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感染していることがわかったら

検査結果が陽性だったら

 エイズの原因ウイルス、HIVに感染しているかどうかは、抗体検査でわかります。抗体検査では、まずスクリーニング検査という、振り分けの検査を行い、陽性とわかると、確認検査という、二次検査が行われます。

 あなたが保健所に抗体検査の結果を聞きに行って、もし陽性と言われたら、これら2種類の検査結果が両方とも陽性であったということで、あなたはHIVに感染しています。

 しかし、覚えておいてほしいのは、感染イコールエイズではないということです。感染後も、長い間、症状はほとんどなく、感染前と同じように生活できます。

 では、保健所の検査で陽性とわかった場合のそれからについてお話ししましょう。

 検査結果を聞きに行くと、保健所の医師が、あなたの結果が陽性であったこと、つまり感染していること、HIVやエイズについての医学的な説明、そして、今後あなたにとって必要なこと、保健所にできることなどを説明します。

 感染したのは、悲しいことですが、症状のない時から、医師の治療を受け、自分で生活を管理することにより、発病を遅らせることができます。また、パートナーに感染していることを話して二人の性行為の方法について相談したり、今後の自分の生き方を考える材料になります。

 保健所では、カウンセリングの後、専門の医師がいる病院を御紹介します。また、結果説明の日以降も、同じ保健所の医師や保健師が御相談にのります。

 感染後の経過について詳しく知りたい方は、「エイズの症状と経過」を御参照ください。

 

治療方法

 エイズの治療方法についてお話しします。

 残念ながら、現在、エイズの特効薬やワクチンはまだ見付かっていませんが、発病を遅らせたり、様々な合併症に対する治療が行われます。

 まず、感染した後の自覚症状のない時期、いわゆる無症候性キャリアと呼ばれる間は、通常2、3か月に1回の通院で経過を観察し、病気の進行を遅らせるような生活管理の仕方についてアドバイスを受けます。後は、今までどおり、働いたり、学校に通ったりできます。

 病状が進んでくると、抗HIV薬と呼ばれる治療薬を服用します。現在わが国で使用可能な抗HIV薬は、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(AZT、ddI、3TCなど)、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NVP、EFV、DLV)およびプロテアーゼ阻害薬(IDV、NFVなど)の3系統の薬剤が用いられています。必要があれば、入院治療を受けます。

 その他、エイズが発症しておこる、日和見感染症やガンなどの合併症に対しても、それぞれ予防策や治療がとられ、延命効果をあげてきています。

 このように、現在、世界中の研究者により、日進月歩でエイズの特効薬や治療法の開発が進められています。

 また、病気の見通しや自分の将来について不安や心配があるときは、医師、看護師、臨床心理士などが精神的なサポートを行います。

 

他人にうつさないために

 もし、あなたがエイズの抗体検査で陽性、つまり感染していることがわかったら、たとえ、今、自覚症状がなくても、あなたの精液、膣分泌液、血液から他の人にウイルスをうつす可能性があります。

 しかし、エイズのウイルス、HIVは感染力が弱いので、性行為などに気をつければ日常生活でうつすことはありません。

 では、HIVの感染者であるあなたが、他の人にうつさないための方法をお話しします。

1カミソリ、歯ブラシ、タオル、ピアスなど血液のつく可能性のある日用品は自分の専用とし、他人のものは使わないようにしましょう。

2けがなどで出血したら、自分で処理するようにしましょう。

3輸血や臓器移植に自分の血液や臓器を提供しないようにしましょう。

4性行為をするときは、できればパートナーに自分が感染していることを話し、コンドームを正しく使う、などの方法を相談しましょう。

5妊娠や出産を希望するときは、主治医と相談しましょう。

 このように、あなたの血液、精液、膣分泌液が直接他の人に接触することを避ければいいのです。その他、疑問や不安は主治医や看護師に相談して解決しましょう。

 

医療費はどうなるか

高額療養費制度・所得保障制度

 治療費はその人の身体の状態や治療方針などによって異なりますので、一概に数字を示すことは難しいですが、現在標準的な治療である抗HIV薬の多剤併用療法では、全額自己負担として、毎月15万から20万円程度かかると言われています。健康保険を使うと、国民健康保険も健康保険(被用者保険)も、共に3割の自己負担(3歳から69歳)となりますので、抗HIV薬だけで毎月数万円の費用がかかる計算となります。

 実際は、これに再診料や定期的な血液検査などの諸検査料などが加わります。もし、ほかに何か予防しなければならない日和見感染症などがあったり、治療を必要とする病気があれば、さらに費用はかかります。

 ただ、一般の病気と同様、例えば高額療養費制度などの医療費助成制度や、傷病手当金や生活保護などの所得保障制度などを利用することが可能です。

 

身体障害者手帳の交付

 HIV感染症は免疫機能障害として、身体障害者手帳の申請も可能です。身体障害者手帳の交付を受けると、心身がい者医療費助成や更生医療などの医療費の助成を受けたり、その他各種手当の給付や税金の軽減、公共料金の割引、運賃等の割引などのサービスを受けることができます。しかし、身体障害者手帳の等級や所得の制限を設けているものもあり、市町村によっても受けられるサービスに違いがありますので、病院のソーシャルワーカーや市町村・福祉事務所の担当者などにお問い合わせください。あなたがHIVに感染していたら、その医療費には原則として保険を利用できます。

 詳しくは、かかっている病院のソーシャルワーカーなどにお尋ねください。

 

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