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知事記者会見(平成25年9月18日)

記事ID:0010822 2015年9月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成25年9月18日(水曜日)午後3時00分

知事 まず、中山道岐阜、広域観光といいますか、めぐる旅キャンペーンということで、10月12日(土曜日)から約1か月間「中山道ぎふ17宿歩き旅2013」、資料はもうできておりますけれども、やらせていただきます。
中山道の魅力は、なんといってもこの街道歩きということでありまして、踏破コースを用意したウォーキングイベントをやらせていただいておりまして、これに全部参加すれば、県内中山道126.5kmを踏破できるということです。また、元々JRが、JRの駅を発着とする「さわやかウォーキング」ということでやっておられまして、これもJR東海と連携して、この一環としてやっていこうということであります。それから、名古屋駅発着のバスツアーも全12コース用意しておりまして、県外の方々にも参加していただこうということです。
それから、10月12日(土曜日)の大湫宿(おおくてしゅく)からスタートするウォーキングには、勅使川原郁恵さん、観光大使なのですけれども、参加していただくことになっています。
このパンフレットを見ていただくとわかりますように、歩くだけではなしに、それぞれの宿場の歴史、文化、食、伝統ですとか、色々なことを体験していただくような体験プログラムでありますとか、街歩き、宿場歩き、様々なメニューを用意しております。
ちなみに、私も3年前でしたかね、関ケ原から垂井にかけて、勅使川原郁恵さんと一緒にウォーキングに参加したことがありまして、結構、道中に旅籠屋とか、一里塚とか、古い町並みも残っておりますし、大変印象深いウォーキングでした。できたら私も、どこか歩ければと思っております。
また、これ以外にも秋のキャンペーンということで、様々なプログラムを用意しておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。例えば「道の駅さんぽ博」でありますとか、「美濃焼こみち」ということで美濃焼の産地を中心に街歩きをするとか、それから飛騨の森をめぐる旅とか、色々とメニューを用意しておりますのでよろしくお願いします。
2番目が、もうちょっと後でもと思ったのですが、考えてみますと議会に入ってしまいますから、議会終わると同時に、私はそのまま成田経由で海外出張に出かけますから、今度の出張のご紹介をということで。お手元(の資料)の表に趣旨が書いてありますし、裏におおまかな日程が書いてあります。
既に平成21年度からやってきている訳でして、今年は5年目になります。観光と食とモノを一体として岐阜ブランドということで、海外に売り込んでいこうということです。今回は、新たにインドネシアと台湾を加えまして、それからこのところ毎年行っておりますシンガポール、タイも、継続は力なりということで、新しいプログラムを含めてやっていこうということです。
8日間で4ヶ国・地域ですから、大変駆け足になりますけれども、私どものスタッフが精力的に現地の日本大使館でありますとか、あるいは現地の観光関係者、あるいは政府の関係者、色々と打ち合わせをしてくれておりまして、しっかりとした準備をした上で出かけていくことになるのではないかと思っております。
特に、インドネシアは世界第4位の人口規模でありますし、このところ急速な経済成長で富裕層が大きく育っております。それから現政権になりまして政治的に非常に安定しました。ですから、政治的安定と経済成長というものを同時に実現している国であります。また、日本に対する関心も高いということで、重要なターゲット国に加え、これから積極的にキャンペーンをしていこうということでございます。
それから台湾は、岐阜県にとっては最大の観光客を送り出している国でありまして、今回私は初めての訪問でありますけれども、積極的に岐阜のアピールを更にやっていきたいといということでございます。
