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知事記者会見(平成29年2月21日)

記事ID:0015581 2020年6月24日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成29年2月21日(火曜日)午後3時00分

知事

 お手元に3件資料をお届けしておりますので、順次ご報告させていただきます。
机上と後ろに花が置いてありますけれども、県の農業技術センターで新品種を開発したということで、ご紹介をさせていただきます。
1つが「クレールピーチ」、もう1つが「クレールローズ」という品種でありまして、キク科のローダンセマムという花の新品種ということでございます。ご案内のように、花フェスタ記念公園があり、10年に1回花フェスタで行事をやっておりますし、「ぎふ清流国体・清流大会」をはじめ色々な機会に、花を積極的に活用した「花のぎふ」ということでアピールをさせていただいております。平成26年には全国初の「岐阜県花きの振興に関する条例」を制定させていただいたわけでありまして、そういう花への取組みの一環ということになります。
鉢花の出荷量は、平成14年をピークにして、今(全国で)減少傾向にあるということでありまして、県内の出荷量もだいたい全国5位のあたりですが、減少傾向にあるということでございます。やはりオリジナルと言いますか、他の産地と差別化できるようなそういう品種を求めるご要望もたくさん出ているという中で、県農業技術センターの品種開発ということでございます。比較的、冬は花のバリエーションが少ないものですから、冬に楽しむことができる花ということで、このローダンセマムに着目して、そこにオリジナル性を加えたと承知しております。公的研究機関がこうしたローダンセマムの新品種を開発したというのは、全国初めてのことだと聞いております。割と茎が太くて、倒れにくいのと、すっくと立っているこの姿が、非常に美しく、かつ長い間楽しめるということが特徴だということと、耐寒性と言いますか、冬に飾ることができる、寒さに強いということが特徴だということでございます。
「クレールピーチ」は、上から見ると白ですよね、裏側がピーチ色というかピンク色になっておりまして、清流をイメージした「澄んだ・清い」という意味を持つ「クレール」と、花の色から来る淡いピンク色がピーチということで、「クレールピーチ」とつけたらしいのですが、「クレール」がフランス語で「ピーチ」が英語なので、どちらかに統一したほうがいいのではないかと思うのですが、こういう名前だそうです。こちらが「クレールローズ」で、これも「澄んだ」という意味とバラ色ということで、「ローズ」ということでございます。特に「クレールピーチ」は(ローダンセマムの)他の品種にない、バイカラーで、表と裏とで色が違うという珍しさもありますので、多くの人に楽しんでいただければと思っております。
来年2月頃から本格的な市場出荷ということです。暖房なしでも栽培可能なので、広く生産者に普及を図って将来的には4万鉢程度の生産を目指していきたいということでございます。ちなみに、全国の鉢花の生産量が9億鉢で、岐阜県は3,630万鉢ということでございます。

2番目が、お手元の資料の「岐阜樹木育苗センター」の竣工ということでございます。3月29日(水曜日)に「岐阜樹木育苗センター」が竣工式を迎えることになっております。これは、住友林業(株)と県が連携をして下呂市内に整備をしておりまして、県内の木材加工・利用施設が整備されたということで、これから木材需要が増えていくことが見込まれるわけです。伐採後に植栽する苗木が非常に減ってきており、持続的な安定的な森林づくりのためには、苗木の安定供給が不可欠ということで、品質の高い苗木の安定供給体制を構築するという趣旨で、平成27年3月にコンテナ苗木のノウハウを持つ、住友林業(株)と県で協定を結ばせていただきました。自治体と民間企業が連携をして苗木の供給をするのは、全国初の取組みだと聞いております。コンテナ苗木というのは、コンテナの中に苗木があるわけですが、容器で育てられた根鉢付の苗木で、植栽が簡単であることと、植栽時期を選ばないので、再造林の低コスト化に資するということでございます。協定に基づいて下呂市にある県有地を造成した上で、住友林業(株)に貸出をして、その造成地に住友林業(株)がコンテナ苗生産施設の整備を進めてきたということでございます。資料の裏に写真がありますが、ビニールハウス4棟で構成されておりまして、ハウス内には潅水施設や発芽室がありまして、林業用のスギ・カラマツなどのコンテナ苗木を年間約20万本生産するということであります。将来的には年間100万本の生産を目指しているということでございます。この栽培台が移動可能であるとか、通年栽培を可能にする空調施設がございますので、そういう意味では非常に省力化、栽培面積の増加、色々な面で期待の持てる施設でございます。そもそも質の高い苗木を生産するということが大事でありまして、採種(さいしゅ)園(えん)という質の高い種子を生産する施設も用意する必要があるということで、これは平成30年度から整備を行うことにしております。将来的には採種園もでき、質の高い種子をこちらで苗として育てていくということでございまして、「100年先の森林づくり」への取組みの一環としてやっていこうということであります。

