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知事記者会見(平成26年4月1日)

記事ID:0011519 2015年9月11日更新 広報課 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

平成26年4月1日(火曜日)午後3時00分

知事 今日は4月1日(火曜日)ですので、新年度の最初の会見ということで、またこれから1年間よろしくお願いします。
今日は新規採用者も135人ですか、入ってきまして、実はこのところアクションプランですとか、行財政改革ですとか、色々とやってきましたものですから、少し過去に遡ると平成23年度の新規採用者が45人、24年度が69人、昨年度が98人、そして今年度が135人ということで、徐々に絞り込む段階から少しずつ必要な人はどんどん入れていこうという、そういうフェーズに来たのかという感じでおりますけれども。そういう意味での人的な充実ですとか、それから前に記者会見させていただきましたけれども、今年度はかなり組織をいじっておりますし、それから異動する人も全体の43.5%ということで、大幅に異動もしております。特にそういう中で、清流の国推進部でありますとか、危機管理部でありますとか、新たな部への再編・昇格、それから子ども・女性局、あるいは全国育樹祭推進事務局と、必要な部局を更に充実させております。
それから財政的にも、最悪の事態から徐々に良い方向に向かってきておりますし、まだ確定した数字が出ておりませんけれども、間違いなく平成25年度末で起債許可団体を脱却したということであります。これまでの色々な改革の中で、財政面、人材面、組織面、色々な意味で、今回充実しての新年度を迎えることができたのではないかというふうに思います。
それから昨年度はそういう中で、「岐阜県成長・雇用戦略」でありますとか、「岐阜県リニア中央新幹線活用戦略」、「第2次岐阜県教育ビジョン」、更には岐阜県長期構想の中間見直しでありますとか、ビジョン・戦略といったことについて弾込めをせっせとやってきた1年だったと思います。今年は、今申し上げましたような財政面、人材面、組織面を一新する中で、充実していく中で、こうしたビジョン・戦略を具体化していく、積極的に政策を展開していく年ということで、そういう意味で前に前に出ていくと言いますか、動いていくと言いますか、そういう意味での攻めの県政を大いに進めていけたらと、こんな思いでいる次第でございます。
政策的には、かねてから申し上げておりますように、「清流の国ぎふ」づくりの本格予算というふうに銘打ちまして、「『清流の国ぎふ』づくり」、「新たな『成長・雇用戦略』」、それから危機管理、あるいは健康、医療と福祉の連携ということでの「安全・安心の社会づくり」と、この3つを柱にして展開していきたいということでございます。
お手元(の資料)に平成26年度の主な事業予定がございますが、これをざっと見ていただきますと色々なことが目白押しでありまして、どちらかと言うと事業・行事を中心に書いてありますので、これ以外にもいくらでもとあるのですけれども。
見ていただくと、4月は、今年は高山本線全線開通80周年という年にも当たりますし、それから来年3月に北陸新幹線が金沢まで開通いたしますので、そういった意味で「『清流の国ぎふ』めぐる旅キャンペーン」というものをJR東海とも連携をしながら1年間を通じて活発にやっていこうということもございます。
それから平成20年度に医師不足が叫ばれた時に、奨学金を用意して地域枠等の制度を設けた訳でございますが、ようやくここに来て地域枠の第1期生が卒業したということで、全体では29人が、この制度の下で地域医療に携わっていただくと。これから毎年30人前後のオーダーで、新しい医師が地域枠等で活躍してもらえるということで結果が出始めると、こういうことでございます。
それから、かねてから課題でありましたIAMAS・情報科学芸術大学院大学のソフトピアジャパンへの移転というものもこの4月から完成いたしますので、益々このソフトピアジャパンでのソフトウェアの開発について、弾みがつくのではないかと思っております。
5月は、いよいよ全国育樹祭の実行委員会を設立いたしまして、育樹祭のスケジュールは今年度中には宮内庁のほうから明らかにされるということでございますが、恐らくは来年の秋のどこかだろうということで、1年半、この実行委員会を中心に準備を進めていこうということでございます。
それから同じ5月に、下呂温泉病院の、新しい病院が供用開始になりますのでオープニングをさせていただくと。地域の医療の中核病院として、大いに活用していこうということでございます。
