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知事記者会見(平成27年1月5日)

記事ID:0012500 2015年9月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成27年1月5日(月曜日)午後3時00分

知事 改めまして、明けましておめでとうございます。また、今年もお世話になりますのでよろしくお願いします。恒例ですけれども、お手元(の資料)に向こう1年間の予定されている主な事業が書いてありますけれども、これをご欄いただきながら、今年の県政についての現時点での思いを申し上げさせていただければと思っております。私にはこれでちょうど10回目の新年ということでございます。これから来年度当初予算を早急に作っていく中にありますので、こういったスケジュールも見ながら、また諸々の課題を拾いながら、しっかりとした予算編成に取り組んでいこうと、こういうことでございます。
いくつか、政策のまとまりごとにご紹介しますと、まず第1に海外に向けた岐阜の魅力発信というテーマがございます。この「清流の国ぎふ」の魅力をどうアピールしていくかということで、ご案内のように昨年は「本美濃紙」がユネスコの無形文化遺産に登録されておりますし、それから世界最大規模のワイン品評会で、酔翁(すいおう)という平田酒造場のお酒が"チャンピオン・サケ"ということで選ばれておりますし、また、世界農業遺産候補の日本代表に「清流長良川の鮎」というテーマで名乗り上げているということでございます。
今年はこうした流れをさらに加速して大いに発信をしていきたいということでございますが、何と言ってもこの1月、2月に国連の食糧農業機関FAOの調査団が岐阜にまいりまして色々とやりとりをすることになりますが、それを受けておそらく5月か6月辺りに、本部のありますイタリアのローマになるのか、はたまた別の場所になるのかも分かりませんがプレゼンをすると、最終審査に至ると、こういうことでございます。私どもとしてはこの世界農業遺産、何としても獲得をしたいということで、まず今年の前半はかなりそこにエネルギーを費やすことになろうかと思います。川をテーマにした世界農業遺産でありますので、これまでにない新しいコンセプトと言いますか、里川としての長良川システムというようなことを言っておりますけれども、これが世界にどう通用していくか、アピールできるかという、そういうことで頑張っていきたいと思っております。
それから、これまで「岐阜ブランド」ということで、観光、食、それからモノづくりを三位一体でPRをするということで、トップセールスも含めてやってきましたけれども、今年は、毎年行っておりますけれどもアジアに一回りするというのはこれはまずほぼ間違いないところでありますが、もう一つは世界農業遺産のプレゼンをどこでどのタイミングでやるかということにも関わってきますけれども、昨年手ごたえのあったヨーロッパをどうするか、それからアメリカにも岐阜のセレクトショップをつくる方向で今、下準備をしておりますのでアメリカ方面もどうするか、これもFAOのスケジュールも見ながら考えていきたいと思っております。それから今年は「花フェスタ2015ぎふ」がございますけれども、花フェスタ記念公園の中にモロッコ庭園がある訳です。モロッコの国花、国の花がバラでありまして、岐阜の花フェスタ記念公園も主たる花がバラということで、そういうご縁でモロッコと岐阜のいわば交流の象徴的なものとしてモロッコ庭園がある訳であります。もうかれこれ5,6年、モロッコに人の交流はずっと続いておりますけれども私自身直接行っておりませんので、モロッコをどうするかですとか。いくつか交流の可能性を考えながら組んでいきたいと思っております。
おかげさまで外国人宿泊者数、全国的にも増えてはおりますけれども、特に岐阜県顕著でございまして、2012年の24万人、2013年の41万人、2014年は60万人は優に超えております(推計)ので、遠くないところで100万人というオーダー(桁)が見えてきたのではないかということで、さらに力を入れていきたい、こういう思いでおります。
それから、この「清流の国」の国内発信、全国への発信という面でいきますと、何と言っても3月14日に北陸新幹線が長野〜金沢間開通をするということでございます。それから、6月には白川村と石川県の白山市を結ぶいわゆる白山スーパー林道が、今度「白山白川郷ホワイトロード」ということで観光道路として名前も変更し、料金も半額になるということでございまして、併せて白川郷世界遺産登録20周年になる訳でございまして、こういった諸々のことが北陸と岐阜県との広域観光の仕掛けにつながっていくのではないかというふうに思っております。
それから、5月には10年に1度の「花フェスタ2015ぎふ」ということで、議員提案で花について条例もできたところでありますので、岐阜の花づくりというのを大いにこれを機会に盛り上げていきたいと思っています。モロッコ大使館も、大使を始めとしてモロッコ関連イベントということで色々と協力をしていただけるようであります。それから、9月には未来会館、平成23年から休止しておりましたが最終的には「ぎふ清流文化プラザ」ということでリニューアルをさせていただきます。岐阜の清流文化の発信の拠点というようなことで対応していきたいと思っております。ある部分は、今三田洞にあります運転免許センターがもう老朽化をしてこのままでは放置できないということで、この未来会館のある部分と言いますか半分強ですけれども活用させてもらうということも、併せてリニューアルの中に入っている訳であります。