スケジュールを見ていただきますと、インドネシアでは観光見本市の「ジャパン・トラベル・フェア」に岐阜県として出展をするのと、在インドネシアの日本大使の公邸をお借りしまして、岐阜県交流会を開催して、インドネシアの政府の要人でありますとか、現地の民間事業者とか、そういった方々に直接、地酒、富有柿、陶磁器、升、そういった県産品、あるいは観光のPRを行っていくということであります。初めての訪問でございますので、人的ネットワークの構築、情報収集等々ですね。それから、ここはイスラムの国ですからハラール(イスラム法上で食べることを許される物)の問題もありますので、そういったことも含めて、色々と議論していきたいと思っております。幸い、在インドネシアの鹿取大使は、私の外務省時代の同僚で、よく存じ上げておりまして、手ぐすね引いて、向こうも期待して待っておられるということです。
それからシンガポールは、私は3回目でありますけれども、今回は世界最大級の、本社はアメリカですけれども、オンライン旅行会社の「Expedia(エクスペディア)」、これかシンガポールのLcc(格安航空会社)と言うのですか、低料金航空会社と合弁で、「AirAsiaExpedia(エアアジアエクスペディア)」という会社で、シンガポールサイトを統括しておりまして、そこと意見交換を行う中で、今増加しているシンガポールからの個人旅行というものを、このオンラインの世界でしっかりと岐阜県に引き付けていけないかということであります。それから、シンガポールの日本レストラン「葵匠(きしょう)」というお店があるのですが、そこが新たに「飛騨牛海外推奨店」ということで認定をさせていただくということであります。
タイは、観光PRも兼ねた「岐阜県・飛騨牛フェア」というものを開催しておりまして、タイの日本食レストラン「きさら」というところでも、新たに飛騨牛を扱っていただけるということで、出かけていくということであります。タイへの飛騨牛の輸出は、昨年度から本格的に開始したばかりでありますので、大いに輸入拡大に繋げていきたいと思っております。
それから台湾は「ITF」という、台湾最大の旅行博覧会がありますので、これに出展して、政府要人、現地旅行会社の方々と意見交換をするということでございます。台湾から岐阜県への宿泊客数は、昨年1年間で約7万人ということで、外国人の県内宿泊客数としては最大になっております。大いにアピールしていきたいと思います。
大変忙しい日程でありますけれど、全力で岐阜県をアピールしていきたいと思っております。今回は、JAはじめ農林関係者、観光ホテル関係者、食品関係、それから美濃和紙とか美濃和紙の加工とか、あるいはタオルですね、そういった地場産業の方々。それから三千盛、中島醸造といった蔵元の方々、それからJETROの岐阜事務所の所長、それから高山市長もご一緒していただくと。県議会のほうからは、村下副議長をはじめ何人かおいでいただくということで、かなりの規模のミッションになりますけれども、それぞれ一緒になってキャンペーンやるところもありますし、手分けをして、それぞれの関心のある訪問先に行ったりということで、お互いの役割分担の中で、効率的なキャンペーンができたらということでございます。
それから3番目が、3月議会で「岐阜県水源地域保全条例」が通りまして、この4月1日から施行している訳であります。特に届出という手続きの対象となる水源地域の指定を9月下旬からやらせていただくということで、243か所、5万1千ヘクタールを指定をいたします。指定されますと、そこでの土地をめぐる契約については届出事項になると。また、届出について怠ったり、虚偽の届出をすれば罰則がかかるということです。清流の国を守るということで、この制度がいよいよスタートするということでございます。
それから、お手元(の資料)に「水源地域保全シンポジウム」というものがあります。全国でこの外国資本による森林買収問題が起こっている訳でありまして、これについて研究しておられる吉原さんに基調講演していただいて、そして関係者の方々に色々と議論をしていただこうと。この問題、そして平成27年に全国育樹祭がありますけれども、そういったことに向けて、水源林保全ということで、きちんとした取り組みをやっていきたいということでございます。
