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平成29年度重大ニュース

飛騨農林事務所2017年重大ニュース

 職員の意見をもとに決定した、飛騨農林事務所の2017年重大ニュースは下記のとおりです。

1.第11回全国和牛能力共進会宮城大会へ管内から27頭出場

 平成29年7月19日に第11回全国和牛能力共進会に向けた肉牛区・種牛区の最終選考会で全出品区の出品牛が決定し、選抜された種牛19頭、肉牛8頭、計27頭全頭が管内から選抜される結果となりました。
 本大会に向けて、出品者、生産者団体、農業団体及び行政機関が連携して出品対策に取り組み、9月7日から11日に宮城県仙台市で開催された本大会において岐阜県代表として出場しました。
 本大会では、改良並びに出品対策の成果を全国に示すことができ、復興特別出品区「高校の部」では岐阜県立飛騨高山高等学校が、和牛審査競技会「後継者の部」では山口大作氏(飛騨市宮川町)が最優秀賞を受賞されました。

復興特別出品区「高校の部」最優秀賞
復興特別出品区「高校の部」で最優秀賞を受賞された飛騨高山高等学校

和牛審査競技会「後継者の部」最優秀賞
和牛審査競技会「後継者の部」で最優秀賞を受賞された山口大作氏

岐阜県選手団
健闘した岐阜県選手団の皆さん

審査の様子の画像
審査の様子

2.飛騨食肉センターの輸出食肉施設認定が12ヶ国・地域に拡大

 「飛騨牛」の海外輸出は平成20年度の香港から始まり、飛騨ミートの輸出施設認定は平成22年のタイ・マカオを皮切りに、香港、シンガポール、フィリピン、EU・ニュージーランド、ベトナム、米国・カナダ、ミャンマーと続き、本年9月には12ヶ国・地域目となる台湾が加わり、全世界へと輸出できる施設となりました。
 現在の施設は平成14年竣工ながら、度重なる施設改修と徹底した管理体制の構築により、日本を代表する高度な衛生管理水準を実現しています。
 豪州への日本産牛肉の輸出解禁に向けた2国間協議が進む中、11月には同国政府関係者による査察を受け入れ、日本の衛生環境・技術が同国の衛生管理基準を満たしているかの確認が行われました。
 新たに輸出が認められれば、海外におけるさらなる「飛騨牛」ブランドの向上、ひいては観光客誘致につながるものと期待されます。

牛肉輸出認定施設
新たに台湾が加わり、輸出認定が12ヶ国・地域に拡大

枝肉保管庫扉
対米輸出認定施設としての施設水準を維持するため、岐阜県食肉流通施設整備事業により、枝肉保管庫扉等を改修

査察の様子
豪州政府関係者による査察の様子  

3.春の叙勲で馬瀬口弘志氏が旭日中綬章(畜産業振興功労)を受章

 氏は、永年の酪農振興への功労により受章されました。
 地元高校を卒業後、乳業会社や市役所勤務を経て、昭和40年から酪農業に従事されました。平成6年から飛騨酪農農業協同組合長、平成12年から県酪農農業協同組合連合会長を務められ、平成23年には全国酪農協会長に就任されました。酪農の主産地ではない本県関係者が全国組織のトップを務めるのは珍しいことです。
 50年以上酪農に関わり、酪農家の経済的、社会的地位の向上を図るための活動に尽力されました。
 9月2日には高山市内に於いて、朝日県酪連副会長や早川畜産協会長らが発起人となり、政界や関係業界などから多数の参加者が集い盛大な祝賀会が開催されました。

馬瀬口氏
祝賀会で謝辞を述べる馬瀬口氏

旭日中綬章勲記勲章の画像
旭日中綬章勲記勲章

4.気象災害(大雪・台風)により被害を受けた農業用パイプハウス等の復旧支援

 平成29年1月14日からの大雪や、同年9月〜10月の台風(18号・21号)により、高山市及び飛騨市内のパイプハウス・温室・畜舎・倉庫等の農業用施設が大きな被害を受けました。
 農業用施設の被害額は両市あわせて約1億400万円(大雪5,600万、台風4,800万)と大きなものでしたが、県及び両市の災害復旧事業による現況復旧支援により、継続的な営農基盤を維持できることとなりました。

