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知事記者会見録(令和3年8月20日)

記事ID:0172819 2021年8月24日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和3年8月20日(金曜日)17時00分

司会
 それではただいまより、知事記者会見を始めさせていただきます。知事、お願いいたします。

知事
 先ほど、コロナウイルス感染症対策協議会と対策本部の本部員会議とを合わせて同時に開催させていただきました。その結果、お手元にあります、「新たな『第5波』緊急対策」の(案)が取れまして、これで全県一丸となってやっていこうということになったわけでございます。
 ちょうど1週間ほど前に、この会議をやったわけでありますが、その折には(新規感染者数が)100人を超え、大変厳しい(状況にある)ということで、いろいろと議論していただきました。「セルフ・ロックダウン」といいますか、自発的、自主的に行動規制をしていくということで、「生命(いのち)の防衛」宣言というのも発出したわけでございます。そうした努力をやっていこうということで緒に就いて、1週間たったところで10万人あたりの新規感染者数(7日間移動合計)が33人から83人と、2.5倍になりました。先週は3桁になったと言っていたのですが、今週は4日連続で300人超えということでございます。また、病床使用率も37%から56%ということでございまして、日々、日一日と厳しくなってきているということでございます。
 そういう中で、岐阜県として、何としてもこれは堅持したいということで頑張ってまいりました「自宅療養者ゼロ」というのが、明日にも難しいということになりそうでございます。本日、(約)40人編成でありますが、自宅療養者支援チーム(仮称)を立ち上げまして、こうした自宅療養への移行について、いろんな角度から応援をしていくという体制をスタートするところでございます。その中身についてはまた後で、この緊急対策の中で申し上げさせていただきます。大変残念ではございますが、しっかりと自宅療養者の支援をしながら、1日も早く、また元のゼロのところにまで戻りたいという思いでいるわけでございます。
 そこで、お手元にございます、今日決定しました緊急対策でありますが、大きく(分けて1つ目の柱が)感染防止対策、これは一言で「セルフ・ロックダウン」ということで、行政、企業、地域、家庭、個人、それぞれのレベルでしっかりと行動自制をしていこうということでございます。柱書きだけで言いますと、個々人の、あるいは事業者ごとの行動自制、それから県、市、特に行政サイドからしますと、公有施設の休館等、イベント等につきましても、中止、延期ないしは無観客といった思い切った手を打っていくということでございます。とりわけ学校につきましては、間もなく夏休み明けになりますので、ここ数日間、教育関係者、各学校関係者とも精力的に議論を重ねてまいりまして、小・中・高等学校、特別支援学校それぞれ、感染症防止対策をさらに徹底すると同時に、オンラインとか、あるいは状況に応じて様々な工夫をして、感染を防ぎながら学びを続けていただくということで合意したわけであります。
 それから、大学の関係者にも広く集まっていただきまして、大学生を念頭に置いた若者対策ということで、特に若者の感染比率が非常に高く、また運動部の感染もございますので、そういったこともコンセンサスを得たということでございます。
 大きな2つ目の柱が医療提供体制、そして3つ目が「まん延防止等重点措置」に伴う様々な取組みという3本立てになっております。1ページは、特に岐阜県のみならず岐阜市、大垣市、東濃5市、各務原市も足並みを揃えて、公有施設について思い切った休館、あるいは新規予約の停止といった措置を講じていこうということで、他の「まん延防止等重点措置」の対象になっております市町についても、さらに同様の取組みをやっていただこうという趣旨でございます。各務原市長が「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」を閉めるのは断腸の思いだと、先ほどおっしゃっておられましたが、それほどにこの事態を深刻に捉えていただいているということかと思います。岐阜県と各務原市で、この博物館は共同で運営しているわけであります。私どもも同じ思いで、まずはこの「まん延防止等重点措置」期間中は閉鎖をしていこうということでございます。
 それからイベント等につきましても、県も市町村も足並みを揃えて(人流を)抑えていくということですが、その他に県としては、この秋に様々な全国的にも十分アピールすることになるであろう、あるいは国際的にもアピールすることになるであろうイベントがたくさんございます。主なものとして、2ページに書いてありますが、「国際陶磁器フェスティバル」がありますが、これはひとつの国際的なコンペティション、またその結果の展示ということでございます。既に作品も集まり、かつ審査も行われ、準備万端で整ったところでございますので、このフェスティバルと感染症の現状というものをどのように折り合わせていくかということで、早急に具体的な結論を出していきたいと思っております。
 あと「エンジン01in岐阜」。これは150、160人の有識者の方々、あるいはタレントさん、学者、様々な方々が岐阜においでになって文化交流をするというもので、大学のキャンパス、それから街中の様々な施設を使っての3日間の大行事でございますが、これについてもどう見直していくかということになります。
 関ケ原につきましては、恒例の「関ケ原ナイト」、それから「武将イベント」がございますが、これについても密になるというか、大変好評なイベントでございますので、この状況を見てどう取り組んでいくかということになります。
 さらに大きなものが、「ねんりんピック岐阜2021」でございまして、これはいわば高齢者の国体というとイメージが湧くかと思いますが、全国から1万人近くの方々がおいでになって、地域と全国から来られた方の交流を楽しみながら様々なゲーム、競技を展開するということでありまして、トータルでは60万人が何らかの形で参加するビッグイベントでございます。これは1年間、昨年から延ばしたところでございますが、延ばしたうえでもなお、このコロナの状況は、昨年に比べればはるかに厳しい状況でございますので、厚生労働省をはじめ国の機関ともご相談をしながらでありますが、中止も含めて再検討しようということで書かせていただきました。
