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知事記者会見(平成22年5月11日)

記事ID:0000078 2015年9月10日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成22年5月11日(火曜日)午後3時

知事

私の方からいくつかございます。

順不同ですけれども、お手元に「龍の瞳田植えイベント」という資料があると思います。今度の土曜日、東京の六本木に田植えに行ってきますという話であります。六本木ヒルズけやき坂コンプレックスの屋上庭園、地上45mに庭や水田がありまして、そこでこの数年、田植えから始まって稲刈りをし、それを試食するということで、全国のお米のキャンペーンのお手伝いを、というプロジェクトがあります。たまたま去年のある時期にこの話を聞きまして、岐阜県には今、日本全体に誇る「龍の瞳」という大変おいしいお米があるので、これを田植えから始まって、刈り取り、試食まで、ぜひやらせていただきたいということで、森ビルの方にお願いをし、また下呂市や、「龍の瞳」を栽培していただいている今井さんはじめ関係者の方々にもご協力をお願いして、成立をしたということでございます。

この「龍の瞳」は、2006年から2009年まで、「全国米・食味分析鑑定コンクール」で、4年間連続金賞をとっております。それから2007年、2008年と「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」と、これもたくさんの品種の中で、2年連続して日本一ということでございまして、いまや岐阜県の誇る食の宝物であるということで、改めてこの機会を活用させていただいて、岐阜県の食をPRしたいと思っております。

と同時に、「おうちごはんフェスタ」といって、お手元の資料にございますが、パナソニックさんが中心になって、六本木ヒルズのアリーナで、今週の土、日と2日間、家で家族で食事をするための食材、調理方法をキャンペーンしようという企画がございます。そこに岐阜県もブースを持たせていただきまして、「おうちごはんフェスタ」ということで、「ぎふマルシェ」という看板のもとで、「岐阜の味じまん」をお出ししようということで、この2つのプロジェクトがございます。

文字どおり水田に裸足で入って、田植えをするそうでありますけれども、同時に海づくり大会とか、清流国体、清流大会とか、その他岐阜の観光PRを併せてやらせていただきたいと思っております。ヒルズの方々も例年大変大勢おいでになるそうでございます。地元の方からもぜひお運びいただければ大変有難いと思っております。去年はちなみに、秋田県の「あきたこまち」がその対象になったようでございます。以上が、六本木ヒルズで田植えということでございます。去年の例は、緑色の案内の写真に出ています。こういうような風景でやっているわけでございます。

それから2番目が、上海万博でございまして、10月23日から26日までの4日間、「岐阜県の日」ということで、参加をしたいと思っております。ここにパネルがございますけれども、日本館イベントステージを借り切りまして、美濃和紙で作った半楕円形のスクリーンを用いまして、この外側に岐阜県の様々なモノづくり、観光・物産のキャンペーンをやります。この内側に入りますと、「清流の国ぎふ」ということでミストを出したりして、これをウォーターシアターと名付けておりますが、水というテーマで、岐阜の魅力を映像、音、におい、そういったもので感じていただこうというのが、この上海万博の「岐阜県の日」のイベントということで、今考えているところでございます。

この4日間だけでは、岐阜県のキャンペーンとして、まだまだ不十分だということで、さらに上海万博の会期中、上海市内の百貨店で、岐阜県として初めて「岐阜県観光物産展」を開こうということで、今、知恵を絞っているところでございます。さしあたり上海の伊勢丹百貨店を念頭に、いろいろと準備をしております。

それから、中国メディアに対して、この時期集中的に岐阜県の魅力を、観光、食、モノづくりを一体的に情報提供していこうということで、対中国メディア向けのPR活動もやりたいと思っております。

このシアターの大きさは、県庁の2階に大会議室がありますが、大体あのくらいの規模だとお考えいただければと思います。私もこの時期、もちろん行って、トップセールスを行いたいと思っております。この日本館には岐阜県を含めて、13の自治体ないしは自治体の連合体が、逐次やっていくということで、ついこの間は富山県が2日間、「おわらの踊り」をお見せして、富山のPRをやっておられます。岐阜県の近隣では、愛知県が7月末から8月早々にかけて、名古屋市が8月の上旬ということで、1週間ずつおやりになるということでございます。

