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知事記者会見(平成26年4月8日)

記事ID:0011530 2015年9月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成26年4月8日(火曜日)午後3時05分

知事 私から2点ご報告します。
1つは、お手元の資料にあろうかと思いますが、岐阜県動物愛護センターがいよいよ開所するということでありまして、4月23日(水曜日)に開所式を行う訳ですが、明日、明後日と、地元の方々、それから報道機関の方々に内覧会を行うことになっておりますので、一度見ていただければと思います。
これまで、保健所で犬、猫を収容した場合、これを長期間飼育して譲渡する専用施設がなかなか無かったということで、今回その専用施設として、美濃市片知(かたじ)に動物愛護センターを開所するということになりました。
県内の保健所等で収容される犬、猫は、だいたい年間3,500頭くらい、その内4割は飼い主の元へ戻ったり、新しい飼い主に譲渡される訳ですが、残る6割は殺処分ということになっております。収容施設が十分ないということで、やむを得ずそういうことになっている訳であります。また普及啓発とか、しつけとか、そういったことについても、専用施設がないので、今までは十分なことができなかったということでありまして、今回の愛護センターは、収容した犬、猫の譲渡推進、それから動物愛護の普及啓発、そして災害などで被災した動物の救援、この3つを主な機能としております。
この開設を機に、殺処分率を今の6割から、最終的にはゼロになるようにもっていければと、こういうことでございます。
次に、今日はこの後ろにのぼり旗とポスターがございますが、高山本線の全線開通から80周年の年に今年なる訳でございます。10月25日(土曜日)がその80周年のちょうど誕生日になる訳でありますが、元々はJR高山本線は、大正9年11月1日に岐阜駅〜各務ケ原駅間が高山線として開通した後、順次伸びてきておりまして、そして昭和9年10月25日に岐阜駅〜富山駅間の全線が繋がったと。そこで高山本線になったということでございますので、10月25日を、この昭和9年から数えて全線開通80周年と、こういうことでございます。
この開通時には、しばしば今でも飛騨の方はおっしゃっておられますけれども、「高山本線は飛騨の夜明けである」というふうに言われておりまして、沿線の方々の生活交通であると同時に、観光客、あるいは地域産業を支えるといった面で必要不可欠な路線になっている訳でございます。
それから記憶に新しいところでは、平成16年の秋に台風災害で、高山駅からその北の猪谷(いのたに)駅間が不通になりまして、なかなか容易には再開できないのではないかと言われた訳でございますが、平成19年の秋、3年間で全線での運行が再開されたということでございます。
この80周年を単にお祝いするだけではなしに、この高山本線を活用した誘客促進を図る良い機会ではないかということで、JR東海、県、沿線市町が一緒になって記念事業をやっていこうということでございます。
まずシンボルマークとして、私も付けてきましたけれども、「80」を中心に岐阜城、清流、温泉など沿線の特徴をシンボリックに表したシンボルマークでございます。それで、のぼり旗、バッジ、ボールペン等を広く配布すると。
それから、本日8日(火曜日)から、車体デザインコンテスト、ラッピングですね。先だって「ラモスバス」というラッピングバスができましたけれども、この80周年の記念車体のラッピング。それから、ヘッドマークデザインですね。普通列車の頭のところにどういうデザインを描くかということで、コンテストをやろうということで、今日から募集開始でございまして、6月9日(月曜日)までの間に広く応募をいただくということを期待しております。
それから、このコンテストを盛り上げるためにも「ミナモが行く!ぬりえイベント」ということで、お手元に塗り絵もお配りしておりますけれども。これで親子で塗り絵を楽しみながら、これがそのまま作品となってコンテストに応募していただけるようになっておりますので、この塗り絵を通ずるコンテスト、キャンペーンと。
それから、ミナモと、JR東海のキャラクターが「あゆむ君」と言うのですね、この2つが幼稚園、保育園を訪ねて園児とふれ合うと、その際に塗り絵も1つのコンタクトポイントとなる訳でありますが、そういったことをやっていこうということです。
さらに、新たな商品開発、観光キャンペーンについては、秋を本番として、これから色々と工夫をしていこうということで、また改めて、いずれかの機会にこの記念事業の本番のイベントについてもご報告をさせていただきたいというふうに思っております。
私のほうからは以上でございます。
記者 昨日、オーストラリアと日本でEPAが合意されたのですけれども、それに関して知事の率直な感想と言いますか、あとは県内への影響とかそういったところを少し教えていただけますか。
