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知事記者会見(平成27年4月1日)

記事ID:0012924 2015年9月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成27年4月1日(水曜日)午後3時00分

知事 また新年度が始まりましたけれどもよろしくお願いします。本来ならば今頃甲子園で記者会見をやる予定だったのですけれども、なかなかそうもいきませんで、残念です。
冗談はさておきまして、恒例ですので、年度初めは向こう1年間のスケジュールを見ながらお話をということで、お配りしたスケジュールを見ながら聞いていただければと思います。
まず、今日は新規採用者の辞令交付式をやりましたけれども、(新規採用者数は)160人ということです。このところ、着実に増えてきているのですけれども、平成23年度が45人、24年度が69人、25年度が98人、26年度が135人、今回が160人ということです。財政面も着実に回復している訳でありますけれども、同時に人的にも充実した体制を組んでいこうという流れになってきております。そうしたことをベースに一層攻めの県政と言いますか、積極的な県政を進めていきたいと、こういう思いで新年度を迎えさせていただきました。
毎年、あそこ(県庁の大会議室)で辞令交付式をやるのですけれども、あのスペースがどのくらい埋まるかなのです。それこそ45人の時には、あの広いスペースですから、スカスカでした。皆さん方も新聞に写真を載せると「随分空いているな」という感じでしたけれども、さすがに160人が入りますと、相当な絵姿になります。こんなところにも県政の1つの流れが反映されているのかと思います。
それで、すでに予算の時にも申し上げましたように、今年度の大きな柱は「清流の国ぎふづくりの全面展開」と「安心して暮らせる強靭な『清流の国ぎふ』」の2つが課題であります。
具体的な事業と言いますか、予定していますことと併せて見ていきますと、まず、「清流の国ぎふづくりの全面展開」ということですが、いわゆる「清流の国ぎふ2020プロジェクト」を加速していくということです。
今日の新規採用者の誓いの言葉も"2020プロジェクト"と言っておりました。誰に教わったのか分かりませんけれども、「ニセンニジュウ」と言わないで「ニーマルニーマル」と、その道の用語を使ってみえるので、どこでどう勉強したのかと思いながら聞いていました。
それはそれとして、あの誓いの言葉は、新年度の県議会の私の所信表明にそのまま"誓いの言葉"とやってもいいような、非常にまとまった出来栄えでした。しっかりしてましたよね。
そこで、やはり行事としては、この5月6月に「花フェスタ2015ぎふ」が10年に1度ということでありますけれども、手作り感のあるイベントということで、「美」をキーワードに、"花も団子も"ということで花と食を楽しむ機会にしようということで、今最終的な構想を練っているところでございます。またいずれまとめてご報告することになろうかと思いますが、花フェスタにちなんで、この(席上マイク前を指さして)フラワーアレンジメントを置かしていただいているようでございます。
それから、「全国育樹祭」も着々と準備が進んでおりますが、10月11日の予定であります。皇太子殿下の御臨席を仰ぐということでありますけれども、来月から県内5地域で伐採した樹齢100年を超える大木をリレーで県内を繋いでいく「100年の森づくりリレー」もスタートすることになっております。その冒頭、多分中津川になろうかと思いますけれども、私も行こうかと思っております。県民総参加の育樹祭ということでのスタートと考えております。
それから、先だって「本美濃紙の活用研究会」というものをスタートしました。美濃市と私どもと、それからまさに本美濃紙に携わっておられる方々と一緒になって、どう活用していくかと。そこで議論になりましたけれども、一番狭い、まさに手漉きでしかも一定の楮だけを使ってやる「本美濃紙」というものがあって、その外に「手漉き和紙」というものがあるのです。そしてその外に、必ずしも手漉きでないものを含めて美濃で作っている和紙を「美濃和紙」と言います。そのまた外に「美濃の和紙」と言って、もっと大雑把に和紙を総称する時に使います。
「どのコンセプトで何をやるのかということをきちっと整理して、どういう部分をアピールしていくのかということをきちっと整理をしながら、PRもあれば、商品づくりもあれば、人づくりもあれば、あるいは楮という素材づくりもあれば、徹底的にやっていきましょう」と、このような話をしたところであります。
