ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 分類でさがす > 県政情報 > 知事 > 知事記者会見 > 知事記者会見(平成26年11月26日)

本文

知事記者会見(平成26年11月26日)

記事ID:0012289 2015年9月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成26年11月26日(水曜日)午後3時00分

知事 いくつかございます。まず第1に順不同ですけれども、今年の上期の工場立地動向調査結果が先般発表されました。すでにお配りしておりますけれども、製造業の立地件数が全国2位ということで、これまでで最高の数字だということで我々としては大変ありがたいと思っております。
つとに申し上げておりますけれども、積極的な企業訪問と、ワンストップでの諸々の手続きの対応、それから岐阜県の強固な地盤と広域的なアクセスの充実の組み合わせの中で、ご評価いただいたのかと思っております。
それから、誘致担当職員を今年増員したり、あるいは市町村・金融機関との連携を密にしたりということで、さらに強化をしております。それから、成長産業をターゲットにした補助金、あるいは不動産取得税減免といったことをパッケージとして支援策を打ち出しているというようなことで、そういった取組みも効果があったのかという感じであります。
それから、やはり東日本大震災を契機に生産拠点のリスク分散という動きが全国的にございますので、そういった観点からの評価もあったのではないかというふうに思っております。引き続き積極的に企業誘致策をやっていきたいと思っております。
加えて、県内企業が再投資をする時に、やはり県内でお願いしたいといったようなことも積極的にやっていきたいということで、この9月に「企業コンシェルジュプロジェクトチーム」というものを設置しました。職員が担当企業を定期的に訪問するということもやってきておりまして、移転や拡張の話があった場合は、早い段階から県内の工場用地を検討してもらうようにということで、働きかけをやってきておりますし、さらに強化していきたいと思っております。
それから、いわゆる「清流の国ぎふ2020プロジェクト」で、東海環状自動車道の西回りや、さらにその先にはリニア中央新幹線を睨んで、広域交通アクセスがさらに充実をしていくということです。岐阜県としては、そのポテンシャルが一層高まるということでの企業誘致政策を積極的にやっていきたいということでございます。
それから2番目が、今度の日曜日に「岐阜県原子力防災訓練」をやることになっております。今年2月に「原子力災害に係る岐阜県・市町村広域避難方針」というものを策定いたしておりまして、今回はそのUPZ以外の自治体も含めて(訓練を)やっていこうということです。3回目になりますけれども、昨年に引き続いて、福井県の美浜原発での放射性物質漏洩事故を想定して行うということになっております。
昨年に比べて実動訓練の対象区域を拡大しております。揖斐川町・関ケ原町それぞれ地域をさらに拡大して訓練をするということです。去年が大体1,000名くらい参加者がありましたけれども、今年はさらに参加者が増えまして、1,400名ということでございます。
それから、訓練内容につきましても、今年は、本部員会議で、(参加者に)あらかじめ情報を与えないでいきなりという「ブラインド型」の訓練を、本県としては初めてになりますが、原子力防災訓練としてのブラインド型訓練というものをやろうというふうに考えております。
それから揖斐川町の中央公民館でスクリーニングの訓練をいたしますけれども、ここでも従来のスクリーニングに加えて、岐阜県診療放射線技師会の方に協力していただいて簡易除染を行うほか、車両スクリーニングや陸上自衛隊による車両除染のデモンストレーションを考えておりまして、さらに内容的に拡充するということであります。
それから、揖斐川町・関ケ原町が、昨年度末に避難計画を策定しておられます。県と揖斐川町と関ケ原町の3つの自治体が避難計画の策定をし終えて、それに則って合同で訓練をするということでございます。
それから次が、木質バイオマスの発電プラントですが、先般私も見に行きましたけれども、来月5日(金曜日)に竣工式が行われます。未利用木材を主たる燃料とする木質バイオマス発電プラントということで、県内初でございます。
これによって、未利用のいわゆるC・D材を有効利用できることになりますので、中津川市のB材を使った大型の合板工場、郡上市で来年度からスタートするA材を使った大型の製材工場、そしてC・D材はここでバイオマス発電に使うということで、県内で生産された原木を余すことなく使うという生産体系が完結するということでございます。
年間4,100万キロアットアワー、一般家庭でいうと1万1千世帯分の発電が可能になるということでございます。雇用も15名程度の新規雇用ということでございます。未利用材の買取価格が約4億円ということであります。
それから、これは例の「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)」の認定を受けたものでございまして、全国では、同様の新規の施設としては6番目というふうに聞いております。森林資源の循環利用という意味ではひとつの大きなプロジェクトということで注目しているところでございます。