パイプハウスの被害
大雪により被害を受けたパイプハウス

復旧したパイプハウス
復旧後、営農を開始した様子

5.丹生川トマト選果場稼働開始

 国補助事業(産地パワーアップ事業)を活用して高山市丹生川町に整備された新たなトマト選果場が平成29年3月に完成し、同年6月中旬より稼働が始まりました。この選果場は、ABC同時選果、自動箱詰、モールド仕様などの機能があり、これらにより労働力不足の解消や高品質で規格の揃った大量ロットでの出荷が可能となったことから、市場等から高い評価を受けています。
 また、飛騨管内にある他のトマト選果場(高山選果場・吉城選果場)においてもモールド仕様での出荷規格に対応するため、県単補助事業(元気な農業産地構造改革支援事業)により新たな製函機を導入したことで、平成29年度産の飛騨トマトはすべて同一規格で出荷できる体制が整いました。

箱詰の様子
自動箱詰の様子

選果風景の画像
選果風景

自動箱組立ての様子
製函機による自動箱組立ての様子

定数詰の荷姿
​モールド仕様による定数詰の荷姿

6.飛騨コシヒカリ3年連続「特A」を獲得全国コンクールでも上位

 平成28年産の飛騨コシヒカリは、日本穀物検定協会が実施する米の食味ランキングで、最高評価の「特A」を3年続けて獲得し、美味しい米づくりへの取り組みが成果をあげています。
 高山市及びJAひだによる誘致活動により平成30年秋に高山市での開催が決定している「第20回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」の実行委員会設立総会が、平成29年6月28日に開催されました。
 設立総会では、本大会を飛騨地域3市1村の総力を挙げて成功に導き、この大会を通じて飛騨の米を全国に広くアピールするととともに、飛騨地域の農業者が大会への参加を通じて稲作の未来展望に明るい希望を醸成する大会を目指すことが確認されました。
 また、10月25日に開催された、「第3回飛騨の美味しいお米・食味コンクール」では、「第20回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」プレ大会として位置づけ、国際大会と同じ審査内容で実施し、国際大会への盛り上げと美味しい米づくりに向けた生産者の意識高揚と消費者へのPRを図りました。
 さらに、11月25日〜26日に山形県最上郡真室川町で開催された「第19回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」では、飛騨地域から5名の生産者が金賞を受賞し、また、全国農業高校お米甲子園では、飛騨高山高等学校も金賞を受賞するなど、飛騨地域の米の食味の良さがあらためて確認されました。
 今後、平成30年に飛騨地域で開催される「第20回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」に向けて、当所では関係機関と一緒になって大会に向けた機運を盛り上げるとともに、良食味米のブランド化を進めます。

実行委員会設立総会
第20回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会実行委員会設立総会

官能審査の様子
第3回飛騨の美味しいお米・食味
コンクール審査(官能審査)の様子

金賞受賞者
第19回米・食味分析鑑定コンクール:国際大会(山形県真室川町)における金賞受賞者の皆さん

上位入賞者
第3回飛騨の美味しいお米・食味
コンクール上位入賞者の皆さん

受賞報告
全国大会受賞報告

7.上広瀬果実組合結成60周年

 上広瀬果実組合は、昭和32年に組合が結成され、本年に60周年を迎え、6月6日に記念式典が盛大に開催されました。
 昭和27年頃から、国府町上広瀬地区で果樹栽培の取り組みが始まり、現在では、ももを中心に38戸で約30haが栽培されています。
 特に、全国的に長い間問題となっていたももの胴枯れ症対策として「ひだ国府紅しだれ」を組合が一丸となって育成し、平成18年に品種登録を行い、今では、多くの果樹農家が導入しています。
 今後も、もも新品種「飛騨おとめ」の導入等、新しい品種や技術、担い手を取り入れながら70周年、100周年と更なる発展を目指されています。

記念式典
ホテルでの記念式典

研修会の様子
桃栽培での研修会

8.夏秋トマト独立袋栽培研究会発足

 県中山間農業研究所で開発中の夏秋トマト独立袋栽培の現地実証が始まり、いよいよ現地での本格的な試験栽培が開始されました。
 独立袋栽培は、養液栽培で、ほ場の土と隔離されるため、土壌病害や過湿等の土壌不良条件下のほ場でも安定的にトマトの生産が可能になると現地でも期待されている技術です。
 現地での普及拡大を目指して、農業普及課、生産者、中山間農業研究所、農業経営課で「夏秋トマト独立袋栽培研究会」が立ち上がりました。
 研究会には、生産者が10名程度加入し、現地実証ほでの研修会や室内検討等を行い、現地での普及性を確認し、将来の技術改良、普及拡大を目指して活動を行います。