3番目でございますが、「災害時の応急対策用資機材備蓄拠点」の整備ということでありまして、つとに申し上げておりますように、全国的に災害が非常に多発しておりますし、熊本地震についても、色々と私ども検証をしてまいりまして、応急対策用の資機材をどこに、どう備蓄しておくかということについて考え方が整理されたということでございます。
お手元にありますように、県内7箇所に分散をして配置します。そして県内全域に概ね2時間以内には到達できるということと、緊急輸送道路や洪水被害の恐れがあるといわれている堤防など、そういった所には1時間以内で運搬できるような場所を選んで、かつ県や市町村の未利用地を使うということで、整理をしてきたということでございます。用地取得が終わり次第、造成していきますけれども、今年の8月までにはすべての拠点整備が完了するという見通しであります。資料にありますように、どんな資機材をどれだけ整備しておくかということで、こういった体制を整えることによって、「明日は我が身」ということで、万全を期したいということでございます。
特に、この資機材の内容については、熊本地震における応急対策と、それから過去に岐阜県内で最も広範囲な被害が出たのが平成16年の水害でございまして、そうした実績をもとに有識者会議でご議論いただいて、必要量を見定めたということでございます。ということで、拠点整備も図るということでございます。私の方からは以上でございます。

記者

 花の新品種ですけれども、(値段は)いくらぐらいするのでしょうか。
知事  新品種の値段そのものはまだ聞いておりませんけれども、ローダンセマムという品種は、平成25年時点は(出荷量が)4万鉢で、出荷額が500万円です。それから平成28年は6万鉢で、750万円というふうに聞いております。末端の販売価格はのちほど調べて報告します。
記者  花の世界では、高級品の花になるのでしょうか。
知事  わりと親しみやすい花だと思います。なんかこうなかなか手が届かない、とんでもない(価格の)お花という感じではないと思います。
記者  岐阜樹木育苗センター及び災害時応急対策用資機材備蓄拠点の整備の2事業について、予算措置はどのようになっておりますでしょうか。
知事  育苗センターの方は、平成28年度予算で手当て済みの話でございます。竣工までのコストは後ほど調べて報告します。それから資機材の方も、今年の8月までということで(年度を)またがりますけれども、後で調べて報告します。
記者  育苗センターみたいなものは、他県にもあったりするものなのですか。珍しいものなのでしょうか。
知事  民間企業と自治体が一緒にやるというのは初めてでありますけれども、当然、他県でもそうではない形で、住友林業(株)さん自身も当然やっておられると思いますし、育苗施設そのものは珍しいものではないと思います。
記者  県と民間がタッグを組んでやるのが珍しいと。
知事  はい。
記者  災害時応急対策用資機材備蓄拠点の整備のことで、中濃・東濃・飛騨エリアは(拠点が)2箇所ずつ整備され、岐阜・西濃エリアは1箇所となっていますが、その辺りの考え方について教えていただけますか。
知事  県内全域に2時間以内に行くことができるところという考え方と、それから優先的に応急対策が必要な場所と言いますか、例えば緊急輸送道路が今どうなっているか、それから洪水による被害が拡大しやすい、そういう恐れの高い河川堤防がどこにあるかなど、そういう場所との兼ね合いで、そちらの方には1時間以内にというふうにおいておりますので、逆に交通の便のいい所はむしろ(拠点が)少なくて、一定の距離があり、時間のかかる所は(拠点が)多くなると、そういうことではないかと思います。
記者  仮に、岐阜・西濃地域に大きな災害があった場合に、中濃やその周りの東濃の備蓄拠点から一定の時間で行くことができるといったバランスを考えているということでしょうか。
知事  (7拠点による道路、河川の優先的実施箇所のカバー状況の資料を示して)絵を描いておりまして、どこに拠点があって、どう時間的にカバーしているかという、そういう割り切りをしているものですから、その結果としてこうなっているということです。点で見ると結構バランスよくちらばっていると思います。後で(この資料を)お届けします。
記者  花の新品種のことですけれども、高級品種というよりは廉価な品種のようですけれども、トップセールスですとか、もしくは知事ご自身で売り出していくお考えはありますでしょうか。