もう一つは、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会のフォローアップに関するものでございます。間もなく1周年になる訳でありますが、まずはお手元の資料のフランネルフラワー。これは新たな地域ブランドということで、国体に向けて県が品種改良をしたブランドでございまして、昨年の大会開会中には、おもてなしに広く使わせていただいております。特に「フェアリーホワイト」という品種は、大変評価が高うございまして、昨年のオランダの国際園芸博覧会のコンテストで、出品された1,800種の中で第2位ということで、高い評価を受けております。資料の裏側の右下のところに「フェアリーホワイト」がありますけれども、今回、秋の花を扱う色々なトレードフェアが全国各地でありますけれども、そこにこの「フェアリーホワイト」と、もう一つの品種の「エンジェルスター」の二つの種類をPRしていこうとであります。バイヤーが集まってくる重要な商談会でありまして、ここでインパクトのある展示をやって、フランネルフラワーの魅力を大いに伝えて、マーケットを開拓したいということでございます。(資料の)ミナモもこのフランネルフラワーを抱えているバージョンであります。
それから、もう一つはお弁当でして、あそこに並んでおりますので、終わったら皆さんも試食していただきたいと思います。丁度、何万食と言いますか、十何万食というオーダーで、「国体応援弁当」というものが出た訳であります。そこに農業女性起業グループの方々が色々と参加をしていただきまして、それを終わらせるのはもったいないということで、「愛情弁当」と銘打って、各地のグループの方々がネットワークを組んで、スタンプラリーも含めて売り出そうということです。今回、9つのグループがそれぞれ連携をとって愛情弁当を売り出すということで、9月26日(木曜日)には、「愛情弁当サミット」というのをやらせていたくことになっておりますけれども、非常にこだわりのお弁当ということです。
ちなみに今日、私がお昼に、別紙の表を見ていただきますと、3番の「JA揖斐川女性部加工グループ」の「梅ごはん&梅コロッケ」という梅づくしのお弁当と、6番の「てまひまグループ」。この方々とは一緒に白川に行った時に色々と交流もありましたけれども、本当に皆さん一生懸命で、今回は「豆腐カツ」というのと、トマトたっぷりの味噌だれで煮込んだハンバーグ、これ非常にあっさりした味でしたけれども。この2つを全部食べる訳にはいきませんので、ちょこちょことつまみ食いしてきましたけれども、それぞれに非常に食材と、それから味付けにものすごくこだわった、いかにも手作りの丁寧な、文字通り、名前の通り愛情のこもったお弁当ではないかと思います。
是非、試食していただいて、多くの方々に、この国体の成果ということで知っていただければありがたいと思っております。
それから、まだこれは中間的なのですが、お手元にもう1つ「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会1周年記念冠イベント」という資料がございます。この1周年記念行事を全体としてどんなことをやるのかということは、改めて発表させていただきますけれども、メインのイベントの他に、資料にありますように県内20の大会が16の市町で予定されておりまして、こういう各地でも1周年記念イベントをやると。
そして、メインのところでは、資料のスケジュールにありますように、10月19日(土曜日)、20日(日曜日)にメインの記念イベントということですし、11月14日(木曜日)はメモリアルコンサートということで、国体にちなんだ音楽を、当時参加していただいた色々な方々に思い出と共に奏でていただこうと。ここに「ふるさと」を歌った由紀さおりさんも登場するというようなことで考えております。
それから、1周年記念イベントは、記念式典だけではなしに、夜に長良川河畔で「清流まるケ」という、行燈(あんどん)を灯したり、色々なイベントをやりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
これに併せて、これだけ県内各地で協賛の行事をやっていただくということで、これも皆で盛り上げていけたらというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
あとは、資料はお配りしておりませんけれども、リニアの環境影響評価準備書は、今日の午前中、かなりじっくりと時間をかけて(JR東海が)記者会見をおやりになったので、私のほうからは特にコメントすることはありませんけれども。
とにかく本編が1,500ページで、資料編600ページと関係図面が12枚という大変ボリュームのある、要約書も300ページあるということでございますので、まだこれから私ども手分けをして、丁寧に読んで。ひとまず、あらましというパンフレットは見させていただいておりますけれども。