それから、緒についたばかりでありますが、関ケ原古戦場のグランドデザインをまず、この春から夏にかけて策定をして、そしてまずは関ケ原駅のインフォメーションセンターの整備から逐次手を付けていくということになります。それから、各務原市の航空宇宙科学博物館のリニューアルにつきましても、夏までには基本構想を策定して、これも具体的なリニューアルの作業に入っていくということでございます。
それから、企業誘致もご案内のように大変好調でございまして、上半期の(製造業工場)立地件数全国第2位ということでございますが、今後もこの好調を維持するべく、さらに誘致活動をしていきたいというふうに思っております。それから「リニア活用戦略」もいち早く作った訳でありますけれども、いよいよ工事もスタートするということで、さらに具体的な活用戦略の掘り下げを進めていくということになろうかと思っております。
それから、清流の国の魅力の世界への発信、それから国内、全国への発信、3番目のテーマが全国育樹祭ということであります。まだ開催日が具体的に決まっておりませんけれども、この秋に開催するということで、折角の機会でありますので、記念行事とか併催行事、そういったものも併せて開催をしたいと思っております。今のところ、例えば育林技術の交流集会を郡上市でやろうと。本会場は揖斐川町谷汲でありますけれども。それから全国緑の少年団の活動発表大会を池田町、森林・林業・環境にまつわる機械展示実演会というものを高山市でやると。こんなことも今考えているところでございます。
親から子、子から孫へ森づくりを伝えていくと言うか、豊かな自然を守り活かす、そういう象徴的な行事ということでございます。この谷汲に昭和天皇、今上(きんじょう)天皇、そして皇太子殿下にお越しいただければ、皇室三代に渡って同じ場所で森林づくりに関わっていただけるということでございます。そういったことを大いに発信していきたいと思っております。
それから次、4番目がスポーツの振興ということであります。5月17日に「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン」、第5回になる訳でありますが、4回の開催を終えたところで、国内最高のシルバーラベルという、国際陸上競技連盟から大変高い評価を得たところであります。今大会も1日でハーフマラソンのエントリーが満杯になったということでございますので、大いに地域おこしにも繋がるイベントとして、積極的に支援をしていきたいということでございます。
それから、スポーツコミッションを県庁内において、積極的にスポーツ大会の誘致をしてきております。夏にはジャパンカップ国際女子ソフトボール大会、これも東京オリンピックでの女子ソフトボールの復活を睨みながら、国際大会を大垣市でやろうということでございます。9月には全日本実業団対抗陸上競技選手権大会、10月には全日本マスターズ陸上選手権大会というようなことで、大会を開催していくことにしております。
それから、FC岐阜もほぼ半分選手を入れ替えてさらに強化をするということで、今着々と動いておりますけれども、さらに上位、その先にはJ1昇格を睨みながら、大いに活躍をしてもらいたいと思っております。
それから、この8月には北京で世界陸上がある訳でありますけれども、私どもとしては2020年の東京オリンピック・パラリンピックを睨んで、飛騨御嶽高原高地トレーニングエリアの合宿ということでキャンペーンをやってきましたが、まずはこの8月の北京世界陸上を念頭に、フランス、イギリス、アメリカが関心を示してきているということで、大いに活用していただけたらと思っております。それからついこの間、青山学院大学がすばらしい記録で箱根を制した訳でありますが、5区を走った神野(かみの)選手ですか、彼を中心に青山学院の選手が実は、飛騨御嶽高原高地トレーニングエリアで昨年、合宿をやってくれたようでありまして、そういう繋がりがわかればわかる程、皆さんも関心を持っていただけると思いますし、魅力も増してくると思いますので、知っておいていただければと思います。
そういったことで、清流の国づくりの全面展開ということが一つであります。
もう一つは強靭化ということでありまして、何と言っても「岐阜県強靭化計画」を早々に作り上げて実行に移していくということ、今具体的な作業をしておりますけれども。それから、医療、介護の分野で人材育成とか、あるいは在宅医療体制の整備でありますとか。それから今年の秋から、富山県との間で救命救急ヘリの共同運航をやろうということで今話をしておりまして、そういったことから危機管理と言いますか、強靭な岐阜県づくりということも欠かせないことでございます。
「全開」と「強靭」という2つのキーワードで前に進んでいきたいということであります。こうしたことを進めていくことが、岐阜県としての地方創生と言いますか、人口減少社会への挑戦に繋がってくるということで、国のレベルでの総合戦略が発表されましたが、今度それを受けて、県、あるいは市町村として、向こう5年間の総合戦略を作るということになります。今申し上げましたような清流の国づくり、あるいは強靭な県土づくりということを中心に、地方創生総合戦略を岐阜県としても早急に作っていきたいと思っております。全国に岐阜モデルということで、アピールできる程の意気込みで頑張っていきたいと思っております。