知事  これから特にオリンピック・パラリンピックに向けて、県産材や食材と言うのは既に視野に入っていますが、それ以外に県の独自の魅力をアピールしていくうえでは花というのは一つの選択肢かと思います。そのあたりはまだ具体的な視野には入っていませんので、そういうことも考えていきたいと思います。
記者  世界記憶遺産の「杉原リスト」についてユネスコに提出されている申請書が、八百津町が出生地という記載を出身地と変更されたということですが、これについてどうして変更されたのかを教えてください。
知事  世界記憶遺産、杉原千畝については、八百津町が申請者ということで、八百津町として判断をされたということでありますので、その辺りの意図とか真意とか、そういったことは八百津町に聞いていただくのが1番いいのではないかと思います。
記者  出身地というふうに記述が変わったということで、八百津が生誕地ではないのではないかなと思うのですが、そのあたりについて知事の見解は。
知事  出身地というのは、ある程度幅を持った概念であると思いますし、厳密な法律の文書ではありませんので、幅を持った概念としてお使いになっておられるのではないかと思います。
記者  育苗センターの話が出ましたが、昨日、奇しくも記者発表がありまして、同友会のことですが、森林を使って県を活性化していきましょうという提案だったと思います。例えば商店街とか特徴的なものをつくって就労を促していくとか、民間の基金とかをつくりながら森林保全をしていくという考え方も聞いておるのですが、民間の側からそういう提案が出てきたということに対して知事としてはどう思われますか。
知事  同友会は毎年色々提言を出していただいていまして、私も再来週くらいに出席して、今回の提言の話を聞くことにしております。まだ詳細が分かりませんけれども、森をどう作っていくというか、生きた森林といいますか、そういうものをどう長期的に作っていくかということと、木材をどう利用していくかということなど色々な側面がありますので、同友会の意図が、私も実際に聞いていないものですから分からないですけれども、利用の方に注目しておられるのか、そもそも森づくりに参加したいと言っておられるのか。利用も商店街とか公共施設での利用なのか、それとも私どもが始めようとしている森のおもちゃ美術館というか、木育というか、木の恵みに触れていくというか、そういうことを意図しているのか、目的・趣旨によって色々な考え方があると思いますから、まず同友会のご提案もよく聞いてみたいと思います。
記者  お聞きになってから施策に反映していくと。
知事  施策としては既に色々やってますので、そこにさらに付け加えるものがあるかどうかということです。新しい提案があれば大いに歓迎ですのでやっていきたいと思います。それから県としても相当予算もつぎ込んでおりますので、どちらかと言うとこれまでは率先垂範で公共施設に木材を導入しようということで、見える形で木材を使わせていただいておるわけでございますけれども、それをさらに民間が自らの考えで積極的に木材を導入されるということであるとすれば、それは趣旨としては大変結構なことであると思います。そういうことならどういう形で応援できるかということですし、官民で何かまとまったことをやろうという提案があるのなら伺います。そのあたりはご提案をよく聞いてみたいと思います。
記者  今月24日(金曜日)からプレミアムフライデーが始まりますが、県として何か取り組むということは考えておられるのでしょうか。
知事  まだこれから相談です。色々なご意見もあると思いますので、よく相談したうえで対応したいと思います。
記者  今のところは特段考えておられないということですか。
知事  まだ統一方針でこうやれということはございませんので、そこは注目して見ておりますが、どういうやり方で、どういう成果を期待するかなど、この辺りをよく見てみたいと思います。
記者  今日、文部科学省の天下り問題で、岐阜大学が指摘を受けたのですが、この問題に対する受け止めというか認識を教えてください。
知事  この文部科学省の報道そのものは注意して見ておりますが、この問題は基本的に国家公務員法で何が許されていて何が禁止されているかと、そしてどこにルール違反があるかということであります。ルールがあるわけですから、そのルールに則してきちんと判断いただくべき問題だと思っておりますので、そういう角度から、実際に何が行われて、どの部分がどうであったのかということを私なりに関心を持って見ているということです。
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