それから、ソフトピアジャパンの中に「ネットショップ総合支援センター」ということで、ネットビジネスというのは非常に今活況を呈しておりますし、岐阜県もかねてから積極的に取り組んできている訳でございますが、それの総合支援センターを置こうということでございます。
それから第4回になりますが「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン」、昨年ですと13万人の賑わいを見せている訳でございますが、今回はわずか2時間で1万人のランナーの申し込みが完了するというほど、全国から大変な注目を浴びておりますので、大いに賑わいを盛り上げていきたいと思っております。
それから6月には、海津市に冬春トマトの担い手育成研修施設というものを、県とJAとの肝いりでつくってまいりますが、その第1期生の研修がここでスタートとするということで、これからずっと毎年ここで。既にいちごについては、もう4年間やってきておりますけれども、今度はトマトについても担い手づくりということで、若手の就農者の支援をしていくと、育成支援をしていくと。
それから環境保全モデル林ということで、第1号が美濃市の古城山地区にオープンをいたします。県と美濃市との間で、モデル林を整備するということで協定を結んだ訳でございますが、その活動が開始すると。
それから7月には、「第23回緑の少年団全国大会」ということで、翌年の全国育樹祭に向けた機運醸成にもつながるということでございます。
8月には、平成4年以来でございますけれども、全国的な柿の研究大会ということで、岐阜県は富有柿をブランド化しようということでありますけれども、柿のブランド化ということで拍車をかけられたらと思っております。
それから(配布資料1ページ目の)一番下ですが、夏から秋にかけて、白山スーパー林道の新しい愛称が決定いたしますが、これは石川県と岐阜県が連携して広域観光に取り組もうということでございまして、北陸新幹線の開通、あるいは金沢港に到着する欧米の大型客船のお客様を、岐阜県と石川県が連携しておもてなしをしようということでございます。
それから(配布資料の)2ページ目を見ていただきますと、秋には全国育樹祭の1年前プレイベントとして、シンポジウム等をやっていきたいと思っておりますし、それからいよいよ、待望久しいのですが、羽島市内で岐阜南部特別支援学校の起工式を行いまして、平成28年4月には開校したいと思っております。
それから9月には、これまで秋にばらばらにやっておりました県民スポーツ大会、県障害者スポーツ大会、レクリエーションフェスティバル等々をひとまとまりのものとして、秋のスポーツフェアということで、全体的、一体的に開催して盛り上げていきたいというふうに思っております。
それから、3年に1回の国際陶磁器フェスティバル美濃、第10回という節目の回でございまして、特に陶磁器の産業振興という観点を強く意識した展開をしていきたいと思っております。
それから、アクティブG、JR岐阜駅に「清流の国ぎふギャラリー」という、いわば県産品の販売・情報発信の拠点ということでつくっていきたいと思っております。2階のアクティブG出口の開札を出たすぐのところでありますので、スペースもかなりありますので、大変使い勝手の良いギャラリーなのではないかというふうに思っております。今ここを、どういう物を、どう並べて、どう発信していくかと、色々な各方面とご相談をしながらやっているところであります。
それから11月には、ロッテンブルク大学と県立森林文化アカデミーとの連携協定ということで、この大学はいわばドイツの「黒い森」を背景に、特に林業関係の、ヨーロッパでは非常に優れた研究開発、技術開発をやっているところでありますので、積極的な連携をしていきたいということでございます。ちなみに、この11月上旬には私自身、フランスとドイツに参りますけれども、ドイツではこの連携協定をはじめ、バーデン・ヴュルテンベルク州との様々な連携、フランスでは後でご紹介しますが、アルザスと岐阜との交流のスタートということで行きたいと思っております。
それから、書いてないので通り過ぎましたけれども、6月上旬には、マレーシア・シンガポール・インドネシアと、また東南アジアのキャンペーンに行きます、これはこのところ4回目になりますか、行っておりますけども。特にシンガポールでは、世界都市会議というものをシンガポール政府の肝いりでやる訳であります。シンガポールの国家開発大臣という首相に次ぐナンバー2なのですが、この人は私の昔の友人なものですから、「ぜひ来て何かしゃべれ」と、スピーカーとして招かれているものですから、この機会に周辺をまわってくるということでございます。
