長西脇康世(にしわきやすよ)様にご出席いただいております。どうぞよろしくお願いします。
それでは、古田知事、お願いいたします。
知事

先だって、関ケ原古戦場のグランドデザインを発表させていただきましたけれども、これに基づいてこれから一つ一つ着実にこれを具体化していくということに入るわけでありますが、その最初の皮切りとして、向かって右側にあります(イメージパースの)建物ですけれども、古戦場の玄関口でありますJR関ヶ原駅に町の観光交流館が完成いたします。10月4日にオープンするということで、正式名称は今ちょっと検討しておるところでございますが、いよいよそこから始まるということで、これを一つの皮切りに「変わる関ケ原」のイメージを大いにアピールしていきたいということで、お手元の資料にありますが、「発信!発進!関ケ原2015」ということで、10月4日(日曜日)から18日(日曜日)まで15日間、様々なイベントを関ケ原町さんと私どもで共同で展開していこうということでございます。

観光交流館につきましては関ケ原町長にご説明いただくことになりますが、私の方からは、共同で開催するオープニングの記念式典と主要イベントについて一言申し上げたいと思いますが、4日(日曜日)の記念式典でございますが、関ケ原合戦ゆかりの武将のご子孫であります、徳川家、島津家の方々にもご臨席いただきまして、キックオフイベントということで、私自身ももちろん出席しますけれども、やらせていただきたいと思っております。

それから主な行事としては、「関ケ原合戦祭り」というのを毎年やっておるわけでございますが、これに合わせて、「真田丸」の関連イベント、それから戦国時代史研究の第一人者であります静岡大学の小和田名誉教授の講演会等々予定しておりますし、それから17(土曜日)、18日(日曜日)には古戦場のライトアップと、夜の古戦場巡りということで、ライトアップ、ろうそくの「灯り」による合戦陣形の再現、花火の打ち上げ等々、「灯す『夜の古戦場』」と銘打ったイベント、あるいはこのグランドデザインの策定委員の一人であるクリス・グレンさんが監修します外国人向けのサムライ文化体験プログラム「SEKIGAHARASAMURAISCHOOL」といったもの、あるいは歴女によるトークイベント、ファミリーウォーキングといったようなことで、これまでにない関ケ原観光にチャレンジをしていきたいということでございます。

また、10月3日(土曜日)、4日(日曜日)には大垣市で全国城サミットが開催され、これに関連する行事があるわけでございますが、シンポジウムのほかに、歴史家と関ケ原ゆかりの古戦場を巡るバスツアーというものも実施されておりまして、大垣市、垂井町、関ケ原町と県が連携をいたしましてリレー講演会、イベント等々あるわけでございまして、こういったところでも連携をしていきたいということでございます。
この秋はそういう意味で、従来以上に関ケ原の魅力を発信するイベントをやりますので、よろしく訪れていただいて、楽しんでいただきたいというふうに思っております。これによって関ケ原の再整備のいいスタートを切りたいと、こういうふうに思っております。以上でございます。

広報課 ありがとうございました。
続きまして、西脇町長お願いいたします。
関ケ原町長

お世話になります。関ケ原町長の西脇でございます。
今、知事からもご案内いただきましたように、関ケ原の駅前観光交流館、これが関ケ原の駅前にあります広場の前にできるということになったわけでございます。

多くの観光客を迎える案内所といたしまして、建物は敷地が約600平米、床面積185平米というこじんまりとした建物でございますけれども、木造平屋建てということで、中山道の宿場町のイメージを持たせた建物でございます。その中に、観光案内所、物販、それから休憩スペース、コインロッカー、トイレ等の機能を備えまして、関ケ原宿を感じさせる外観を持たせた建物によりまして、関ケ原の魅力発信の拠点としていきたいというふうに考えております。多くの方にご利用いただければ非常に有難いなというふうに思っておるところでございます。

また今、知事からもお話がありました関連イベントでございますけれども、これは多くの新しい試みが盛り込まれておりまして、ぜひ多くの観光客の方にお越しをいただいて、生まれ変わろうとしている関ケ原というものを感じていただければ非常に有難いなというふうに思っております。また、住民の方にも、このイベントに積極的に参加していただいて、新たな魅力というものを一緒になって発信していければいいなということで、「関ケ原」の発信を強くしていきたいと思っているところでございます。よろしくお願いいたします。

広報課 ありがとうございました。
それではこの件につきまして質疑応答に入らせていただきます。恐れ入りますがお一人限定でお受けしますが、どなたかありますでしょうか。

以上をもちまして、「発信!発進!関ケ原2015」に関する共同記者会見を終了いたします。ありがとうございました。
西脇町長は、ここでご退席いただきます。ありがとうございました。