それから中国は、今、大体年収25万元、340万円くらいの富裕層に対して、ビザの一部免除がスタートしております。近々、大体5万元、ないし6万元くらいの中間層に対しても広げるということでございますので、中国からの誘客というのは、さらにこれから力を入れる必要があるのではないかと。また中国からのお客さんは、電化製品をはじめとする日本製品をお土産として、大量購入されるという流れがございます。こういう日本でのお買い物についても、積極的に岐阜県の魅力をアピールしていきたいと思っております。ちなみに、中国から日本に来たお客さんの数が、2005年で65万人、これが2009年で100万人を超えております。そのうち岐阜県の訪問客数が2005年に約8千5百人。2009年で1万5千人ということで、オールジャパンの1.5%が岐阜県に来ているということですが、この岐阜県の魅力ということを考えますと、この1.5%という比率では大変少ないのではないかということで、相当力を入れて、この機会を利用してキャンペーンをやりたいと思っております。

今、県内の地場産業や観光団体の方々に参加していただきまして、上海プロジェクトの連絡会議を持とうとしておりますけれども、県挙げて中国マーケットにどう挑んでいけるのかということでございまして、大いに努力をしたいと思っているところでございます。

それから3番目ですが、既にオープンになっている話なので新しいことを申し上げるわけではありませんが、この日曜日に高橋尚子さんがジョギングフェスタ出席のために岐阜にいらっしゃって、ご本人から「高橋尚子杯ぎふ清流マラソン」をやるんだと、平成23年5月15日ということで日にちも含めて発表がございました。

さかのぼりますと、高橋尚子さんが引退を表明されて、最初に出られたイベントが、いびがわマラソンで、これが一昨年の11月でしたが、彼女が来るというだけでいびがわマラソン参加者が1万人を超えました。あの狭い揖斐川の町役場の前が人で埋まって、しかも「Qちゃん、Qちゃん」といって、大変な盛り上がりでした。その時岐阜県としては「飛騨・美濃観光大使」をお願いしたわけですけれども、それと同時にやはり、ぎふ清流国体で高橋さんに一定の役割を担っていただくとか、岐阜県が生んだ金メダリスト、岐阜県が生んだ世界に冠たるアスリートということで、彼女に岐阜県とのご縁をいろんなかたちで持っていただいて、大いに岐阜県のスポーツやらあるいは彼女のよくおっしゃるような、「夢が叶う。子どもたちに夢や感動を。」ということを、積極的に岐阜県で実践していただきたいなという中で、彼女の名前を冠したマラソン大会を考えたらどうかということで、さかのぼりますと一昨年のいびがわマラソンの前後辺りから打診を始めました。

県の陸協とか、岐阜市とかいろんな関係者の方にご相談をしまして、1つは日本のトップアスリートが出場できる大会にできないかと、それからもう一つは若手の登竜門にもなるような大会ができないかと、それから岐阜を全国にアピールできるような大会にできないかと、あるいは2年後のぎふ清流国体を見据えて地域密着型、県民参加型の大きなスポーツのイベントができないかと、そんなような思いをずっと重ね合わせながらいろいろと議論が進みました。

高橋さんに伺いますと、1年おきの世界選手権やオリンピックがあるわけですが、その時期が夏、8月なんですね。それで、その世界選手権の代表とかオリンピックの代表が、その数ヶ月前にフラットなコースで、フルマラソンではなくてハーフマラソンで、自分の力を試せていい記録が出る、そういうハーフマラソンが日本に欠けているんだというお話でした。したがって8月にオリンピックや世界選手権があるとすると、5月頃がちょうど本番に向けてのいいタイミングになるということなのです。

そういう思いも、日本のトップアスリートが競うということも入っているのですが、それも含めて岐阜市街のコース選定、それから日本陸上競技連盟の公認コース申請といったようなことに向けて、岐阜市あるいは関係団体と協力をして総合的に取り組んでいくという体制に入りまして、そういう中でほぼ日程とある程度の目安がついたということで、先日日曜日に高橋さんが発表されたということでございます。

ハーフマラソンでざっと8千人、それから5kmのランニングで2千人、合わせて1万人ぐらいの規模でメモリアルセンターの長良川競技場をスタート、フィニッシュにして、できるだけフラットなコースで、しかも岐阜の魅力をアピールできるようなコースを走っていただくということで考えておりました。