それから、11月~12月にかけては、木質バイオマスの発電プラントが県内初でございますが、瑞穂市内でC・D材を燃料にするということでスタートいたします。
それから、防災ヘリが12月に更新と。それから3月には「障がい者総合相談センター」、これは、身体障がい・知的障がい・精神障がい・発達障がい、この4つの相談機関を1つに集約をするということで、その連携の中で相乗効果を期待しようということで、平成27年4月に開設をいたします。3月に一応完成すると。
それから、A材といいますか、通常の柱材ですね。これを生産する中部圏最大の工場、これは中国木材株式会社ですね、これの製材工場が竣工するということでございます。
(資料中に)未定と書いてありますが、恐らく、今年度末までには全国育樹祭の日程が発表されると思います。
それから、リニア中央新幹線の工事着工、これはJR東海としては今年度内のどこかでということで、まだこれから環境アセスメントの評価書ができ、それから工事計画の許認可とか手続きが残っておりますけれども、年度内にはというのがJR東海がおっしゃっておられるため、一応ここに書いておきました。それから3月の北陸新幹線の開通と。
こうやってざっと見ましても色々な分野で様々な行事・事業がございます。こういったことを1つ1つきちんとこなしながら、政策の展開を図っていきたいということでございます。また逐次、この記者会見の場で発表させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから2番目に、資料はお配りしていますかね、亜炭鉱の路面陥没対策工事にいよいよ着手ということで、平成25年度の国の補正予算で用意をしていただいた訳でございますが、ここ数年来、強く要望してきたことが今回実った訳でございますけれども、第一弾ということで、防災・安全交付金を活用して県管理道路の緊急輸送道路で、県が路面陥没の対策工事に着手するということです。お手元の資料にありますように、多治見白川線の御嵩町の中地区の中になる訳でありますが、700mにわたって、道路の地下の空洞を充填をするということでございます。
これを1つのスタートとして引き続き、私どもとしては緊急輸送道路ネットワーク整備計画に則って、路面陥没対策を進めていきたいということでございます。
ちなみに、この亜炭鉱対策としては、3本立てでございまして、1つが道路の地下を対象とする防災・安全交付金をいただいて、これを活用してやっていく作業。それから、(2番目が)住宅あるいは公共施設など、道路以外の地下を対象とする経済産業省のモデル事業、これは国から40億円、県から4.4億円を基金ということで積み立てまして、順次やっていくと、そういうことになります。それから、3番目が国土交通省の特殊地下壕等対策事業でございます。この3つを組み合わせながら、御嵩町の亜炭鉱廃坑対策をやっていこうと、こういうことでそのスタートを今回切ったということでございます。
それから、もう1つが、先ほど少しお話しましたが、フランスのオ=ラン県との交流でございます。オ=ランの「オー」というのは、英語でいうと「ハイ」ですね、上流です。ランというのは、ライン川のことを「ラン」というのですね。ですから、上流ライン県というのですかね。それで、下流ライン県のことをバ=ランというのですね、「バー」というのは下流という意味です。オ=ランとバ=ランを足すとアルザスになるのです。アルザス州というものがあって、オ=ラン県とバ=ラン県と2つから成り立っている訳なのですが、そのうちのオ=ラン県、つまり、ライン川の上流に位置する、アルザス州でいえば南側になるのですが、上流に位置する県の知事が来られるということです。
もう一つ申し上げておきますと、フランスの地方行政制度というのはちょっと変わっていまして、県議会の議長が知事なのです。つまり、三権分立と言いながら、県議会議長は立法権の長であるのと同時に、行政の長でもあるのです。ややこしいのは、この他にも知事という人がまたいるのです。これは知事と訳されているのですが、この知事というのはどういう人かというと、国の出先機関の長なのです。ですから、例えば、名古屋に色々ありますよね、地方整備局ですとか経済産業局ですとか、ああいうものを全部束ねた上に一人トップがいるのです。国の出先機関のすべてを束ねる長を、知事と言うのです、プレフェと言います。
かつてはそこに行政権もあったのですが、今は、それは国の出先機関としての仕事をやるのが知事で、地方行政をやるのが県議会議長と。行政と立法と慣れあっていいのかと言うのですが、フランス人に聞くとそこは大丈夫と言うのです。何が大丈夫かよく分からないですけれども。
