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本文

大涅槃図[だいねはんず]

分類 重要文化財
指定別
所在地 下呂市萩原町中呂
所有者 禅昌寺
指定年月日 昭和34年11月16日

絹本著色大涅槃図

 禅昌寺のこの涅槃は室町時代のもので、構図は通例の涅槃と同じものであるが、力作である。釈迦横臥の形相から周囲の人物、象の表情に至るまで、定まっているというほど通様のものであるが、雲の描写に特に力がこめられた上部に特色がある。画面中央上部に日輪が懸りかがやかしく、描写も明確である。
涅槃は涅槃会、すなわち釈迦の死を追悼する法会の時まつる。釈迦は2月15日に入滅したというので、この日行うことが、中国や日本の習慣となっている。東大寺要録によれば、天平勝宝4年(752)に東大寺二月堂において、初めて涅槃会が行われたということである。次いで興福寺、延暦寺、高野山、四天王寺でも行われたが、我が国では、鎌倉時代以後、盛大に行うようになった。

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