これから詳細を検討して、県の環境影響評価審査会、それから関係市町の自治体関係者、そしてまた住民の皆さんからご意見をお聞きしながら、最終的には知事意見をまとめて、JR東海に提出するという段取りになります。
私どもとしては、中央本線の美乃坂本駅に近接した駅をということを、限りなく近い駅をということを申し上げましたけれども、この予定されている駅の中心と美乃坂本駅の端を単純に繋ぐとだいたい100mということでございます。これからこのリニア岐阜県駅と美乃坂本駅をどう繋ぐか、美乃坂本駅そのものの役割とか、場合によっては改修とか、中央線のダイヤとか、色々なことを駅整備も含めてJR東海とこれから議論していくことになるのではないかと思います。
また、総合車両所の予定地には、中山間農業研究所の中津川支所の敷地が含まれておりますので、これもどういうふうに対応していくのか検討していくということであります。私どもとしては、この総合車両所も積極的に誘致をした立場でございますので、協力をしていきたいと、そういうスタンスで臨みたいということでございます。
そんなところでしょうかね、私のほうからは。
記者 まず、発表資料のことで質問させていただきます。「飛騨・美濃じまん海外戦略プロジェクト」の関係なのですが、今回新たにインドネシアを重点ターゲットに位置づけたということで、TPPなど難しい問題もあると思うのですが、岐阜県としてはどのような戦略でPRしていきたいということがあれば教えてください。
知事 これは岐阜県のスタイルなのですが、岐阜県というものをトータルに売り込んでいくということで、正直言って、他のある県のキャンペーンなどは、知事が行かれるにしても、1種類だけ果物持って行って、「我が県はこの果物だ」という、そういう1点集中のやり方もありますけれども。
岐阜県の場合には、岐阜県の多彩な観光資源、それから食材、ものづくり、これをできるだけトータルに岐阜ブランドということで売り込んでいくと。それで色々な形で見せていくというやり方をしてきております。これまで、シンガポール、タイ、あるいは香港でかなり評価を受けておりますので、今回もそのスタイルで、まずインドネシアにアプローチをしてみて、どういう反応が返ってくるのか。現地の色々な方々とのやりとりの中で、勉強しながらということですけれども。
よく「BRICS(ブリックス)」などと言いますけれども、インドネシアも間違いなくそういう世界にこれから入っていきますので、また向こうからの関心も色々あるはずですから。
例えば、この前電話で在インドネシアの日本大使と話をしていたら、「今日、日本にインドネシアからチャーター便が1便飛びました」と。「観光客のチャーター便ですよ」と。どういうチャーター便かと言うと、日本で自転車サイクリングツアーをするグループが飛行機を借りてチャーターで行くのですよ。日本で楽しくサイクリングできるところはどことどこ。ここを巡っていくとかですね。そういうふうに具体的なのです。インドネシアの人はインドネシアの人なりに、日本に対する興味がある訳で、ではサイクリングということなら、例えば、美濃市はサイクルシティと言って毎年「ツアー・オブ・ジャパン」のツアーをやっています。しかも、あの古い町並みを自転車で走るというのはすごく爽やかでいいですよね。川沿いを走るのもいいですし。「サイクリングならこれはもう岐阜があるのですよ」と言っても、「いや、その中に入っていたかどうか」という話でした。
要するに、どういう人達が日本にどういう関心を持っているのか、それに我々がどう応えられるのか。あるいは、向こうが関心がなくても、こちらから持って行ったものに、どんなことに注目するのかということです。これまでですと、飛騨牛はファーストコンタクトですぐオッケーですね。それから、富有柿とかイチゴとかああいうものも。それから和紙の加工品という物も非常に珍しがられます。等々ですね、色々と幅広く岐阜県をアピールして、その中で糸口というか、ぐっと伸びていける取っ掛りを探していこうと。
実際行ってみますと、向こうは即断即決のケースが多いのです。例えば、岐阜にこんないい所がありますよ、こうですよと言うと、向こうから返ってくるのは、「それで何泊何日のツアーで、いくらで、チャーターですか、レギュラーフライトですか、Lccですか」と直ぐにメニューをくれと言うのです。メニューを出すと、そこで商談というようなことで、ものすごく早いのです。ですから、ふわっとしたキャンペーンではなしに、そういう具体的な提案をできるような体制で行くということが大事だということをものすごく感じております。今回、インドネシアも初めてですけれども、一緒に色々な関係者の方々も行きますので、具体的な提案まで持ち出してやってみたいと思っております。