ということで、今度お出でになるのは、そのオ=ラン県の県議会議長という名の知事で、ご夫妻あるいは、スタッフを連れておいでになります。既に記者クラブには資料は配られたかもしれませんが、明後日に1回名古屋市内で、日本酒とワインを通じた交流連携ということで、フランス・アルザス州と岐阜県の民間団体同士の友好宣言を取り交わすということになっております。フランス側は、「アルザスワイン街道」という名前の、白ワインの産地の、いわばグループ、そして、岐阜県側は、「飛騨地酒ツーリズム協議会」と、この両者が調印をするということで、このオ=ラン県の議長と私とが特別立会人ということで、出席をさせていただくということでございます。
平成20年に日仏交流150周年という、そのタイミングに、在日のフランス大使館と私どもで、「フランス・岐阜/地域交流プログラム」というものを打ち立てまして、約5年間、色々と協力を進めてきました。昨年11月に、皆さん方の多くの人にも来ていただきましたが、東京麻布のフランス大使の公邸で、大パーティをやらせていただきました。その際に発表されましたセカンドステージということで、観光・食・モノの交流というものが1つの大きな柱になっておりまして、今回は日本酒とワインが結ぶ縁ということで、これをきっかけに、オ=ラン県と岐阜県の交流拡大をしていこうと、こういうことでございます。岐阜にも知事夫妻がお出でになりまして、岐阜から飛騨高山のほうまで見ていかれますけれども、そのお返しに私は11月に向こうへ行くということになっております。
岐阜県とオ=ラン県、これは向こう側が仰っているのですけれども、それぞれ、片やヨーロッパの真ん中、片や日本の真ん中と。それから、清流と山の豊かな自然と、清流の国といったら、こっちはライン川があるよ、こっちは長良川、木曽川、揖斐川等々あるよと。それから山。それから、酒、ワイン造りに代表されるような、そういう文化。それから一方、私どもは飛騨牛がありますと言ったら、向こうはフォアグラがありますと言うのです。それから、白川郷の合掌造りに対しては、ご案内のようにアルザスはコロンバージュという木の梁、柱を組んで、そこに壁を埋めていきます、独特の柱、梁が外に見える建て方があります。あれと白川郷と、似てるか似てないかは別にしまして、そういう独特のユニークな建築様式をもった地域を持っております。
それやこれやで交流をしていこうではないかということでございますので、私どもとしては大いに期待しているところでございます。
なお今年は、このオ=ラン県の県都といいますか、コルマールというとてもきれいな町がありますが、そこで国際旅行博というものがございまして、この旅行博のハイライトが日本、その中でも岐阜と、こういうことで、今年の11月ですね、この旅行博にも私自身テープカットに行こうということで、11月の出張を今準備しているところでございますが、そういう意味でこういう話になるということでございます。
それから、これもすでに発表されておりますので、ご案内かと思いますけれども、先程ちょっと見ていただいたスケジュールの中で、今年の9月に第10回国際陶磁器フェスティバル美濃がございますが、眞子内親王殿下が、先日大学を卒業されまして、今後は、青年皇族ということで、本格的にご公務に取り組まれるという中で、先般発表がありましたように、この多治見市で行われます「国際陶磁器フェスティバル美濃‘14」の名誉総裁にご就任いただいたということでありまして、私どもとしては大変名誉に思っているところでございます。
この機会にぜひ、お出でいただければというふうに思っておるところでございます。私からは以上でございます。
記者 先程「攻めの県政」というふうに仰っていましたけれども、具体的にどの部分を攻めるか、一番この部分に力を入れたいというところをちょっと教えていただけますか。
知事 県政は360度ですから、これだけという訳にいきませんので、そういう意味では1つ2つを限定的に挙げるということではありませんけれども、私どもは柱立てとして「清流の国ぎふ」というものをどう肉付けしていくかということで、スポーツを中心とした地域おこしとか、清流というものを背景にした交流人口の増大・観光振興とか、それから、このところ大変好調でありますけれども、企業誘致をバックにした「成長・雇用戦略」でありますとか、そういった「『清流の国ぎふ』づくり」を多面的に展開をしていくというものがございます。
それからまだアベノミクスの成果が充分に行き渡っていない中で、いよいよ消費税のアップもスタートした訳であります。私どもなりに思い切った補正予算も出させていただいておりますので、景気が息切れしないようにということを目配りをしながら、岐阜県の雇用・成長というものについてしっかりとした対策をやっていこうということです。