これは交通規制等その他県警との相談もありますし、日本陸連、岐阜陸協との御相談もありますし、さらに詰めてまいりますが、そういう今申し上げました思いで高橋さんと一緒になってこのプロジェクトを立ち上げて、そして永遠にといっては大げさですが、末永く、この岐阜県が生んだアスリートの名を冠したレースを、日本的な意義もあり、岐阜をアピールする意義もあり、いろんな意味を兼ね備えたすばらしい大会にしていきたいと思っております。

話はちょっとそれますけれども、私が子どもの頃、小学校の低学年、中学年の頃は長良川で泳いでいたわけですが、その頃からだんだん高度成長期に入りつつあって、岐阜県内の小学校、中学校で学校にプールができるようになったんですね。プールができるとプール開きというのをやるようになりました。昭和30年代の中頃、後半、県内各地の学校でプール開きがありまして、それ以降は川へ行く人が減って、どちらかというとプール中心になっていったんですが、そのプール開きの時に必ず来る人がいました。その最初に泳ぐ人がいたわけです、岐阜には。それが誰かと言いますと、前畑秀子さんです。ベルリンオリンピックの200m平泳ぎの金メダリストで、「負けたら生きて帰ってきません。」と言って出かけて行って金メダルを取ってきたわけです。彼女はもうかなりの年配でしたが、ベルリンオリンピック金メダリスト前畑秀子さん、と言えばみんな「ほーっ。」と言って。

彼女は飛び込んでスーッとゆっくり泳ぐんですが、彼女が泳ぎ始めるとどこの学校でやってもそうなんですが、校庭にスピーカーから放送が流れてくるんです。「前畑がんばれ!前畑がんばれ!」と言って、アナウンサーが絶叫した、「前畑勝った、勝った」とやります、有名なベルリンの放送が流れる中を、彼女がゆっくりと泳いでいくわけですね。そうすると、私ら子どもたちからすると、あぁ、岐阜にすごいことした人がいるんだ、こんな金メダルとった人がいるんだ、と非常に感動したものです。そういう意味で、高橋さんがマラソンということで、いろんな意味で岐阜県のためにいろいろと応援していただけるとありがたいなと、そんな思いがあるわけです。

この間伺いましたら、こういうジョギングフェスタとかいびがわマラソンでもそうですけれども、彼女はルートを全部走らないで、あっちいったりこっちいったりするんですが、何やっているかというと走っている人たちに声かけて、それでハイタッチやるんですね。それで大体8割から9割のランナーとハイタッチをしていると言うんですよ。そんなにやったら手が腫れませんかと言ったら、もう痛くて痛くてどうにもならないくらい手が腫れると言われるんですが、そうやってハイタッチされた人は一生の思い出になるわけなんで、そんな話を伺うにつけても、このプロジェクトはひとつ、岐阜県を今後代表するような大きなスポーツイベントとして育てていけたらと思っておりますので、また皆様方にもご協力ご支援をお願いする場面があろうかと思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。私からは以上です。

記者 一点だけお尋ねしたいんですが、龍の瞳です。大変おいしいお米で、僕も1回だけですが食べたことがありますけれども、おいしいんですけれども、ここにも書いてございますが、作付面積が100haにも満たず市場にはあまり出回っていないと、いつまでも希少価値というわけにも参らんと思うんですが、それを増やすような方策というのは、何か。
知事

これはもともと突然変異の品種なんですよね。それで一方で、できるだけ多くの人に食していただこう、広く流布させようということと、それからこの突然変異としてのクオリティ、粒の大きさとか味わいとか、いろんなものをどう維持するかという、ここはちょっとジレンマがありまして。私はとりあえず、岐阜のロマネコンティだと言ってるんですが、ロマネコンティというのは、フランスのブルゴーニュで、本当に狭い畑でブドウを栽培して、年間3000本しか作らないワインです。それに番号をふって、世界中に何年の何番だと散らばって、途方もない値段が付いているわけですが、私はこれを岐阜のロマネコンティですよと。インターネットでかなり買えるのですけれども。私も東京に行くときにお土産で持って行くことがあるのですが、おっしゃるように大量にまとめ買いしようとか、いつでもどこでもというわけにはいかない状況ではあります。

