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滝呂地域力向上実行委員会

「滝呂地域力向上実行委員会」へ アドバイザーを派遣しました

   滝呂地域力向上実行委員会は、小学校区(約2,900世帯)で構成され、校区住民全体の繋がりをつくる事に力点を置いて活動しています。古くからある住宅街と新しく建設された団地があり、土地の高低差もあります。同委員会では、同じ校区内で、防災力に対する意識を高められるよう、滝っ子防災探検隊(子供達)による防災マップの作成や、「滝ブラまつり」という校区のお祭りにて、防災ブースを設置する等活動を行っています。今回、より住民一人一人の防災意識を高め防災活動を発展させる為、令和5年10月29日講演会を開催しました。

「ぎふ地域の絆づくり支援センター」では、「岐阜県地域の課題解決応援事業」により、この講演会に講師として、岐阜大学地域減災研究センター特任准教授村岡治道氏を派遣しました。

主な講演内容

災害が起きる前の支えあい、事前に備えることこそ防災。

大切なことは「生き残ること」と「生き続けること」。

地震とは

 まずは、過去に起こった地震のデータをもとに、地震を知り、対応策を考えられるよう、映像を見ながらクイズ形式で地震についを学んだ。

実際に地震が起こったら

・地震が起きて、「アッ」と思ってから本棚が倒れてくるまでの時間、5秒。

・耐震補強工事のされてない家の下敷きになる時間、地震発生後、6秒。

・阪神淡路大震災、高速道路の高架が倒れた時間は、地震発生後、7秒。

 激しい揺れは、2回、3回と続き、一度完全に止まるのに10分、15分かかる。ものの下敷きになって苦しんでいる自分を救助してもらえるのは何分後、何時間後だろうかと問いかけ、1人1人が、今やるべきことを考えた。

生き残るための準備

実際、数秒で命を守るのは難しい。だから、その時何ができるのかではなく、その時までに何ができるかを考え備えてほしい。そのためには、物理的に具体的に、建築的に対策が必要である。

【生活する時間が長い場所から見直してみる】

各々が過ごす部屋の間取りをワークシートに書き込み、それぞれ自宅の危険度を確認した。その後、対策方法を伝えた。

・転倒・移動する家具の対策として、固定する、向きを変える、人の出入りの少ない部屋に移動する、捨てる等検討する。

・転倒した家具や、割れたガラス(窓・照明含む)によって避難困難にならないよう、避難経路を考える。

※正しい対策法(家具固定方法や突っ張り棒の利用方法)を確認することも大切である。

 また、昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅の場合、耐震診断を受け、家全体の耐震性を見直す方法や、まちのブロック壁や住宅の瓦屋根の劣化を地域での見直す必要性について紹介した。

【実際に、防災を始めよう】

 まず、大切なことは、ご自分でできないことに対して「私できないんです」と手を挙げることである。家具の正しい固定、大きな家具の移動、耐震工事等、知識も体力も必要である。地域住民、防災士の力を借りて今のうちに、災害が起こる前の支え合い、事前の共助で防災を成功させてほしいと話した。

生き残り続けるために必要な準備=備蓄

 救援物資が来るまで、自分たちが準備した備蓄で乗り越えなくてはいけない。

「自分の生活に必要なもの」を考えてほしい。

 例えば、寝ている間に地震発生、眼鏡が必要な人、どこにあるか?移動する時、ガラスが飛んでいたらどうするか?スリッパがあるといい・・・こんな風に朝から晩までより具体的に想定する。そして、必要なものを洗い出していく。

●生活に必要なものは各家庭や季節で異なる。あなたの家庭で必要なものを話し合って準備する必要がある。

●周りの人とアイデアを共有すると気付きが多い。

・大量に必要なもの(トイレなど)は一括購入も一つの方法である。

・周りと話すことによって、考えが深まり情報量が増す。

●被災者方が、実際に避難生活で編み出された対策方法等学ぶ

・アイデアがのっているサイト等を紹介した。

これからの取り組み

 住民一人一人の災害に対する意識を高める為、この講演が開かれました。参加者(小学生含む)は皆、真剣に講師の話に耳を傾け、流れる映像に目を向けていました。まずは、この話を家庭に持ち帰り、各家庭で考え、「できること」「できないこと」を話し合うことが大切です。そして、地域で共有し皆で解決できるよう、活動につなげていく方針です。

 
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