それから「安全・安心」と一口に言いますけれども、やはり東日本大震災、あるいは南海トラフに対する色々な予測がございますけれども、そういったことを踏まえた危機管理体制の徹底ということと、これは原発の様々な安全対策も含む訳でありますが、そういったことと、それからやはりこれから在宅(医療)が中心になってきますと、医療と福祉の連携ということも大変大事になってきますので、そういったことについて特に力を入れていきたいと思っておりますけれども。
その他にも今見ていただきましたように、観光もあるいは岐阜県産品についても、国際的な展開というものも大事な課題でありますので、持続的に粘り強くやっていくというようなことも大事かと思っております。
記者 今日から消費税が増税になりましたが、県としてはどのように財源を利用されていくおつもりかということをお伺いできますか。
知事 予算の編成の中で、一定の見込みを立てながらですけれども、まさにこの消費税の増税分というのは、社会保障に充てるということになっている訳なので、社会保障の新たな充実ですとか、将来にツケを先送りしないための財源として使うですとか、国の方針に沿って予算も組ましていただいておりますので、そういったことに大いに活用していきたいということかと思います。
記者 3日(木曜日)のオ=ラン県議会議長と、いわゆる「アルザスワイン街道」と「飛騨地酒ツーリズム協議会」の友好宣言の取り交わしについてなのですが、協議会と向こう方の話なのですけれども、知事としてどのような交流を具体的に期待されているのか、もし何かイメージがありましたら教えてください。
知事 先程少し申し上げましたけれども、オ=ラン県と岐阜県との間にかなり共通点がありますので、そういう共通点を活かした交流というのを考えていきたいと思っておりますけれども、何と言っても、観光、それからその地域ならではの産品の交流ということが中心になろうかと思います。
先方が今回こちらへ来られて、ワイン街道と、飛騨の日本酒街道という名前はついていませんけれども、飛騨の酒造りというものをテコに民間ベースで交流していこうと、それに両者が立ち会うということですので、今度は11月に「国際旅行博」がありますので、そういう中で岐阜県としては、日本酒とワインの交流に加えて、飛騨牛とフォアグラ、あるいは合掌造りとアルザスの木組みのコロンバージュという住宅、あるいは清流、恵まれた自然、そういった共通点を強調しながら双方で色々な分野で人の交流、技術の交流、あるいは研究者の交流で、糸口を見出していきたいと思います。
幸い、このメンバーに、ここ(配布資料)に書いてありますが、「アルザス・欧州日本学研究所」というのがあります。ここはヨーロッパの中でも、日本の問題を色々研究する一つの中心的な研究所を持った場所でありますし、日本人の後藤さんという女性が日本事務所の代表でこちらにおられます。そういった人のつながりもできるのではないかと思っておりまして、そういう意味で楽しみしております。
それから今回、高山市にも、当然飛騨のお酒ですから行きますけれども、この部分はこの11月はおそらく高山市長も一緒に行かれると思いますので、飛騨の方々も、それから造り酒屋の方々もこの旅行博には大勢お出でになるというふうに聞いておりますので、これがまず1つのスタートですけれども、積極的にやっていきたいと思っております。
記者 亜炭鉱の充填のことなのですけれども、延長700m、容積的にはどれくらいという見通しはあるのですか。
知事 容積ですか。
記者 どのくらいの量を埋めるのかということ。それから、それを埋めるのに、ずいぶんな量がいると思うのですけれども、何をもって埋めるのかということで、何か分かっていることがあれば。
知事 延長700mで事業費約4億1千万円ということですから、既に積算もできている訳ですけれども、まずは現地でボーリング調査等の地質調査等をやって、地下空洞の状況も最終確認した上でやります。
「限定充填工法」という名前の方法がありまして、色々なところで使われているのだそうです。東海環状自動車道の東回り区間の工事でも使われた工法だと言われておりますが、道路面から地下の坑道までボーリングで穴を開けて、その穴から粘土やセメントを配合した充填剤を注入していくというやり方で中を埋めていくという、そういうやり方でございます。
実は昨年度から充填工法については、色々な形でモデル的にやっておりまして、その充填剤が、例えば時間とともにどういうふうに変わっていくか、強度はどうなるか、そういったこともある程度、既にモデル的な準備作業はやってきておりますので、今回そういうモデル的というよりも、実際の道路の充填という意味では初めて御嵩町でやる訳でありますけれども、工法的には確立されているというように聞いております。
具体的に、この充填剤が何トンで深さがどれだけという話があれば、担当のほうでご説明させていただきますけれども。