シンガポールに初めて行った時に、シンガポールエアーに行ったのです。それで、こんなメニューで、こんなことがありますということで、聞かれたものですから、資料を置いておいたのです。それで、私どもが帰る頃には、もう店頭に置いてありますよね。「4泊5日、日本ツアー、中部、岐阜なんとかツアー」といって、それで白川郷の写真がバーンとあって、もう置いてあるのです。募集と言ってですね。そのくらい早いのです。ということを非常に実感しておりますので、そういうスピード感にマッチするようなやり取りをしてきたいと思っております。
記者

愛情弁当の関係で、先日発表のあった1周年記念イベントの中で販売するようになっているのですか。

知事 今スタンプラリーをやっております。色々なところで食べてもらおうと。それから愛情弁当のサミットをやろうとか、こういう方々がおやりになることを1つの1周年の協賛行事に組み込んでいくということで、個々のイベントでお弁当まで今回配るかどうかはちょっと今のところまだ。
ただ、例えばメモリアルセンターに広場がありますよね。広場で物販は大いにやろうと思っておりまして、国体の時もありましたよね。あの手のものはやろうと思っておりまして、そういうところに参加していただくということは十分あると思います。
記者 先程、リニアのお話があったのですが、中間駅については、これまで示されていた通り、発券機だけで対応できるよう簡素なつくり。
知事 発券機もあるかどうかわからないですよ。そもそもインターネットで予約するということを徹底すれば。しかも全車座席指定で、自由席なしということにすれば、発券機もいらないでしょ。そこら辺は、まだこれからなのです。つまり、どういうお客さんを見込んで、どういうシステムでやっていくのか。それで、それに必要な駅の施設は何かということが。
しかし、最低限のことをJR東海としてはやりますと言っているのですが、同時に市民というか人々に愛さる駅というものをつくっていくためには、駅としてどんな機能をどんなふうに用意していくのか、地元としてもこれをどういうふうにバックアップしていくのかとか。この辺のどういう駅をつくるのかという議論は、この間発表になったのは、私はほんの骨格だと思っておりますので、そこにどういうふうに心血を注いでいくのか、あるいは肉付けしていくのか、そういうことはむしろ、まだこれからの議論になるのではないかと思っております。
順番としては、まずこの環境アセスメントの部分をきちっとクリアーをして、そしてその部分がクリアーできたら、今度は用地買収とか、工事の手順とか色々なことが始まっていきますけれども。そういう流れの中で、この駅の機能を、それも例えば、全ての駅に共通に備えなければならないものと、それから地域に応じて、場所に応じて、色々なニーズに応えて彩りを付けていくとか、色々なものがありますので、その辺りはむしろこれから議論していくのではないかと思っております。JR東海もそのつもりだと思いますけれども。
先般、東濃5市の市長と一緒に(JR東海へ要請に)行きましたけれども、その時もこの議論は次にありますよねということで、念を押しております。
記者 そうしますと、建設費、建設に関わりまして、地元の自治体として参画なんてことはあり得るのですか。
知事 ですから、駅はとにかくJR東海がつくりますよと。費用負担もJR東海ですよということなのですが、ただ、その駅というのはどこまでで、地元の求めるものはどういうもので、その求めるものを誰がどう負担するのかとかいう議論もいずれ起こってくると思いますけれども、これもこれからです。
記者 指定金融機関の関係なのですが、明日から9月議会がはじまるのですけれども、十六銀行を5年間継続させる議案を提出されると先日発表がありましたが、十六銀行を選ばれた理由というのは。