知事 EPAということで、日本と豪州は、ある意味では相互補完的な国の関係もあると思いますけれども、豪州も非常に太平洋志向・アジア志向でございます。そういう国とEPAという形で大筋合意ですか、まだ最終合意ではありませんのでサインはしておりませんけれども、大きな方向について合意ができたというのは非常に良かったのではないかと思います。
特に日本にとっては、資源・エネルギーの輸入・購入、そういった面でも期待できるのではないかというふうに思っておりますし、それから関税という面だけに限ってみても、一方で、牛肉を含めて農産物の関税について、日本としてはぎりぎりのところを出してきたと。一方、オーストラリア側からは、自動車をはじめとする製造業の関税撤廃をいただいたということで、まさに取るべきものを取って、そしてぎりぎりのところで交渉したと、そして双方が納得できたということで、これまた良かったのではないかと。攻めと守りといずれも目配りをしながら合意にたどり着いたと、良かったのではないかと思います。
特にオーストラリア向けの日本の輸出のだいたい半分が自動車なのです。これが有税でありますから、それも含めて7割強が有税であった訳でありますけれども、今回自動車を含めて撤廃の目途が立ったということで、おそらく有税品目が急速に減るということになりますので、そういう意味では交渉事としては良かったのではないかと。
それからこの合意が他のTPPの交渉とか、他の国とのFTAとかEPAとか、そういった諸々の交渉にもおそらく良い影響が、特に日本がそういう通商国家として積極的にこういった面で努力をするという姿を見せてきている訳なので、そういう意味でも積極的な評価ができるのではないかと思います。
必ずしも細かい点は私ども承知しておりませんけれども、ざっと伺ったところでは、そのようなところかと。
それから、岐阜県で言うと飛騨牛ですね。これはかなり差別化されたものでございますので、それほど直接的な影響はあまりないのではないかと思いますけれども。ただ全体として雑種牛や乳用牛ですか、こういう分野で将来価格が下がってくるようになりますと、相対的にそれに引っ張られる懸念もない訳ではないということで、これからすぐに直接的な影響はそんなに大きくはないと思いますけれども。かつ18年か何年かかけて、ほぼ年1%ずつですから、その辺りがどういう影響を及ぼすか、よく検証をしながら。
そしてまた、農林水産大臣もそうですけれども、必要な対策は立てていくと、競争力の強化はしっかりやっていくのだということもおっしゃっておられますので、検証しながら必要な対策も我々も考えなければいけませんし、国に対しても要望していくということになるのではないかと思います。
記者 今のお話で、必要な対策を要望していくというところがあったと思うのですけれども、この関税は下がる、こっちの牛肉の関税は徐々に下がっていくと。知事は飛騨牛のPRを非常に海外にされていますけれども、国にもそういうのを協力してもらったりとか、何か具体的な対策・要望とかはありますでしょうか。
知事 競争力強化ということで、国も構造改革も含めて考えるということを農林水産大臣もコメントされていますので、私どもとしては色々な市場改革のためのキャンぺーン、あるいは流通経路を確保するための色々なコストとか、色々な手続き面でのクレームとかトラブルとか、そういった面での行政的な対応とか、実際に飛騨牛を積極的に輸出していくことになりますと、いくつかの個別具体的で実務的なテーマも出てこようかと思いますけれども、そういうところに外交ルートなり行政もきちんと目配りをしていただけるとありがたいと思っております。
記者 関連して、オーストラリアにはまだ飛騨牛は行っていないような気がするのですが、そちらに向けてというような意気込みというのは何かありますでしょうか。
知事 これまでのところ飛騨牛は、香港、シンガポール、タイと、それからマレーシアにも一部これから出そうと。特にハラルの問題がありますけれども。それからハラルの問題が片付けば、インドネシアも視野にと。それからヨーロッパについては、まずはフランスを突破口にしてやっていこうかと、このようなスタンスでおりますので、その先にあるのではないかと思います。
今、東南アジアに行きますと、「W・A・G・Y・U」と書いて「和牛」というふうに読める訳ですけれども、和牛という名前のオーストラリアの牛肉が、かなり低価格な牛肉として東南アジアで売られています。しかし、飛騨牛は高品質・高価格ですから、その和牛と競うということではなしに、クオリティの高いものを食べたいという人が飛騨牛に関心を持つということでありますので、そこは直接ぶつかることはないのではないかと思います。またオーストラリアの方々が、飛騨牛についてどういうテイストをお持ちかというのは、少しまだ今までのところ私自身は直接やっておりませんので、こういうEPAも出来上がったところですから、また機会があればということですかね。