また少し脱線しますけれども、先だって私どものスタッフは、今年秋の私の海外キャンペーンの1つの候補地でもあるのですけれども、イギリス・ロンドンの大英博物館に行きました。大英博物館では、岐阜の人が来たというので、大歓迎です。なぜ大歓迎かというと、大英博物館というのは当然博物館ですから、展示をしたり色々なことをやりますけれども、同時に展示物が壊れたり傷ついたり色々した時に修繕する修繕部というものがあるのです。日本のものだけではなしに、中国のものやアジアのものなど色々なものが置いてある訳です。つまり紙を使ったものが置いてあるのです。そこに専門の修理士がいまして、これは日本人がやっているのです。その日本人がおやりになっている大英博物館のその紙にまつわる修繕は、全部例外なく美濃市の本美濃紙だけを使っているのだそうです。このことは私も知りませんでした。そういう形で既に本美濃紙が、大英博物館という世界の舞台でずっと高い評価を得て活用していただいていると。こういったこともきちっと見据えながら、本美濃紙の活用研究会を色々とやっていこうという話をした次第であります。
それから何と言っても今年は世界農業遺産です。国内候補にはなった訳でありますが、最終登録に向けてこれは全力投球していきたいと思っております。まだ少しスケジュールがはっきりしないのですが、夏までには動きだすのではないかと思いますし、これはなんとしても今年の大きなターゲットでございます。
それから「白川郷合掌造り集落」の世界文化遺産登録がちょうど20周年ということで、色々とイベントを用意しております。それから来年は、日本からは祭屋台をまとめてユネスコに打って出ようということになっておりまして、その中に「高山祭の屋台行事」「古川祭の起こし太鼓・屋台行事」「大垣祭のやま行事」の3つが入っている訳です。この3つを何とか来年ユネスコの舞台で事が進めばいいのではないかと思っています。そういったことをにらみながら、今申しましたいくつかについて全体として世界に誇るべき岐阜の遺産群ということで、色々なプロモーションを考えていってはどうかと考えております。
それから石川県とのつながりで言いますと、白山スーパー林道です。これは、白山白川郷ホワイトロードということで名前を変えて、通行料も値下げする訳です。それから例の景気対策の(国の「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を活用した)クーポン券を使うとさらに半額になりますので、4分の1になる訳です。大いに使っていただいて盛り上げていこうと思っております。
それから先般、外国人の宿泊客数は66万2,100人ということで、全国で4番目の高い伸び率であったというふうに聞いております。北陸新幹線も全線開通しましたし、今年度はますます増えていくのではないかということであります。私どもは60万人は何とか超えるだろうというくらいの暫定値をもらっていたのですけれども、66万人を超えたということで大変意を強くしておりまして、特に伸び率でいくと去年キャンペーンをやったマレーシアが2.6倍、1万5千人近くになっておりますし、フランスが倍になっております。色々とキャンペーンをやった手応えがこういう数字になって表れてきたのかと言う感じがします。
それからスポーツの面では、前にもお話しましたように、「飛騨御嶽高原高地トレーニングエリア」が海外の評価もあります。先だってイギリスのオリンピックの最高経営責任者の方がお出でになっていましたけれども、県内のスポーツ施設を見て回られました。非常に素晴らしいということで、高い評価をもらえました。もう既に世界陸上北京大会に向けては15人程度のイギリスのアスリートが高地トレーニングに来ることは決まっておりますけれども、それ以上にもっと岐阜県の競技施設を活用したいという流れでございました。もしこの秋に私がロンドンに行くことがあれば、更に具体的な話を煮詰めていきたいというふうに思っております。
誘致した競技もいくつかありまして、例えば大垣市で8月に「ジャパンカップ国際女子ソフトボール大会」もありますし、9月に「全日本実業団対抗陸上競技選手権大会」、10月は「全日本マスターズ陸上競技選手権大会」ということで、全国からたくさんの選手が集まってきます。これとは別に、県では「日本スポーツマスターズ2019」の開催誘致に取り組んでおり、今月半ばに、私が日本体育協会へ行き、張会長から正式に決定通知をいただくという運びになっております。
それから、清流文化という意味では、県美術館に日比野館長をお迎えして、新しい企画を色々と展開していただこうということでありますし、9月には旧未来会館です。「ぎふ清流文化プラザ」ということで、様々な文化活動をそこで展開してもらおうということでオープンいたしますので、芸術活動についても積極的にそういった機会を増やしていきたいと思っております。今、県内の例えばオペラとか地歌舞伎とかコーラスとか伝統芸能とか、色んなことをやっておられる方々にだいたい向こう1年半くらい次々とここを使って発信をしていただこうという話をしておりますし、ちょうど美濃市で、紙漉きの物語がオペラになっているのです。これは先ほど申し上げた本美濃市のユネスコ世界遺産と絡むものですから、こういったことを例えば象徴的なものとして、清流文化としてオペラをここでやっていただくのも一案かなと思っておりますけれども。