それからその次が、先だって各務原市の「かかみがはら航空宇宙科学博物館」をどうリニューアルするかということで、東京から有識者の方々にお出でいただいて、現地を見ていただきながら、率直な意見交換をした訳であります。
その際にも紹介がありましたけれども、堀越二郎(ほりこしじろう)さんという方が、去年(アニメ映画)「風立ちぬ」で話題になりました。その堀越さんといわば同級生といいますか、同様に、戦前・戦中の名機たる「飛燕(ひえん)」、それから戦後でいえば「YS11」、こういった20機以上の航空機の設計に携わった土井武夫(どいたけお)さんという方が生誕110周年を迎えられました。
この方は、川崎重工業(株)に籍を置かれて、日本の航空機工業を世界水準まで押し上げたという、大変功績のある技術者でありますけれども、この土井さんを大いに顕彰しようではないかということで、かかみがはら航空宇宙科学博物館の特設展示場で、「飛燕」の図面、模型、自筆メモ等々ゆかりのものを多数展示していこうということであります。
12月7日(日曜日)にオープニングセレモニーをやりますけれども、私も、主催者の一員として参加をさせていただきます。是非のぞいていただければと思いますし、(かかみがはら航空宇宙科学博物館の)名誉館長であります「銀河鉄道999」の松本零士(まつもとれいじ)さんも(本企画展の開催期間中に)お出でになって講演会をやるということです。
このところ航空宇宙にちょっと力が入っておりますので、是非、こういう堀越二郎さんだけではなしに、土井さんという優れた技術者もおられるということで、お願いしたいと思います。
それからリニアですけれども、今年の3月に「岐阜県リニア中央新幹線活用戦略」を一応ざっとまとめた訳であります。いよいよ工事実施計画の認可を受けて、建設が始まるというところで、再度全県的に推進体制をきちんとしようということです。今回は私が座長を務めるという格好で、県内42市町村すべての首長、それから観光関係団体や、あるいは商工関係団体、それから有識者とか色々な方に集まっていただいて、バージョンアップした「岐阜県リニア中央新幹線活用戦略研究会」を開催しようということで、明日、大会議をふれあい福寿会館でやりますのでご案内をさせていただいたということでございます。
記者 2点お伺いします。まずは、御嶽山の火山の登山届出条例(岐阜県北アルプス地区の山岳遭難の防止に関する条例の一部を改正する条例案)の件ですが、昨日パブリックコメントが締め切られたのですが、どのような意見が寄せられたのかということと、改めてどの辺りにポイントを置いて条例を整備していかれるおつもりかということをお伺いします。
知事 パブリックコメントについて、まだ結果が私のところにあがってきておりません。今整理中だと思いますので、整理されたところで皆さんにもご案内したいと思っております。
それを見た上で、どういう修正を加えるかどうか検討したいと思いますので、別途、あがってきたところでお話をさせていただければと思います。
記者 もう1点、本美濃紙(ほんみのし)のユネスコ無形文化遺産登録ということで、今日の夜遅くか、明けの未明に決まるのではないかと言われていますが、改めてご所感を一言いただければと思います。
知事 手漉き和紙の技術ということで、石州半紙(せきしゅうばんし)と細川紙(ほそかわし)、それから本美濃紙、この3つが共通の手漉き技術ということで、一挙にユネスコ無形文化遺産になるということです。
ウェイティングリストの順番からいくと、まだまだ時間がかかるかと思っていたのですが、これは共通の技術だから一つに束ねてアピールをしようということで、その結果として、こういう早いタイミングで認められるであろうと思いますけれども、ここに至ったというのは、私どもとしては大変ありがたいと思っております。
ただ、美濃市長とも内々に話をしているのですが、無形文化遺産になったことを喜ぶだけでは、そこで立ち止まってしまいます。むしろ、この本美濃紙が無形文化遺産になったことをひとつのきっかけにして、この技術を今後どのように保存し、伝えていくかということについても、きちんとした体制と言いますか、見通しを持っておく必要があります。
それから、このことをひとつの手掛かりに、県民、あるいは国民、さらには海外にも本美濃紙のすばらしさをどうアピールしていくかという戦略も打ち立てて、行動に移していかなければならないということです。無形文化遺産になったことを踏まえての戦略を、美濃市と一緒にきちっと、早急に作っていきたいと、このような思いでいます。
先般、フランス、それからスイス、ドイツに行きました時にも、キャンペーンの中で、あるいは食事会とか色々な機会に、こちらから美濃和紙のお土産を結構持って行ったものですから、これ(本美濃紙の技術)は間もなく無形文化遺産になるのですよという解説を加えて相手に話をしますと、非常に(美濃和紙全体の)評価も高まったような印象もございます。やはり和紙は、ヨーロッパでは非常に評価が高いですね。手触りの良さと言いますか、日本的なイメージが強いということで、フランス、スイスでも評価が高かったです。例の雪の結晶、家田紙工(株)の窓にペタンと貼り付けて、何度も使えるあれ(和紙製の飾り「スノーフレーク」)はベストセラーですよね。特にフランスでベストセラーになっていますしね。
そういう意味で、益々和紙のすばらしさを世界にアピールする絶好のチャンスになってきたのではないかと思っております。
<外部リンク>