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重症心身障がい児(者)について

重症心身障がい児について

重症心身障がい児略して重心児という。
重心児とは重度の身体障がいと知的障がい(心の障がいではない)を合併しているもの。

障がい児・者の大島分類

大島の障がい児・者の分類によれば重心児の定義は
狭義では歩けない程度の身体障がいとIQ35以下の知的障がいがある。
広義では歩行障がい以上の身体障がいとIQ50以下の知的障がいがある。
ただし次のいづれかに該当しなければならない。

  1. 常に医学的管理が必要
  2. 障がいが進行的
  3. 合併症がある

 重心児の身体障がいは寝たきりから何とか歩行可能なものまで、知的障がいは意思疎通できないものから会話可能なものまで、日常生活動作(ADL)では全介助から半介助まで、食事形態は流動食から普通食まで様々である。
多くは何らかの医療的ケアーを必要とする。

 重複心身障がい児も重心児ということがある。
重複心身障がい児とは重度の知的障がいに以下のいずれかを合併するもの
重度の身体障がい(重症心身障がい児、従来の重心児)
てんかん発作
視力障がい
聴力障がい
身体内部の障がい(心臓奇形など)

 重心児の原因となりうる疾患
(以下の疾患で身体と知的の重度障がいを合併したもの)
脳性麻痺
 二分脊椎
感染症(胎内感染症、髄膜炎)
ダウン症候群
先天異常
てんかん
精神発達遅滞
その他

 重心児・者の医療上の問題
知的と身体の障がいが重複しているため診断・治療が困難
知的障がいの問題
意思疎通が困難(病状を的確に言えない)
治療困難(指示に従えない。安静が守れないことがある)
身体障がいの問題
病弱(呼吸・嚥下障がい、感染症に罹りやすい、骨折しやすい)
治療困難(通常の方法が困難なことがある)

 重心児の療育
QOLを中心に考えていく
生命の危険なく、快適に過ごせることを中心に考える
将来の痛みの原因となる変形・拘縮・脱臼などはできるだけ防ぐ
肥満にも注意しなければならない
介護しやすい事も重要なことである

所長徳山剛(整形外科)

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