私も前、東京でオーストラリア大使館のすぐ近所に、数軒隔てたところに住んでいたものですから、よくオーストラリア大使館の花見の会なんかに呼んでもらって。そこに行きますと、東京中の日本人のフレンチの立派なシェフをずらっと並べて、牛肉料理も含めて色々な料理を出されるのです。そういうことをやっておられますので、機会があったらまたちょっと覗いてみて、飛騨牛のキャンペーンもやってみようかという気もあります。
今、東京のフランスレストランで、結構飛騨牛が使われ始めておりますので、いずれにしても、どういうふうにオーストラリア人が飛騨牛を感ずるかということを聞いてみたいと思います。
記者 まさに今日出たばかりだと思うのですけれども、避難勧告、国のほうの新しいガイドラインですけれども。特に岐阜県の場合、土砂災害が一番急がなければならないこと、水害も含めてですけれども、その辺、各自治体とのやりとりだとか、今後のスケジュールとか見通しが何かありましたらお聞きしたいと思います。
知事 原発の避難の話ですか。
記者 今日、水害と土砂災害と高潮と津波の避難勧告のガイドラインが内閣府から。
知事 そちらのほうですね。ここ1,2年で避難訓練を随分とやって、色々と検証しながら対応してきておりますので、そういった経験も踏まえながら、国のそういった方針と言うか、指針と言うか、ガイドラインと言うかですね、そういうものを各地域の防災計画に盛り込んでいくということになろうかと思います。
記者 まだなかなか具体的にどうしていくとか、連携していくとかはまだ。急峻な川とかある岐阜県の場合、対応を急ぐべきところが結構あると思うのですが。
知事 県も既にそういう訓練に合わせて、色々なガイドラインを出しております。そういう意味では、たたき台は既にある訳なので、そんなに時間がかかる話ではないと思いますし、おっしゃるように切実な問題ですから、早急に対応するということになると思います。
記者 豚の感染症(豚流行性下痢(PED))が、岐阜県内でも疑いが出ているということで、岐阜県の対応だとか、ウィルス系なので対策というのもなかなか難しいと思うのですが、検証委員会を立上げたりだとか、何かしら岐阜県では動きはありますでしょうか。
知事 まずは徹底した消毒と、それから移動の自粛ですよね。これは既に手は打ってあります。そういう中で、昨日のとりあえずの検査で陽性というのが出たと。今、最終的に確認のための詳細な検査をやっていますので、これが14日に結果が出ますので、さらにはっきりした内容のものとして対応していけると思いますけれども。
まずは出荷の自粛と、それから消毒の徹底ということと、それからどこでどうなっているのかという情報を全県的にきちっと伝えるということで、農政部中心に十分これまでも関係団体、あるいは畜産事業者とも話はしておりますので、それを徹底してもらえばいいのではないかと思います。
これは、人が直ちに感染するとかしないとかという問題ではありませんし、治癒すれば食べられるという性質のものですから、まずは広がらないように、きちっと抑え込んでいくということが徹底するところかと思っております。
記者 豚に関しては大きなブランドというのはないと思うのですが。
知事 「美濃けんとん」と言っております。
記者 美濃けんとん。その辺りに与える影響というのは何かしらあるというふうにお考えですか。
知事 これはもう今、全国的に見ると岐阜県はむしろ遅れて発症したと言うか、早いところは去年の10月くらいからですし、既に20県くらいあると思いますし。昨日、一昨日あたりでも5,6県、どうも疑いがあるということで、検査に入っているところもあります。そういう意味で、岐阜ブランドが直ちにということではないと思いますけれども。要はきちっとした自粛をするならするで、守ってもらうと。消毒についても徹底してやってもらうと。そういう迅速な手を打っていただくということで、色々な風評被害的なものは対応できるのではないかと思います。
記者 リニアに関してお伺いしたいのですが、先般、可児市長の発言もありまして、懸案となっていた久々利地区については一定の方向性が見えたと思うのですが、それについて知事はどのように捉えていらっしゃいますでしょうか。
知事 方向性が見えたと言うか。県としての見解はお出しした意見書に明確に書いてありますので、むしろ問題は、それをきちっとJR東海に受け止めていただいて、調べるべきは調べる。調べた結果に沿って、対応すべきは対応するということをきちっとやっていただくということが大事であって、今あらかじめどうこう言っている訳ではないですね。
まず、きちんと調べましょうと。調べた上で、問題があればそれに即して文化財の保護をきっちりやってもらうということで申し上げている訳なので、それはむしろ、それを受け止めて対応していただくということが大事であって、それはむしろこれからのことだと思います。
何か見えてきたとか、見えてこないとか、そういう話ではないと思いますけれども。
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