それから移住定住です。これから人を岐阜県にどう呼び込むかということで、ちょうど今日、「清流の国ぎふ移住・交流センター」というのが東京の有楽町に開設いたしました。交通会館の中でございますけれども、首都圏での拠点ということで、きめ細かな情報提供、相談対応をしていきたいと思っております。こういう場所もありますが、その他、県ゆかりの企業で、店舗の中でも岐阜のキャンペーンをやらせていただくとか、移住・定住・交流、なにもこの県のこういうものだけではなしに、さらにもっと幅広く発信する場所を作っていけたらということも考えております。
それから、第2の柱が「安心して暮らせる強靱な『清流の国ぎふ』」ということであります。先だって内覧会と一応テープカットやりましたけども、一応今日から鷺山エリアで身体・知的・精神・発達障がいの4つの相談機関を集約いたしました「障がい者総合相談センター」がオープンしております。各機関の調整機能を持つ総合窓口もあるということで、いろいろと重複障がいのある人も、ワンストップで相談を受けられるということになっております。先だってテープカットへ行きましたけども、何人かの方が「こういうワンストップのしっかりとしたセンターを作るというのは50年来の悲願であった」と、涙を流しておられました。非常にきちっとした施設かというふうに思いましたけれども、是非スポットライトを当てていただければありがたいかなと思っております。
それから、このエリアは着実に一歩一歩障がい者関連施設の一大拠点にしていこうという構想であります。この9月には希望が丘学園が「希望が丘こども医療福祉センター」と、障がい者の医療と福祉を連携してケアをしていくということで、オープンしますし、それから「岐阜希望が丘特別支援学校」も同じく9月にスタートいたします。それから来年が障がい者用の通年型の屋内プール、再来年が体育館ということで整備されていく予定でございますのでよろしくお願いしたいと思います。
ここ(鷺山エリア)と未来会館というか「清流文化プラザ」とはつながっていますものですから、清流文化プラザもこういう障がい者の文化活動、芸術活動にも繋げていくという、そういう位置づけになっております。
それから強靱化計画です。先だって全国でも岐阜県が先進的な取組みだということで自民党に呼ばれましたけれども、これまた今日付けで岐阜大学の中に「清流の国ぎふ防災・減災センター」ということで、岐阜大学と連携をして防災・減災について、研究あるいは普及、啓蒙活動をやっていこうということでございます。
それから、今日から新たに「山岳遭難・火山対策室」を危機管理部に設けました。火山防災対策検討会議とか、それから昨日もやりましたけれども火山防災協議会ですか、ああいったことへの多面的な対応をしてもらおうと思っております。
以上のようなことでありますけれども、今日幹部会議で積極的な攻めの県政をそれぞれ全方位で全面展開してくれということを申し上げました。それから、やや県庁の組織としては苦手な横の連携ですね、部局横断的な連携プレーをしっかり取るようにということと、それから私どもとしては確実に着実に女性の登用ということもやってきておりますので、その登用された女性を大いに各部局で積極的に活かしていくといいますか、活用していくと。それから、子育てのための「隗より始めよ」で、育休とか、あるいは夫となる人も休みなさいということで、休暇を取るのは当たり前にしようという計画を出しました。これも幹部がしっかりと指導してですね、まず企業やら外のみなさんに言う前に我々の県庁が子どもを生み育てやすい組織になるようにやっていこうではないかと申し上げたところでございます。
以上が年度初めのあれになりますが、お尋ねがあるだろうと思っておりますのは、みなさん今瞬間的に一番関心がある指定金融機関の話だと思います。既に会計管理者の方から話は聞いておられると思いますけれども、昨日専用回線の切り替え作業が無事終わったということでありまして、今日に入りまして、もう既に県内各地で税金の振込だとか色々なことが始まっている訳であります。これまでのところ全く何のトラブルや混乱もなく滞りなく進んでいるということであります。大垣共立銀行が3月30日から4月3日までの5日間ということで、対策本部を設けておられますが、そこと私ども会計管理者のほうとは頻繁に連携をとりながら1つ1つ確認をしながらやっているということで、順調にいっております。