知事 明日の提案理由説明を私も冒頭でやりますので、開会式の時に申し上げようかと思っておりますけれども。地方自治法に基づく指定金融機関という制度でありますので、私どもとしては、1つは県の金融機関を対象に経営の健全性とか、県民にとっての利便性とか、それから私どもが指定金融機関に求める業務の遂行体制とか、そういったことについて色々と調査・分析をしたということ。それから、こういう業務を行う際に、どんな条件でやっていただけるのかとか、それから地域経済発展への貢献でありますとか、色々なことについて、県へ金融機関からの提案もいただきました。それから、仮にチェンジをするとすると、どういう負担が生ずるのかとか、あるいはシステム変更のリスクをどう考えるのかとか、様々な影響も検討するということで、そういった諸々のことをずっと検討した上で、総合判断として、岐阜県及び岐阜県民にとってベストな金融機関を選択するということで今回の結論に至ったと。
それから期間については、従来2年で更新しておりましたけれども、こうやって毎回議会にお諮りをして、議会の同意を得なければいけないということで考えてみますと、2年というのはちょっと短すぎるのだと。安定的に指定金融機関の仕事をやっていただく上では、もうすこし長いほうがいいということで、5年間を1つの単位としてやってもらおうということにしました。その辺の趣旨を明日、提案理由ということでご説明したいと思っております。
その上で、明後日は議案説明が県議会の方々に対してありますので、ここでも色々な議論があるでしょうし。その後、一般質問、それから総務委員会の質疑というふうに進んでいきますので、そういう議論の中で、また色々な議論があると思いますけれども。それはそれで議論していきたいと思っております。
記者 先程のリニアの関係で、総合車両所の予定地とされている中山間農業研究所の土地の売却についてはいかがでしょうか。
知事 一応、総合車両所についてのJR東海として望ましいと言うか、ベストな位置ということでご提案があった訳ですから。我々としても「岐阜県に是非」ということでお願いした結果でもありますので、そうなるとダブるところをどういうふうにですね、その土地をどういうふうに提供するのか、それから今使っている施設をどこにどういうふうに持っていくのかとか、色々な議論がこれから始まっていくと思います。
私どもとしては、岐阜県をそうやって選んでいただいたということで、JR東海のご提案に協力をしていくという立場で、ひとつひとつこれから色々な条件をクリアーしていくということにしていきたいと思っております。
記者 自治体のニーズもあると思うのですが、費用の地元負担についてはどう考えているのでしょうか。
知事 ですから、どこまでが駅そのものでということもありますし、JR東海としてのまずは骨格はお示しになった訳ですけれども、私どもとしては、その駅に対する地元の、あるいは我々の考えや位置づけもある訳です。全体としてどういう駅をつくっていくのか、それから美乃坂本駅との連絡通路をどのようにするのかとか、美乃坂本駅そのものもまさにリニアと接続のある駅ということでどういうふうに考えていくのか、それから中央線の美乃坂本駅に停まるダイヤをどうするのかとか、色々なことを議論していく上で、全体のその姿が決まってくると思います。それから駅の周辺の施設とか駅前広場とか、それから駐車施設、その他物販とか観光的なこともあるでしょうし。
それから濃飛横断自動車道については、大まかなラインを私ども既に出しておりますけれども、そういうアクセス道路を駅との関係でどういうふうにしていくのかとか、色々なことがありますので、その全体像といいますか、そういうものをリニア活用戦略の中で議論しながら、費用の負担の問題も、ひとつひとつ解決していくというか答えを出していくという、そういうことになるのでしょうね。
この14年間の中でやっていくということですよね。また、今日現在でパッパと絵姿はできておりません。まずは、今年度中にリニア活用戦略を制定しようということで議論してもらっていますので、そういったことの積み上げの中で徐々に決まっていくのではないでしょうか。
記者 関連なのですけれども、昨日県としての対策本部を立ち上げられたと思うのですけれども、リニアに対しての、知事が本部長を務められてということで。今後、対策本部が軸になっていくと思うのですけれども、今日示された案の中では、例えば民有地が含まれたりとかですね、沿線での方々の期待もあるけれども、反面不安感もあるということで、今後の県の役割として、知事として、どのような形で県民にアピールして、また取り組んでいかれるかというところについてお願いします。
