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木造聖観音菩薩立像

木造聖観音菩薩立像[もくぞうしょうかんのんぼさつりゅうぞう]

分類 重要文化財
指定別
所在地 美濃市横越
所有者 江龍寺
指定年月日 昭和45年10月27日

木造聖観音菩薩立像

  • 檜材一木造彫眼
  • 像高:89.0cm

 聖観音立像は、左手にもった蓮華を身体の中央部に垂直にささげ、右手は掌を前にして垂下[すいか]し、蓮台に直立している。頭上に金銅の宝冠を戴き、胸に金銅の胸飾をつけている。面貌は引きしまって優しく、腰細く、すんなりとした、さわやかな感じの観音像である。
衣文[えもん]は美しく浅い。もとは金色像か彩色像だったらしいが、現在は全体に黒褐色を呈している。身体の一部に補修のときの埋め木の痕があるが、その他に損傷は見られない。
造顕の時代は、様式上藤原時代と見て誤りないようである。
頭光身光形の光背は後補である。また、蓮台も左手に捧げる蓮華も後補である。この像は江龍寺の近くにあった観音寺の本尊だったものと伝えられ、現在は観音堂の内陣中央の厨子内に安置されている。