 それから「まん延防止等重点措置」に伴う学校(の感染防止対策)については先ほど申し上げた通りでございますので、現場の実情も尊重しながら、しかし基本的にはオンラインの活用とか、感染から生徒を守るということと、学びをやめないということをどう折り合わせていくかということで、現場の意思を尊重しながらも一定のルールを敷かせていただきました。とりわけ2ページの下から2つ目のポツでありますが、学校行事、体育祭、運動会、文化祭等については、その準備活動も含めて原則延期または中止ということで、この点についてははっきりと書かせていただきました。
 それから次の3ページでありますが、修学旅行、校外学習、遠足、インターンシップ・就業体験、あるいは地域と連携した様々な活動、これについても、中止または延期とはっきりと書かせていただきました。部活動についても、次につながる大会、例えば全国大会の予選といった全国大会に繋がるようなものはともかくとして、それ以外については原則、部活動は休止するということで、これもはっきり書かせていただきました。
 大学については、9月末までは、割りと閉まっている大学が多いものですから、そのことも念頭に置きながらではありますが、リモート授業を積極的に活用するということで、対面授業をやるにしても、学生との接触機会は半減するというような目標を掲げております。それから他校との練習試合、合宿等は実施しないとか、それからワクチン接種の推奨といったことも書かせていただきました。
 それから4ページが医療提供体制でございます。宿泊療養施設をさらに確保していこうということで、9月早々には2,000床体制にいくわけでございますが、そういう中でも、おそらくこれからの展開でいきますと、若者、それから症状がないか、あるいは軽症の方々が非常に多いものですから、そういう方々を中心に宿泊療養施設、ホテルにお入りいただくとなると、早晩、天井に達するということでございます。そういう中で、特に軽症の方々を選んで自宅療養していただくということでございます。
 ただ一方で、宿泊療養施設については、若い方々、軽症の方々が入るのですが、他方で入院病床のひっ迫にも備えるということで、仮に今度は入院病床があふれかえった時に、宿泊療養施設でも一定の、レベルの高い医療的ケアができるような、そういう機能を強化していく必要があるということです。今はオンコールでありますが、医師の現地施設での配置でありますとか、抗体カクテル療法をホテルで実施できるようにするとか、あるいはいわゆる酸素ステーションをこちらに設定するとか、こういったことで、これはまだ少し余裕がございますが、将来、入院病床のひっ迫期に、相当な手当てが必要な方が宿泊療養施設にお入りいただかざるを得ないときに備えた体制も今のうちにきちんとやっていこうということでございます。
 それから自宅療養の支援体制ということで、県、岐阜市、看護協会による40人体制で「自宅療養者支援チーム」を設置いたします。そして、健康のフォローアップ、それからパルスオキシメーターとか、体温計の配布その他、安否確認等の現地対策、それから必要な食料品なり生活必需品を自ら調達できない方に対して配布するというサービスをする食糧支援等をやっていきたいと思っております。症状が悪化した時には、そのフォローアップの中で早期に発見して、これを病院、医師会、看護協会、薬剤師会、病院協会、いろいろと連携をしながらしっかりと適切な治療を受けられるような対応をしていこうということでございます。
 それから病院の対応能力を超えるような入院患者(数の発生)というような事態になった場合には、まさに災害時の医療体制、俗に災害医療といっておりますが、「岐阜県メディカルコントロール体制強化事業」ということで、入院調整システムを構築し、岐阜大学附属病院の12人の先生方に、メディカルコントロール医師ということで搬送困難事例の入院調整とか、様々な調整をここをコントロールタワーにしてやっていただこうということで準備してまいります。それから最悪の場合には、感染症法、特別措置法に基づいて、医療機関に対して病床確保の協力要請を、県知事の方からするということでございます。法に基づく協力要請という場面も、あるいはひっ迫した時にはあるかもしれないということでございます。
 それから「まん延防止等重点措置」の対象になったことでお願いしたいことを、「県民の皆様へ」、「事業者の皆様へ」ということで書いております。混雑した場所への外出半減でありますとか、「緊急事態宣言区域」との往来とか、あるいは都道府県間の移動について控えてほしいというようなことが県民の皆様へのお願いであります。事業者(の皆様へ)の中で特に触れておりますのが、6ページの下の方ですが、大規模商業施設について、入場者の整理、さらには整理券を発行して管理をしていただきたいということでございます。
 それからイベント等につきましては、一定の、国が定めたルールをベースに書いております。
 それから事業者支援ということで、今回「まん延防止等重点措置区域」になりましたので、様々な支援、特に影響を受ける関連の業種について、国よりも緩やかな基準で、売り上げが30%以上減少したという事業者は全て、国は対象にならなくても県としては支援をしていこうということでございます。あるいはお酒の販売事業者につきまして、国の月次支援金のさらに上乗せの支援をしようということでございます。
 (参考資料を)お配りしましたが、それやこれやで今回、補正予算を出させていただいておりまして、金額的には68億円余ということです。考えてみますと、年度当初予算を出した後、4月に1回、5月に3回、6月に2回、これで8月に2回ということで、6月議会に出したものを除いて、後は全て専決という格好で機動的に補正予算を組んでおります。まだ4月から8月までの間に8回の補正をやっているということですから、月1回以上のペースで、補正予算を専決でやらせていただいているということで、県議会の皆さん方にも、十分ご説明はしておりますが、ご協力、ご理解をいただいているということで、機動的に予算についても手当てをさせていただいているということでございます。様々な体制づくり、協力金、あるいは支援策ということでございます。
 それから後でまた話があると思いますが、今日の数字は新規感染者数が310人、病床使用率については、医療機関の病床が56.3%、宿泊療養施設が64.3%、トータルで61%ということでございまして、宿泊療養施設が急増しているという状況でございます。今日明日の調整状況によりますが、早ければ明日にも宿泊療養施設が満杯になるということが懸念されております。お亡くなりになった方は1名、80代の女性ということでお一人ございました。10万人あたりの新規感染者数(7日間移動合計)は83人ということでございます。私の方からは以上でございます。