ただ今、合資会社龍の瞳というのができて、ここと契約しながら栽培の方法とか、徐々に今広げていっていますので、広がりつつあります。あんまり急ぎすぎちゃうと、何だ普通のお米と変わらないんじゃないか、となってしまってもいけませんので、そこらへんは着実に、やっぱりその図抜けた品質を維持しながらやっていくということかなということで、今お話をしております。私もいろんな方に黙ってお渡しすると、一口食べて「これ何?」「どこのお米?」ってまず言われますね。それだけ食された方々からは、評価が高いわけです。ちなみに高橋尚子さんはもう、私なんかがこの龍の瞳を知る前から愛用しておられるそうで、ずっと、龍の瞳だという話をしておられましたけれども。そんなことで着実に増やしていきたいとは思っておりますけれども、急ぎすぎると、逆に、あぁこんな程度かとなりかねませんので。粒が大きいもんですから、場合によってはクラックが入りかねないらしいんですね。そういうこともきちんと選定しないと、ということもございます。

記者 知事もご存知かと思うんですが、昨日日本創新党の中田宏代表幹事が記者クラブへ来て、党の理念であるとか、お話をされていったんですが、知事として、いろいろ新党がでてますけれども、特に日本創新党に対するスタンスであるとか、まだまだ中田さん自身は県内の首長さんにはだれとも会われていないということだったんですが、そのあたりちょっとお聞かせください。
知事

私は昨日、スケジュールにもお出ししておりますけども、大阪で地方自治法60周年記念貨幣の打ち初め式に行っておりましたものですから。中田さんからも是非一度会いたいということで、昨日の何時から何時までの間でと時間の指定まであったのですが、その時間はちょうど大阪に行っていていないので少し融通が効くなら対応しますよと申し上げたんですが、この時間だけということだったものですから、それじゃあちょっと無理ですねということで、結局お目にかかる機会はなかったのですけれども。

ああやって全国を今回っておられるということなんですけれども、実は私自身まだ、この日本創新党なるものがどのような党で、どういうことをおやりになるのか、具体的な話もよく聞いておりません。新聞でちょっと読ませていただいている程度ですし、中田さんもああやってお回りになってどういうことをされようとしているのか、誰に向かってどういうアピールをされようとしているのか、必ずしもよく分かりませんので、そういう意味でお目にかかる機会があればと思って、日程調整ができればとは思ったんですが、またいずれ何かの機会があればもちろん喜んでお目にかかるつもりではありますけれども。

それから、あの党自身が立ち上げられた中で、どなたがどういう格好で立候補されるのか、どういう公約を掲げられるのか、これもちょっとよくわかりません。地方の首長、現在の首長ないしは首長経験者ということなんですけれども、現在の首長ということになるとやっぱりジレンマあるでしょうね。経験者ということになると首長としての経験を踏まえて、国政にそれをいかしていくということがひとつのポイントになるんでしょうけれども。いずれにしてもまだ今参議院選挙に向けて、これからまだいろんなことが進んでいくと思いますし、候補者選びも進んでいきますので、よくフォローはさせていただこうと思っておりますけれども。

私自身は昨年の1月に選挙で当選させていただいて、2期目の2年目に入ったところでございますので、今の仕事を最後まで全うするというのが基本でありますし、またいつも申し上げておりますけれども県民党という立場で来るべき参議院選挙も対応していこうというふうに考えております。

記者 関連なんですが、昨日の中田さんのお話で、知事会が言っているような、いわゆる地方分権のあり方とは一線を画すというようなことを言っておられて、要は国なくして地方なしという中央からの政策理念であるとか、政策実現が重要なんだという趣旨のお話をされていたのですが、そのことについては、知事がどこまで日本創新党の政策理念をご存じかどうかわからないんですけれど、そのあたりについて伺ってもよろしいですか。
知事 国なくして地方なしという言い方もありますし、地方なくして国なしという言い方もありますし、私も具体的にどういうことを言わんとされてるのか必ずしもよくわかりませんので、ちょっと評価のしようがないのですが。あの方はもともと国会議員をやっておられて、国会議員から首長に転じられたわけで、そのあたりの流れと今のお話と、どういうことなのか興味はあります。お会いする機会があればいろいろとお考えを聞きたいと思っております。国は国で日本国の舵取りということで大きな役割があるわけですし、そういう中で地方ができることは地方に任せようではないかということが、おそらく、一般論としてはどこの党も、あるいは知事会といわず市町村レベルでもそうですけれども、とにかく地域でできることは地域に任せようではないかということも、大方のコンセンサスだと思います。国なくして地方なしというか、もちろん日本国の中の岐阜県ですから、日本国を否定しようというつもりは毛頭ありませんし、やはり安全保障とか外交とか国レベルの大きな仕事は当然国としてはしっかりやってもらわないといけないわけなので、地元でできることは地元でお任せいただこうということですから、あまり矛盾しているとは思わないのですけれども。知事会と一線を画すといっても知事会のどの部分とどう一線を画すのか正直申し上げてよくわかんないのですけれども、一回じっくり話を聞いてみたいと思います。
記者 中田さんの話になるのですが、理念の一つに地方分権を進める中で、形として廃県置州だということをおっしゃって、いわゆる道州制を、今の47都道府県とか、いわゆる広域行政だと小さすぎるという趣旨のことをおっしゃったのですけれど、そのへんのお考えはどうですか。
知事

