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木造聖観音立像(妙勝寺)

木造聖観音立像[もくぞうしょうかんのんりゅうぞう]

分類 重要文化財
指定別
所在地 揖斐郡池田町六之井
所有者 妙勝寺
指定年月日 昭和45年1月20日

木造聖観音立像

  • 檜材寄木造彫眼漆箔
  • 像高:101.0cm台座の高さ:56.0cm

 聖観音立像は寄木造、漆箔の彫眼像である。左手に未開の蓮華を持ち、右手は蓮華に向かって掌を向ける通用の聖観音である。度々修理を重ねてあるが、原容を損なわないで適性に復元したものと思われる。宝冠は後補で、肉髻[にくけい]は低くなっている。光背と台座はともに後補である。
寺伝によれば、延喜9年(909)鎮守府将軍正四位上右馬助式部大蒸内蔵頭六孫王が、美濃之国池田庄六井村守護神、若一王子宮境内に一堂を建立、この聖観音像を安置した。後兵火のため焼失、文明17年(1485)郷士源久友が再建供養をなしたが、再び兵火に遭い堂は焼失した。本尊は幸運にも避難して無事安泰であった。後、万治3年(1660)後白河法王の旧跡霊場の故をもって、再度、若一王子宮境内に観音堂を建てた。明治の神仏分離の際、若一王子宮は、六之井神社と改称され、現位置に移り、観音堂は元の位置、妙勝寺境内に残されたが、荒廃したために、昭和44年6月村の有志の浄財によって現在の本堂が建立された。