記者
 先ほどおっしゃった、病床使用率とホテル(宿泊療養施設)の使用率のパーセンテージですが、これは昨日現在の数でしょうか。それとも今日現在の数でしょうか。

知事
 この数値は一日ずつ遅れてきますので、これは昨日現在(の数)です。実は一昨日から昨日にかけて12ポイント上がっております。実際にどうなるかは別ですが、単純計算しても、仮に同じようなペースで上がると、昨日から今日にかけて、今日から明日にかけてであと24ポイント足しますと9割ぐらいになります。ですからほぼ一杯いっぱいになってくるということです。それからこういうホテルも、一定の期間がくると(入所者が)お出になるわけですが、退所したらすぐ、間髪入れずに入るということではなく、きちんとした消毒とかいろんな作業があります。今日退所されて全部今日埋めるというわけにはいかないので、8割を超えたらもうほぼ満杯だというように考えてよいのではないかということです。

記者
 昨日現在で病床使用率が56%で、ホテル(宿泊療養施設)は64%となり、明日にもホテルがいっぱいになるかもしれないということでしょうか。

知事
 今日の分は大丈夫でございます。明日にもという感じです。

記者
 「自宅療養者ゼロ」が崩れるかもしれないという話ですが、その場合でも病床は最低限どれだけ空けておくのでしょうか。

知事
 そこは、病床(使用率)も着実に上がってきているわけです。56.3%ということで既に5割を超えております。これも今日、明日とさらに上がってきますので、やはり症状が無症状とか、非常に軽い方で、その方の周囲の状況も含めて自宅で対応していただいてもよいのではないかと判断した場合には自宅療養していただくということでございます。ここまで上がってきますと、やはり重症者のためにある程度空けておく必要があるということで、ここへきて基本的には、特に無症状、軽症の方は宿泊療養施設を優先して、そこからはみ出てきたら病床の方に向かうのではなく、自宅療養というのを基本にしていこうということでございます。

記者
 自宅にいる方やホテルにいらっしゃる方(の体調)が急変した場合には病院に運ぶと思うのですが、そのために最低限1割くらいは病床を空けておくという理解でよろしかったでしょうか。