これも道州制論議として前々からいろいろある議論だと思いますけれども、要は道州制がいいか悪いかではなくてどういう道州制かということでありまして、都道府県合併という名前の道州制なら今とあまり大差はないと。どこまでが国の役割でどこまでが地方の役割かという役割分担をもう1回見直す中で、こういう分野は広域行政が望ましいんじゃないかというようなことで議論が進んでいくんだろうと思いますけれども、これまでのところは道州制議論というと、ややもすると都道府県合併、それから線引きですね、州とはどこになるんだ、あっちだこっちだという議論、すぐにそこに行ってしまうものですから、肝心要の国と地方の役割分担というところがはっきりしてこない、道州制というところの中身も必ずしも明らかでないのでないかなという感じが私自身はしております。

広域的な作業が必要なことはいくらでもあるわけですけれども、それが道州制という名前でやるのがいいのか、都道府県の連携というやり方がいいのか、いろんなものがありまして、道州制について少し前にマスコミなどいろんなところのアンケートをみてみますと、岐阜県もそうですし、全国的にもそうですが、反対のほうが多いんですよね。多い理由は、どういう道州制を作ってそこにどういうメリットがあるかということについて必ずしも明らかでないと。特に平成の大合併で、市町村合併をやったわけなのですが、これの評価について様々な見方があって、まだそういう平成の大合併のポジティブな評価がしっかり固まらないところでいきなり道州制といわれても、よくわからないなということがどうも県民の皆さんの過半数の声のような印象です。市町村長、岐阜県内42人おりますけれども、話をしていても積極的に道州制を望む声は今までのところあまり耳にしておりませんので、そういった意味で、中田さんの議論もおそらく当然そういうことも考えておられると思うのですが、私自身どういう道州制を目指しておられるのかというところをきちんと議論をする必要があるかなという感じでおります。昨日私もここにおりませんでしたから、一般論でしかお答えできないですけれど。

それから、話が逸れますけれど、関西広域連合という地方自治法にのっとった1つのアプローチもありますが、ただだんだん詰めていくと、奈良県が抜け、三重県が抜け、福井県が抜け、鳥取県と徳島県が部分的に入る、政令指定市は抜けるという状態の中で、どういうふうに広域的なことをやっていくのかこれも私は非常に関心を持って見守っております。

その前には道州制の特区という制度がありました。法律までできましたけれども、今は誰も何も言いませんけれども、あれこそ道州制のパイオニアだと言うのですけれども、あの特区という制度で何がどう変わったかというとほとんど認知されていないのではないかということで、こういったこともやはり道州制を唱えるだけではなしに、中身の議論をしていかないと、なかなかこの県民国民一人一人の実感に迫っていけないのではないかなという感じが今しております。ただ他方で、広域的な観光にしても防災にしても、あるいは救急体制にしても広域的な連携が必要なものはいくらもあるわけなので、そういったことについては、もちろん連携を取ってやっていきたいと思っておりますが、道州制という制度をどうするかというのはまだまだこれから議論がいるのではないでしょうか。

記者 さっきの高橋さんのハーフマラソンは、主催は県なのでしょうか市なのでしょうか。
知事 今の案は、関係者を集めた実行委員会みたいなものを作って、それに岐阜の陸上競技協会さんが一緒になって主催をして、あとは岐阜県や岐阜市の教育委員会とか、体育協会とか、あるいは日本陸連とかそういったところが後援をするというようなイメージでいるのですが、これから順番に詰めていきます。単に私がここでこういうことを言うからといって、岐阜県主催なんておこがましいことは言うつもりはありませんので、むしろ関係者挙げて、岐阜県も含めてですけれども、盛り上げていきたいということです。
記者 中津川市の産廃問題についてなのですけれども、先週末に、中津川市長さんの方から、県の取り消し要請に対する根拠の回答というものがきていると思うのですけれども、反対している住民グループの方は、一応今回は日程を決めずに県からの回答を待つというスタンスを持っていらっしゃるようですが、行政訴訟の関係で24日の週をタイムリミットと一見考えているようなのですけれど、そのあたりのスケジュール的なものはいかがでしょうか。
知事