知事 本部を立ち上げましたのは、担当は都市建築部ですから、JR東海との窓口も都市建築部になっている訳ですけれども、実際にこの活用というところまで考えると、ほぼ県庁の全ての部局が影響を受ける訳です。色々な意味で。それで、全ての部局の協力がなければスムーズにいかないと。さっきの中山間農業研究所をどうするのか、これは農政部として考えなければいけませんし。あるいは道路ネットワークをどうするか、これは県土整備部になりますし。観光・地域おこしをどうするのかというと、それぞれの部局がありますから。
ですから、まさにオール県庁で取り組むべき課題が山積している、そういう総合プロジェクトだということを、まず県の職員に(意識を)持ってもらおうと。各部局もそのつもりで、もうこれでルートも明らかになった訳ですし、総合車両所も明らかになった訳ですから、積極的に各部局それぞれの立場で取り組んでもらうと。それが整合性の持ったものでなければいけないということで、本部を立ち上げたということであります。
ですから、そういう中で、それぞれの部局の持ち場の中で、色々な課題や、おっしゃるような既存の政策との繋がり、関係者の色々な期待とか不安とか、そういうものも汲み上げていくということになろうかと思いますけれども。
それと同時に、先程申し上げましたように、リニア活用戦略という意味では、全市町村あるいは商工会議所、商工会とか、色々な方々の参加で今、人の交流、観光交流、移住、そういったことの人の流れという面と、それから産業振興と、それから基盤整備という3つの柱でリニア活用戦略を検討してもらっていますので、このビジョンが来年の3月くらいにできてきますし。
それから2~3日前に、東濃5市プラス可児市プラス御嵩町の首長に集まってもらって、具体的にこういう話が進んでいる中で、やはり首長としてもそれぞれご関心や、色々とご意見もあるだろうから、岐阜県としてはこの辺りが一番影響が深いところですから、もちろん他の市町も関係があると言えばあるのですけれども、一番影響の深いところの市町の方々ともトップレベルで、首長レベルで意思疎通が充分できるように、これからやっていきましょうと。そういうようなことで、この間ちょっと集まってもらいましたけれども。そういうことも併せてやっていこうと思っております。
それから、県の意見をまとめるにあたっては、JR東海自身が、県内15か所で住民の方々に説明会をやりますし、私どもも何らかの形で公聴会的なものを、どこでどのくらいの頻度でというのはまだ決めておりませんけれども、直接意見を聴く機会も持ちたいと思っております。丁寧に色々な意見を踏まえながら、岐阜県の発展にとって大いにプラスになるような、そういうプロジェクトにしていきたいと、こういう事だと思います。
記者 改めまして、今回JR東海のプランというか提案してきたところは、県が求めてきたところをかなり汲んでもらったと思うのですが、そのようなJR東海の今回の点について。
知事 駅の位置とか、それから総合車両所に対する判断とか、そういったことについては、私どもの要求を汲んでいただいたと思います。あと、この準備書の前に方法書というものがあったのです。この方法書の段階で、岐阜県として環境対策上、十分配慮してもらいたいことということで、いくつか注文を付けている訳であります。そういった注文が、具体的に今回の準備書の中にどう反映されているのかというのは、これから各部局で吟味をしてもらおうと思っておりますので、吟味した上で、また県として意見を出していくと。こういう手続きになっておりますから、その辺りも含めてしっかりやっていきたいと思います。
記者 今知事がお話しいただいたとおり、中津川の新しい駅に関しては、濃飛横断自動車道の整備というふうなことを既に打ち出して、ハードの整備、ソフトの整備と色々と打ち出してやり始めていると思います。一方で、県が発注したUFJでの調査、シンタンクに調査依頼された中で、リニアの駅が全通した後に、県内への旅行客がどういうバランスでやってくるかというものを調べたものがありまして、拝見しておりましたら、中津川の駅を利用する人の2.5倍が名古屋駅を経由していらっしゃるのではないかというふうな調査結果が出ております。ハード、ソフト両面とも名古屋駅からの、人の流れを呼び込むような施策を何か描いていらっしゃるものがありましたら、教えていただければと思います。
知事 名古屋駅から入ってくる人もいるでしょうし、それからまさに関東といいますか、関東圏から入ってくる人もいるでしょうし。それから、交通ネットワークの整備によって車で北から南から、東から西から入ってくることもあるでしょうし。あるいは中津川駅から各方面に抜けていくというのもあるでしょうから、この辺りはむしろそういうネットワークの拠点として、中津川の役割をどう盛り上げていくのかということです。
