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庭田貝塚[にわだかいづか]

分類 史跡
指定別
所在地 海津市南濃町庭田
所有者 海津市
指定年月日 昭和32年7月9日

庭田貝塚

 庭田貝塚は、庭田地区の東方、揖斐川の沖積低地が山麓の台地に接するあたりに位置している。東西約110m、南北130mの牡蠣塚とよばれる島状の丘の南西部分に貝殻が散布している。この貝塚の断面は、丘の南西端において観察することができる。表層に厚さ1m内外の黒土層が堆積し、その下部に1m近くの純貝層が見られる。さらにその下部に小礫まじりの砂層が観察できる。
貝塚を構成する貝は、マガキを主とし、それにアカニシ・ハマグリ・オオノガイ・サルポウ・アサリ・レイシ・シジミおよびニナの類を混える。この貝の構成から庭田貝塚は海の会を主体とする主鹹貝塚と評価される。
出土品は、縄文時代中期前半の土器を主体とするが、後期及び晩期の土器も見られる。また、石器としては、磨製石斧・磨製石錘・打製の石鏃が出土した。
平成6年に範囲確認調査が実施され、北東部にも東貝層が新たに発見された。また、南寄りの台地下にも土器片の集中する地区があることが判明した。
また、調査結果より集落の形成は縄文前期、貝層の形成は縄文中期であり、海に適した集団が移住してきたのではなく、庭田に住んでいた縄文人が海に適応して生活したと考えられる。

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