私自身は今、タイムリミットはあまり意識をしておりませんで、住民の方もそうですが、事業者のサイドも、この議論は結論如何によっては、訴訟もあり得るしということでおられるものですから、やはり法廷での論議に耐え得るようなきちんとした論理構成といいますか考え方の整理がいるということで、そういう意味でかなり慎重にやっていることは事実でありまして、中津川市の市長さんからの意見を文書で求めたのもその一環で、中津川市として、一旦は廃棄物処理法に基づく参考意見ということで公文書が出ているわけなので、それと違うニュアンスのことをおっしゃっておられるということでありますから、やはり公文書できちっとしたものを出してもらいたいと、根拠も明らかにしてもらいたいということでお願いしたわけで、先月末までと申し上げたら、とにかく先月末までにはできないのでどうしても待ってくれという話で、連休明けに持ってこられたのですけれども、正直言って私ども読ませていただいて、釈然としないところがかなりありまして、そこらへんをどういう風に整理をして中津川市に対してクリアしていくかということなのですけれども、例えば、この話というのはもともとすでに許可処分が下りているわけなので、ただその許可処分を下すに至るプロセスの中で、事実関係とか、手続きとか、住民説明とか、そういったことで足らざる点があったのではないかとか、瑕疵があったのではないかとか、事実誤認があったのではないかというところが今論議されているわけなのですが、それについてのそれぞれのご意見は、しっかりと聞けばいいわけなのですが、中津川市のおっしゃってるのはそのこととは別に、道路が随分傷んできているので、取り付け道路は中津川市の市道であると、道路が傷んできているので、ここに入る産廃処理の大型車は通さないよと、従って許可を取り消してください、とこういう議論なのですが、何を根拠に産廃の車をお止めになるのですかということを聞きましたら、いや、どういうふうに規制するからこれから考えるんだと、言ってみれば過去において一定の判断をされた許可処分について、将来政策方針が変わるかもしれないから、許可処分を取り消してくれというのでは、ちょっと不審な議論だなと思いますし、その場合に、じゃあその処理場に行く車だけを止めるのか、その道路を通る全ての車をどうするのか、その辺もこれから検討するということのようですし、それからその中津川市の外から産廃を持ち込むことはチェックして規制をして止めさせたいというお話もありますけど、それはどのように規制するのか、実はこれもまだこれから検討しますということですが、そういう意味で、その中津川市以外から持ってくる可能性があるので、やっぱり許可は取り消した方がいいですよということなんですが、これまた、既になされた処分についてこれから何か新しいことを考えるから止めたらどうですかというのも、これも、行政の判断として、法律的には不思議な議論だなと思います。それから過去において、廃棄物処理法に基づいて出された公文書と今回の文書との関係如何と、ということについても関係が定かではないものですから、この許可の世界では、廃棄物処理法にもとづく市長の参考意見という規定があるわけなので、それは撤回しないのだと、それで今回は要請書を出したんだ、ということなんですが、これってなんでしょうかというようなこともありまして、やはり、法廷の議論に行く可能性も念頭に置きながら、私どもとしては、法律論としてきちっとお考えを確認をして、そのうえで、私どもとしても法律論をきちっとして、判断を出したいと思っておりますので、長くなりましたけど、ちょっとそういう釈然としない部分がありますので、むしろ、中津川市に確認したいと思っておりますけれど、そのうえで、どこかのタイミングで、区切りをつけて判断をしていきたいと、こんな風に思っております。

正直申し上げて、もう少し、なんと言いますか法律論に即した、あるいは事実関係の経緯に即したご意見がいただけるものと思っておりましたけれども、かなりちょっと、この本件、何が論点になっているかというところとは全く別の議論が注入されてきておりますし、その根拠もちょっとはっきりしないものですから、そういう意味で私どもも釈然としないなということを申し上げておきます。