おっしゃった調査は、これからという段階での1つの調査でありまして、私どもは、先程のリニア活用戦略の検討会の中には、まさにそういう意味で、長野県、それから愛知県の北東の地域、そういったところも意識をしながら、オブザーバーで入っていただいたりしております。そういう意味で、私どもからすれば中津川の駅を最大限活かした、岐阜県の東の玄関として、在り様というものを色々な角度から考えていくと、ソフト・ハードから考えていくということになると思います。
それから、私どもは直接口を出しておりませんけれども、東濃の商工会・商工会議所がまとまって、これもつい先日ビジョンを出されました。あのビジョンの主たる狙いは、かつて首都機能移転ということで、「東京から東濃へ」というキャンペーンを東濃は一生懸命やった訳ですけれども、あれが立ち消えになった後で、このリニアによって改めて首都機能のある部分を、中津川駅を活かして岐阜県に持って来られないかということに、どちらかというと主眼を置いた、東を向いた、あるいは首都圏を向いた提案ということです。品川-中津川間が30分というのは、もうこれ首都圏ですよね。時間距離で言えば。そういう提案もありますし、これから色々出てくるのではないかと思いますので、そういうものもこれから14年間かけてよく練っていこうということかと思いますけれども。
記者 リニアの細かい部分になってしまうのですが、今回、ウラン鉱床や湿地なんかを避けて通っていく話とかを聞くと、それに対しては環境に十分配慮しているのかなと思いますけれど、そこの評価と、今回のJR東海が各自治体に出向いて説明をしたりですとか、そういう事に対してどうお感じになるか教えてください。
知事 先程申し上げましたように、私どもは環境面で気がかりな点については、ずいぶん方法書の段階で注文を付けております。そういったことが、どの程度どう配慮されているのか、これはちょっと精査をした上で申し上げなければいけないと思っておりますし、言うべきことは、また知事意見ということで提出したいと思います。
ただ、JR東海もおっしゃっておられますように、今、避けるべきものはできるだけ避けるということで工夫をしながら、しかし可能な限り直線に近いコースで工夫をしたのだと。こういうご説明ですから、それが細部に渡るまで丁寧にどう反映されているのか、そこはむしろ我々は、これから分析をして意見を申し上げるところだと思います。
それから各県においでになっておられるということは、非常に丁寧なやり方をしておやりになるので、それはそれで大変結構ではないかと思っております。
実際、私どもがリニア中央新幹線建設促進期成同盟会で集まってみますと、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県、愛知県と集まると、「俺たちを忘れてもらっては困るよ」ということで、三重県、奈良県といったところもおいでになる訳です。それぞれにリニアに対する、あるいはリニアのルート、リニアの活用についての色々な思惑やご意見、あるいは地域の事情があるようですから、やはりそれぞれに丁寧にやっていくということは大変大切な手順だと思いますし、今回もそういう意味で各県に出向かれたということは、それ自身は、私は非常に結構なことだと思っております。
記者 先程おっしゃられた公聴会ですけれども、もう少し具体的に、年内何か所開くとか。
知事 まだそれは決まっておりません。これから考えます。
まず今回、JR東海が県内15か所でおやりになるということですから、まずその説明会から物事が始まるのですよね。説明会がどんなふうに行われて、どういうふうに意見聴取されて、それをまたJR東海としてどう整理して、それでまとめたものがまた我々のところに来るのです。
我々は我々で分析作業をしながら、JR東海のそういう地元への説明を、そこで彼らが整理したものを受け止めながら、今度は我々としてどういうふうに自治体、あるいは住民と、意見を求めていくか。それから専門家の意見という意味では、環境影響審査会がありますので、そこで専門家の意見を聞くと。そういうことをやっていきますので、その辺りちょっとまだ今日現在で、どこで何か所で、どういうやり方というのは決めておりませんので、これからまたやっていきます。
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