あとこの配布資料をご覧いただきますと色々な行事があります。例えば2月の「第19回全国農業担い手サミットキックオフイベント」とありますが、これは来年の秋に、これも(通例ですと)皇太子殿下に御臨席いただいて行われるかなり大がかりな農業行事でございますが、これに向けてキックオフ、諸々の準備を進めていこうという趣旨でございます。それから3月から4月にかけて、計画・プランということで、様々な計画が策定されていくということで、先程申し上げました強靭化計画もありますし、少子化対策もございますし、関ケ原古戦場グランドデザイン、それから教育委員会の制度が変わりますので、それに伴って教育大綱といったものも策定するというようなことになろうかと思います。それから医療・福祉という意味では、障がい者総合相談センターが鷺山にできるとか、(資料の)9月をご覧いただきますと、希望ヶ丘ですね、ここもこども医療福祉センター、特別支援学校の再整備をするということになっております。
あとはだいたい今申し上げましたようなことでございます。それから秋というところに、「第70回全国レクリエーション大会in岐阜1年前イベント」、これも来年の秋は何万人というオーダーでの交流が行われますが、レクリエーション大会の全国大会を誘致しておりますので、その準備に取りかかるということでございます。
それから白川郷世界遺産登録20周年ということを申し上げましたけれども、10月ないし11月に、五箇山と一緒になって1つイベントをやっていこうかということも今考えているところでございます。
こういった色々な課題がたくさんございますが、確実にこなしていきたいというふうに思っているところでございます。
未年だということで、羊にかけてみますと、外国にこういう諺があるのだそうです。「羊が一匹溝を飛び越せば、残りは皆ついていく」というものです。我々一人ひとりがそれぞれの分野で「溝を跳び越す最初の一匹」となって、攻めの県政を進めていくというような思いで、「清流の国ぎふ」の活性化を目指していきたいと。これは英語では、"Ifonesheepleapsovertheditch"で、文字どおり「溝を跳び越せば」と。"alltherestwillfollow"で「他は皆ついていく」と。こういう羊に関する諺があるそうでありますけれども、このようなことも念頭に置いて前へ前へと進んでいきたいと思っております。
年頭でございますので、私からは以上であります。個別に色々な政策や課題等々は、報道していただいておりますし、私どもも各部局でそれぞれ検討しておりますけれども、その多くはやはり来年度予算編成の作業の中でより具体化していくというか確定していくものでございますので、またタイミングを見ながら、会見の場で逐次ご報告をさせていただきたいというふうに思っております。以上です。
記者 知事10年目ということなのですが、次の新しい節目を迎えての、長期的な、個人的な目標というものがもしあれば教えていただきたい。新年を迎えて何かそういう志を立てたものがあれば教えていただきたいのが1つ。
あと鳥インフルエンザが最近、影響が出ているようですが、県内の現況と対応を教えていただければと。
知事 ちょうど10年目と言いますか、着任して2月6日で丸10年になる訳で、新年としては10回目の新年を迎えるということになる訳です。本当に「10年ひと昔」と言いますけれども、随分経ったものだなという感慨もあります。その間、色々な出来事がございましたし、色々な人に支えていただいたり、協力をしていただいたり、皆で力を合わせて進めてきたこともたくさんありますし、随分遠くまで来たなという感じも一方でします。
そういう中で、今は清流の国づくりということを、国体の成果を踏まえて、踏み出したところでありますので、これを大いに加速していくと。今もご紹介したように、テーマとしては山積しておりますので、一つひとつきっちり形にしていくと言いますか、岐阜県にとってアセット(財産)と言いますか、岐阜県の財産、宝物になるように、一つひとつ課題をこなして形にしていくと言いますか、そういうことが大事ではないかというふうに思っております。
特に財政再建については、暮れにも申し上げましたように、平成25年度決算でひと山越した訳でありますので、やはり攻めの県政という姿勢を大いに貫いていきたいと、そんな思いでおります。
鳥インフルエンザにつきましては、その後新しい情報はと言うか、特に問題となるようなケースは、岐阜県ではまだ出てきておりません。県の監視パトロールとか、県民の皆様からの通報とか、そういったことを積極的に進めている訳でありますが、特に問題となる案件はありません。それから隣県の愛知県の情報もフォローしておりますけれども、今のところありません。それから暮れに申し上げました、少し検査に時間がかかるという話をしておりましたけれども、環境省のほうでも必要な検査をやっていただいているということで、まだ特にその結果、問題があるという話も聞いておりません。とにかく注意深くフォローしていきたいということであります。
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