それでこの会見が終わった後の4時頃ですね、銀行の日常業務が終わった後ということでありますが、県から大垣共立銀行に対して最初のデータ送信をすることになっておりまして、まずこれを見届けるというのが次のステップですね。これが終わりますと、今度は、県のほうから例えばどこそこへ債権者に支払をしてくれとか、いろんな指示がいく訳で、それを踏まえて明日明後日のだいたい午後1時くらいまで、こちらから出したデータ送信に則った処理が行われる訳です。明後日の1時頃に、それも無事に終わったということが、確認されれば、これでワンサイクル全て確認されたとこういうことになるものですから、その辺りを踏まえて明後日の午後2時に大垣共立銀行の土屋頭取が来庁されまして、状況報告がありまして、大体そこで一括りかなということでございます。
私ども県も大垣共立銀行のこの移行対策本部と足並みを揃えて、3日まできっちり、丁寧に1つ1つ作業の進捗状況を確認すると、こういうことでやっているところでございます。
大体そんなところですね。
記者 知事から冒頭にもお話があったのですが、県岐商が今回残念な結果にはなってしまったのですが、今回の戦いぶりの所感みたいなものをお伺いしたいのが1点目です。
知事 私は1回戦と2回戦を見に行きまして、3回戦は別の用事がありましたので、行けませんでしたけれども、最初から投手に対する関心の高いといいますか、注目を浴びるチームでありました。それをその投手だけではなしに、チーム全体として戦うという、戦えるチームにしていくのだということで、監督も個々の選手もそれぞれに頑張ったということかと思います。そういうことの結果がベスト8まで進むことができたということでありまして、今回の経験を踏まえてまた夏に向けていよいよ始まるわけですから、さらに高見を目指していただきたいなと思っておりますし、それだけの伸び代がまだ相当あるチームではないかなと思いました。
また、高橋投手は期待通りの素晴らしいピッチングをしてくれました。ただ高校野球というのは面白いもので、浦和学院がああいうことで打ち込んで勝って、浦和学院が圧倒的有利かと思ったら今度は準決勝でなかなか打てないと、打ち込まれるということです。1試合、1試合高校野球というのは、色々な展開がありますので、勝ち進むというのは大変だなと思いますけれども。
浦和学院の監督が昨日負けた後、コメントで面白いことを言っているのですよね。県岐商と戦ったときには、"将来の夢のある素晴らしいピッチャー"と戦うことができたと。それで、今日は"高校野球で勝てるピッチングをするピッチャー"と出会って、それで負けたと。将来の夢のある素晴らしいピッチャーと高校野球というレベルで勝てる投手というのを使い分けて言っているのですけれども、どこがどうなのかと思いながらコメントを眺めていたのです。今度阪口監督に聞いてみようかなと思っているのですけれども。
非常に岐阜の名前を大いに盛り上げていただきましたし、ちょうど、2回戦が終わって、私は全部見られなかったのですよね。7回が終わったところでさっと引き上げて、そのまま名古屋経由で愛知万博の10周年の行事に出たのです。そのときに会場で色んな方々にお目にかかりましたけれども、誰もが「県岐商すごいね」ということを、愛知県の人も言ってくれました。愛知県は今年は東海大会では勝てなくて、21世紀枠ですか、豊橋工業が出て一回戦で負けましたので、非常に皆さん、「県岐商、県岐商」と言ってくれるのです。そうやって注目されているのだなということも実感しました。そういう意味で岐阜の名前を大いに高めていただいてありがたく思っていますけれども。
記者 もう一点、東洋ゴム工業の関連なのですが、当初、岐阜県内では、2つの施設、多治見の国道事務所と岐阜市の民間施設というのがあったのですが、まず、2棟について、その後、県側に状況なり何か会社側から報告等があったのか。また、それとは、別に新たな施設なりが県内で見つかったなど、何か報告がございましたか。
知事 まず2番目の、新たな施設についてはありません。当初の2つだけでして、私どもが直接、東洋ゴム工業と話をして、今後、国として激震に耐えられるかというチェックを私どもとしてした訳です。それは一応、耐えられるという結論が出たと言われていますが、それはチェックの一部であって、このあと建築基準法に適合して、構造の安全性があるかどうかを確認するのは、県の仕事であります。そういう流れの中で、東洋ゴム工業と協議に入ったということです。
まず、早急に構造安全性の確認作業を東洋ゴム工業として行ってもらいたい。それをどう行うのか、どういうスケジュールになるのか、そのことも早急に決定して、あらかじめ県に申し出てもらいたいということで、東洋ゴム工業とのやりとりが一方で始まったと。これは、建築基準法に基づく、県の仕事ということです。