それでは、本日3つめの発表項目から、古田知事よろしくお願いいたします。

知事

まず、お配りしておりませんけれども、このところ北京の世界陸上をずっと私も見ておりましたけれども、予想どおりというか、イギリスのモハメド・ファラー選手が圧倒的な強さで5,000m、10,000m、ロンドンオリンピック、それからモスクワの世界陸上、今回の世界陸上と3大会連続で2種目金メダルということでございまして、9,900m走ったあとの最後の100mを12秒台で走れるという、爆発的な追い込みの力を持った、いわば今、世界の中長距離の英雄であるわけでございますが、素晴らしい走りをみせてくれました。

まさにこのファラー選手が、飛騨御嶽高原高地トレーニングエリアから北京へ乗り込んでのメダルということでございまして、大変、私どももトレーニングのお役に立てたのかなと思っております。それ以外にも、この5,000m、10,000mでアメリカのラップ選手がいずれも5位入賞でありますし、1,500mではイギリスの選手、アメリカの選手が5位、7位、女性ですね。それから男子がアメリカの選手がやはり1,500mで8位入賞ということで、ファラー選手の2つの金メダルをはじめとして、入賞者を何人か出すことができたということで、今回の北京大会に向けてイギリス、アメリカ、ベルギー、カナダの選手が高地トレーニングエリアを活用いただいたということで、今後さらに各国、非常に今関心を持っておられますので、リオのオリンピックに向けて、さらには東京オリンピック・パラリンピックに向けて、合宿地、トレーニング地として大いに国際的に活用していただけるいい実績ができたかなということで大変喜んでおるところでございます。

お手元にお配りしたのが育樹祭でありますが、あと40日ということでございますが、出演者、それから式典行事の概要が定まりました。当日は約5,000人をお迎えする式典を行うわけでありますが、世界遺産20周年を迎えた白川郷の合掌づくりの屋根をモチーフとした「御席(おんせき)」を作りますほか、今大会のランドマークとして2つの灯台を設置すると。上流から木などを運ぶため清流に集う人を見守ってきた「川湊灯台」というものと、森に集う人、森を守り育てる人を見守っていく「森湊灯台」と、2つの灯台を設置しようということでございます。御席の床板や屋根板、それからこの2つの灯台の一部には、4月から9月にかけてやってきました「100年の森づくりリレー」ですね、これで県内各地をまわった樹齢100年を超える大木を活用するということでございます。

それから「おもてなし広場」も併設することにしておりまして、飛騨牛、それから栗きんとんもいよいよ今日からスタートでございますので、岐阜ならではの味も感じていただけたらと思っております。
ナビゲーターは、先般ご案内しましたように、竹下景子さん、昨日東京でちょっと詳細に打ち合わせをしてきたところでありますが、その他に国歌独唱ということで、池田町出身の演歌歌手の石原詢子さん、それからオカリナ奏者の宗次郎さん、それから恵那市出身の和太鼓奏者の加藤拓三さん、こういった方々にも出席をしていただきます。

式典行事はお手元にありますように、プロローグの「清流の国ぎふへの誘い」、式典の皇族殿下の御着から始まりまして、型通りの手順を踏んだ上で、メインテーマアトラクションというところで様々な岐阜の魅力を発信したいというふうに思っております。
(資料を)めくっていただきますと、メインテーマアトラクションの真ん中あたりに、序章~第1章「先人からの贈りもの」、第2章「森林の恵み」、第3章「100年先への誓い」ということで様々なパフォーマンスをやっていただこうということでございます。岐阜ならではのオリジナルのアクションも入ってくるのではないかと思っております。

それから全市町村でサテライト行事を実行するという予定でございまして、是非とも当地に来られない方もそういった行事にもご参加いただけるということであります。
「大会会場イメージ図」という簡単な絵がございます。ざっとこのような姿でございまして、右側の大きなところが式典会場、左側がおもてなし広場ということでございます。

それからイベントカレンダーということで、この8月から10月にかけて、各地で様々な森にちなんだ行事をやっておりますので、これもご覧いただければということです。最後のページに応援行事、それから育樹祭そのものについて触れております。これについては以上です。

それから最後ですが、県の試験研究機関で炭素繊維強化プラスチック、CFRPと言っておりますが、これを活用して次世代自動車あるいは航空機向けの軽量化部品等々、県の試験研究機関が民間企業・大学と連携して開発したものを並べておりますので、ぜひご覧いただければと思っております。