知事
 数字的には必ずしもなんとも言えませんが、とにかく日々、病床(使用率)もどんどん増えてきているものですから、病床を埋めることについては慎重にやっているということです。慎重にやっても確実に増えてまいりますので、そういうオペレーションが続いているというようにご理解いただければと思います。

記者
 岐阜県ならではの強みで、県民からも支持されており、知事も選挙の時に強くおっしゃっておられましたが、「自宅療養者ゼロ」が崩れるということで、一日でも早く「自宅療養者ゼロ」に戻りたいというお話もありました。どれくらいになれば「自宅療養者ゼロ」に戻るのでしょうか。

知事
 これはもう新規感染者数がどうなるかということとか、それから私どもとしては9月上旬になりますと、また140床のホテル(宿泊療養施設)がスタートします。それから今、東濃方面を中心にホテルの空きを一生懸命探しておりますので、そういったキャパシティがどこまで広げられるかとか、そこら辺の変数の中でなんとか戻れるように頑張りたいということです。

記者
 自宅療養にならざるを得ない場合の状況ですが、まず自宅療養していくような方というのは、どういう方が対象となるのでしょうか。

知事
 考え方として、無症状ないしは極めて軽症の方から始めていこうということです。

記者
 自宅療養される方のフォローについて、資料にあるように定期的に看護師などが回られるということですが、基本的には毎日、必ず誰かが訪問してチェックするといった体制になるのでしょうか。

知事
 そこはまだ詳しくは聞いておりませんが、県庁の中に(約)40人のチームを組みまして、それぞれ手分けをしてやっていくと承知しております。

記者
 基本的には、できるだけ悪化するような場合をチェックしていくというような体制をとっていくということでしょうか。

知事
 もちろんそういうことです。健康管理は日々やらないと意味がないですし、それから本人からのいろんなご相談も間違いなく受けられるようにしていくということも大事だと思います。

記者
 報道でもあるように、妊婦の方が自宅療養しておられて、自宅で出産して(早産となった赤ちゃんが死亡した)という事件があったと思いますが、これについて岐阜県としては何か対応とか対策はあったりするのでしょうか。

知事
 今回の事案は私自身も詳しくは聞いておりませんが、考え方としては、要するに病院の方でスムーズに対応できなかったということが一方であると思います。救急の方の動きもあるかもしれませんが、病院の受け皿が速やかにいかなかったということかと思います。先ほど私どもがお出しした、この緊急対策の5ページに「(4)災害に準じた医療体制の構築」ということで、搬送困難事例の入院調整をこの12人の岐阜大学の先生方がヘッドクウォーターとなって調整するというシステムを作っていきますので、このシステムの中で対応していくことになるのではないかと思います。

記者
 このメディカルコントロールシステムですが、これは自宅療養がスタートしてすぐにこれをスタートさせていくわけではないのでしょうか。

知事
 まず今は、ホテルといった宿泊療養施設が満杯になったという状況の中で、もちろん一定の症状の方は病院に入っていただくのですが、無症状ないしは特に(症状が)軽い方々は自宅療養していただこうというのが、今の自宅療養の方の話です。こちらは、その病床等が対応能力を超えるような状態になって入院調整をしないといけないという時に、しっかりとしたコントロールタワーといいますか、調整機能が「オール岐阜」で必要だろうということで、この仕組みを作っていくということであります。先ほどおっしゃったことは大変痛ましい案件だと思いますが、こういった残念な案件についてもこの仕組みの中できちんと対応していければよいのではないかということで、実はその辺りについて今日、岐阜大学の先生とも話をしたところです。

記者
 知事の旗印としていた「自宅療養者ゼロ」の維持が相当困難な状況になっているということの受け止めをお聞かせください。

知事
 大変残念です。ここは一つの岐阜県の岐阜モデルといいますか、県民の皆さんが安心して過ごしていただくうえで、何があっても必ずベッドがあるということで頑張ってきたわけであります。病床といいホテル(宿泊療養施設)といい、それを回していくためにはもちろん医師、看護師の体制もいるわけですから、ハード、ソフトも含めて、もちろん無限大ではありません。やはり今の(新規感染者が)300人を超える状態で次々と来れば、どこかで限界がくるということは数字的には覚悟はしておりましたが、正直私は大変残念に思っております。これからの努力でなんとか元に戻すような方向で頑張りたいという思いです。