それから、もう一つは、多治見砂防国道事務所です。ここに対しては、4月末までに、今後どう対応するのか、東洋ゴム工業から報告された構造安全性の確認結果を踏まえた対応について、県に報告してもらうようにお願いをしたところであります。その後、県で構造安全性を確認するということでございます。
それから、もう一つは、岐阜市の関連施設です。こちらは、岐阜市の対応ということでありますので、情報交換を密にしていきたいということでございます。
記者 あさって3日(金曜日)、県議会議員選挙の実施されるということですが、知事もかねてからおっしゃっているように、今年は地方創生元年ということもあって、今回の選挙でいったい何が焦点で何が争点なのかとご覧になっているのでしょうか。
知事 地方創生というのは、岐阜県にとっても全国的にも大きなそれぞれの地域の課題だということはみなさん認識しておられると思いますけれども、各選挙区毎に、かなり候補者の出方と言いますか事情も異なるようですし、これからまだ色々と論戦が繰り広げられると思うのです。政策面では私としてはむしろ地方創生について、それぞれの議員の考え方をしっかりと選挙の有権者の方々にお示しをして、信を問うていただきたいと思っているのですけれども、まさに選挙区毎に一律に争点があるとか、あるいはA党対B党の対決とか、そういうことでは必ずしもないものですから、それぞれの選挙区毎にどういうことになっていくのか、ただ全体として、ある種の世代交代的な流れもけっこうにじみでているのではないかという感じはしておりまして、どんな人がどんな主張をされていくかということは注目していきたいと思います。各候補者も正面切って地方創生について論戦をするという場面は今のところあまりないですよね。ただ大いに議論してほしいとは私は思っています。
記者 統一地方選のことで、もう一点なのですが、去年の号泣県議の問題とか、現在ですと生活費の問題とかで、地方議員の役割というか資質という部分が問われている選挙になるのかな思うのですけれども、改めて首長として日頃議員と接していた中で、地方議員の役割というのはどういうところにあると考えておられますでしょうか。
知事 まずはそれぞれの選挙区の色んな情勢のなかで、県議会議員として自分たちの地域をどういう風に変えていくかということについて、色々と政策提言をしていただく、政策論議をしていただくということと、県の行政に対するチェック機能といいますか、色々と正していただくと、こういったことがあるのではないかと思います。
そういう中で私自身は県の職員にもよく言っているのですけれども、県議会から議会での質問のみならず色々な機会に色々な提言があったり、注意があったり批判があったりしたときに、県の行政は常に無謬(むびゅう)であるというふうに考える必要はないので、我々の目の届かないところに目が届いて、それに対する色々な情報提供から政策提言までしていただけることは非常にありがたいことでありますので、そういう色々なお話に対しては、まずは謙虚に、率直に耳を傾けながら、今やっている我々の政策について、どういう風に再評価していくのかということを丁寧にやろうではないかと。
ですから、議会答弁を通じて県の政策の転換といいますか、あるいは改善ということを私もかなり心がけてやらせていただいておりますし、そういう意味では議会と行政、執行部は車の両輪ということで一定の緊張感と信頼関係を持ちながらやっていけるのが理想だと私は思っております。かなり各階級毎に、特に若手の議員さんが自分の足で歩いて色々と調べて、疑問に思うことおかしいと思うこと、相当積極的にぶつけていただいておりますので、私どもとしてはそういう流れとしてはいいのではないかと思っています。
そういえば、この前、国土強靭化法に基づいて県土強靭化計画を作った訳ですね。それで自民党本部の特別委員会でプレゼンをさせてもらったのですけれども、「岐阜県の場合には計画を作りましたよ」と、「一方で条例を定めて議会がチェックをする、議会の同意を得るとこういうことになっております」と、説明を私がしましたら、国会議員の先生方がずらっといたのですけれども皆さんびっくりしまして、「岐阜県はそこまでやっているのか」と、「県議会の同意を得るというのを条例でというのは本当か」と、どよめきが起こりました。終わったあとも一部の他県選出の国会議員の方からちょっとお尋ねがあったりしました。
私などはある意味ではこれだけまさに県土を守るということについて、色々な目線といいますか、色々な考え方を取り入れながらやっていくのがいいと思っていますからそう不自然に思わないのですが、結構びっくりしておられました。そういう意味では「岐阜県ってすごいね」というご評価をいただいて、これも議会と行政のコラボレーションの分かりやすい形かなという感じがしますね。
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