航空機産業と自動車産業では、やはり「材料革命」というものが今進んできている訳でございまして、中でも金属よりも軽くて強いと、短期間に成形ができる、あるいはリサイクル性が優れているといったようなことで、このCFRPが注目をされている訳でございます。他方で加工技術が十分確立していないという課題がありまして、この点について、産学官の研究拠点であります「ぎふ技術革新センター」を中心として、成形加工の技術確立を図ってきたと、その結果として今回のご紹介に至ったということでございます。
自動車のオイルパン、これは太平洋工業と共同開発しておりますし、それからスポーツ用品ということで野球用の防具、スポーツシューズの中敷き、それから風力発電用のブレード、それからこのCFRPのきれいな切断面を実現するための特殊工具といったものを発表しておりまして、こうした試作品をさらに今後商品化・実用化に向けてコストの低減とか、残された技術課題も乗り越えながら、産業化していきたいということでございますので、よろしくお願いします。

開発に関わった方々が今日はお出でになっておりますので、後でまた見ていただいて色々とご質問いただければと思っております。よろしくお願いします。私からは以上であります。

記者 今、知事からご説明がありましたCFRPのプロジェクトについて、いただいた資料に各技術の成果と書いてあるのですが、この3年度を通して取り組まれてきた全体的な成果としては、今後県の産業として確立していけるという自信というか見通しが立ったような取組みになったのでしょうか。
知事 まずは試作品として、今日は出来上がったものを見ていただこうということでありますけれども、まさにこれは産業化を目指してやっている訳で、研究のための研究ではありません。
また私どもの研究は、愛知県あるいは石川県、富山県、関係者の方々も大変関心を持っておられまして、私どものCFRPの技術開発とその他の航空機とか自動車の色々な研究開発と連携を取りながら全体としての自動車技術・航空機技術の開発に繋いでいきたいというような、そういう連携を取っていこうという議論も中部の関係者の間で出ております。私どもとしてはさらにこれを実用化に向けて進めていくと、その1つの節目として見ていただこうということであります。
記者 2つ伺いたいのですが、明日から白山の噴火警戒レベルの運用が始まりますけれども、それについてどう受け止められているかと、今後の課題やさらなる方針があれば伺いたいと思います。あとは、東京オリンピックのエンブレムについて、組織委員会が使用の中止の方針を示しましたので、それについてどう受け止めておられるかという点を教えていただきたいと思います。
知事

まず白山でありますが、私どもは一昨年の3月に火山防災協議会を設置しまして、今年の6月29日にこの協議会で「火山防災計画」を策定して発表させていただきました。それで、これに伴って明日からいよいよ噴火警戒レベルが導入されると、こういう流れになってきている訳であります。今後はこの協議会において年度内に「避難計画」と「火山防災マップ」を作っていくと、それからそれに則って来年度は防災訓練を実施するということを予定しておりまして、警戒レベルの導入が一つのステップではありますけれども、さらに着実にそういったことを進めていきたいということと、それから登山者の安全確保対策ということで、登山口での火山活動状況の掲示とか、あるいは地元の小中学校への啓発活動とか、色々そういった謂わば安全確保のための普及啓発ですね、これについても積極的にやってきたいと、それから同時に山小屋あるいはこの近隣の観光施設からの情報収集といったこともシステマチックにやってきたいと、こんなふうに考えております。

それからエンブレムは、私自身が直接関わっている訳ではありませんし、デザインの世界で模倣というのがどう判断されるのかも私自身が基準を持っている訳ではございませんけれども、せっかくのオリンピックでありますし、非常にすっきりとした形で前に進んでいけるような、誰もがそこに求心力を持てるような、そういうシンボルというかエンブレムというか、そういうものを掲げていくというのが望ましいと思いますので、そういう意味では組織委員会は、思い切った決断と言いますか割り切られたのかなという感じでおります。

今まで私どもも、国体をやるとか、植樹祭や育樹祭をやる、海づくり大会をやると、そのたびにロゴマークとか色々なものをやってきているのですが、あまりそういうことを言われたこともありません。公募を中心にやってきた訳でありますが、ある意味では不幸な経過かもしれませんけれども、この際すっきりしようという、そういう決意なのかなということで見守らせていただいているということです。

記者 維新の会が割れていたり、政界の再編が進むのかもしれないという流れがありますけれども、どういうふうにご覧になっているのかご所感を。
知事 あまり私には国政の政局を語る立場にありませんし、それから岐阜県内で具体的なそれに関わる議論も特に出てきている訳ではありませんし、私自身も国政の在り様として見守っているということですね。私自身は県民党ということで、ご支持いただける方には政党も団体も含めて広くご支持をお願いしているということでありますので、それ以上のコメントはございません。
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