記者
 県民の方への呼びかけも改めてお願いしてよろしいですか。

知事
 いまだにピークが見えないというか、先行きが見えない中で、特に岐阜県の場合でいいますと、日々新規感染者数が高い水準で、「自宅療養者ゼロ」という原則を乗り越えるような、新規の感染者が出てきているわけです。まさに市中どこにでもまん延しているといってよいと思いますが、そういう状況になったということをまず十分ご認識頂いて、そこからどうお一人おひとりが、ご自身の身を守っていくかということについて、マスクの着用とか、手洗いとか3密を避けるとかいろいろ言われております。そういうことをきっちりやることでまず自分の身を守りながら、そこから自分の周辺に目を向けていただきたいということです。新規感染を抑えるための個人、事業者、行政も含めて最大限の努力をしていただく一方で、行政側としては医療機関の体制について、何としてもこれを乗り越えていけるような、ハード、ソフトを整える努力は続けていきたいと思っております。そういう意味で先の見えない、まだ、ピークの見えない状況のなかで、非常に不安をお持ちの方も多いと思いますが、そういう時であればこそ、今回決定しましたように、いろんなイベントとかを思い切って縮小するなり、中止をするなり、延期をするなりいたしますし、また、いろんな施設も閉館するということになります。それはまた皆さん方の日々の生活に、ご不便をおかけするのではないかと思いますが、まさにそういう厳しい時であって、いよいよ自宅で療養するということもやむを得なくなってきたということをご理解いただいて、更に自らに厳しく自らの身を守っていただきたいということです。私ども行政も県庁をあげて、岐阜県をあげて、このピークをどこかでピークアウトしていくといいますか、できるだけ早い機会に乗り越えていくために頑張っていきたいという思いでおります。

記者
 自宅療養について、そういう体制を整えているということですが、急激に症状が悪化する方とかもみられます。自宅療養を進めるにあたっての方針といいますか、どういった点を重視していかれるのでしょうか。

知事
 ここにありますような、パルスオキシメーターとか体温計なども予算化してそれぞれ2,000個確保して配布いたしますし、自宅に居られる方の状況について、定期的に、急変時でもコミュニケ―ションがとれるように体制をしっかり構築していくことが大事だと思いますので、その点についてしっかりやっていきたいと思います。
 このチームは記者会見でもたびたび、こういう準備も今のうちにしておかなければということで申し上げておりました。かなり前から、こういうことはあってほしくはないのですが、いざという時に備えてということで、かなりの期間準備をしてきましたので、そういったことも配慮してやってもらえるのではないかと思っております。

記者
 自宅療養の件について、今回大学の運動部の部活動の件で、時間制限など踏み込んだ対策をとられたと思いますが、クラスターの多発ですとか、そういったこともあって運動部の感染対策については課題があるというご認識でしょうか。

知事
 運動部としての部活もありますが、よく言われるのは、その流れのなかで、部活動そのものの中でのリスクもありますが、その後、一緒にどこかに出かけて交流を深めるといったことにつながるケースも少なくありません。そういう意味で集団で一つのことに取り組むという中に、ウイルスが入り込むすきが潜んでいて、そういった事例も多々ありますので、そういったことに対して今回、釘を刺しておこうということです。
 全体の対策が9月12日までの「まん延防止等重点措置」の期間ということにしております。また、9月に入りましたら国の方でもその後どうするのかという議論も始まるでしょうし、私どもも、今このお盆休み明けから取ろうとしているデータがでてくるのが9月に入ってからですから、この辺のデータをみながら次の9月13日以降についても考えていくことになると思いますので、そこでまたいろんな修正があろうかと思います。

記者
 「ねんりんピック岐阜2021」について、三重県知事との間でも感染対策についてこれまで議論されてきて、その時からかなり状況も変わってきているかと思いますが、どういったタイミングで開催の可否を判断されるのでしょうか。

知事
 その前に国体もありますので、国体をどのようにお考えかということで三重県さんの動向もみております。他方で国体は競技会で、アスリートの競技ですが、それに対して「ねんりんピック」は競技的な側面もありますが、交流を楽しむという部分がかなり強いわけなので、国体以上においでになった方々とか、選手としてプレーする方々と観衆との交流が多いわけです。逆にいうと、そこに交流の場としての「ねんりんピック」の意義があるわけですが、コロナ対策という観点から見れば「ねんりんピック」の方が国体に比べれば感染リスクが高いと認識しております。そういった意味も含めて、今日ズルズルいっても準備上困るという声もありました。私どももこれから一週間、それから月が明けてどのようにデータが変わっていくか、その流れをみながら、どこかでスパッと明確な結論を出したいと思っております。その結論のなかには十分な対策をとって開催をするということもあれば、縮小するということもあれば、更には究極中止をするということもあり、まだ今のところ選択肢は排除しておりませんので、あらゆる可能性を含めて9月に入ったところできちっと見極めたいと思います。

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