研修会の様子
研究会での研修会

独立袋栽培の画像
独立袋栽培

9.農業経営のパート確保を目指した取り組み

 近年、社会的問題にもなっている労働力不足については、ほうれんそう、トマト等の農業経営でも大きな問題となっており、特にほうれんそうの調製・袋詰め作業の雇用労働力の安定的な確保は産地の継続・発展に重要な課題となっています。
 そのため、安定的な雇用を確保するためには、他産業並みの労働条件・雇用環境を整備する必要があるため、社会保険労務士等の専門家による研修を行い、農業者も雇用主として今まで以上に雇用環境を整備し、雇用者の意欲が高まる職場になり、選ばれる職場となるよう、労働力確保に向けて産地一丸となって取り組んでいます。

研修会の様子
蔬菜出荷組合での研修会

調製作業
ほうれんそうのパートを
主体とした調製作業

10.GAPの本格取り組みを開始

 飛騨地域では、「ひだGAP」として農薬安全使用を中心とした農産物の安全確保に対する取り組みを中心に行ってきましたが、本年から「ひだGAP」のレベルアップのため「環境保全」「労働者の安全」の点検項目を含む自己チェックに取り組みました。
 また、飛騨地域内にもGlobalGAPに取り組む大規模な農業法人も出てきたため、普及指導員のGAP評価員の資格取得も行っています。
 GAPは、「食品安全」「環境保全」「労働安全」に取り組むことであらゆるリスクや環境負荷を最小限に抑えて持続的な農業を実践することで、海外輸出や特定の量販店等で取引の要件化を進めているところもあります。
 また、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の食材調達基準でもあり、農林水産省ガイドラインに基づいた「岐阜県GAP」の確認制度が施行されました。
 GAPへのニーズが加速化すると思われるので、今年を「GAP元年」として飛騨地域においても品目を問わず、積極的に進めていきます。

研修会の様子
蔬菜出荷組合での研修会

研修会
課内での研修会

11.秋の叙勲で溝端勘二氏が旭日単光章(土地改良事業功労)を受章

 元上野平土地改良区理事長の溝端氏が土地改良事業功労により、旭日単光章の叙勲を受けられました。
 氏は、30年間の長きにわたり上野平土地改良区の役員として職務に精励し、土地改良区役員を退任するまでの間、ほ場整備や農業用水路の改修等の事業実施において指導力を発揮し、その完成に尽力されました。
 さらに、自らホウレンソウ生産者として、また高山市農業委員会委員として6年間、高山市全体の農業の発展のために尽力するなど、地域農業への多大な功績がありました。
 また平成30年1月16日には、高山市内に於いて、上野平土地改良区理事長や地元の改良組合長らが発起人となり、関係者多数が集い盛大な祝賀会が開催されました。

溝端勘二氏
溝端勘二氏とご家族  

12.県営基幹農道整備事業神岡地区完成

 県営基幹農道整備事業神岡地区は、飛騨市神岡町山田と同町麻生野を結ぶ全長5.9km、全幅員6.75mの2車線道路で、平成3年度から整備を行ってきましたが、26年間の工事期間を経て、平成29年8月末で全線完成しました。
 この農道は、飛騨の高冷地野菜や飛騨牛等の農畜産物を集出荷施設や市場に輸送する役割のほか、通勤通学や生活道路として、さらには災害時・緊急時のう回路や輸送路としての利用が期待されています。

農産物輸送
大型トラックによる農産物輸送

農業施設へ直結
カントリーエレベーターに直結

13.県営中山間地域総合整備事業南高山地区完成

 平成22年度から進めてきた県営中山間地域総合整備事業南高山地区が平成29年6月に完了しました。この地区は、高山市久々野町、朝日町、高根町の農業用水や農道、農村集落内の道水路の整備を行ってきました。
事業の概要は以下のとおりです。
 総事業費スペース585,470千円
 事業量

  • 農業用用水路スペース5路線スペースL=3,049m
  • 農業用道路スペーススペース11路線スペース2L=1,284m
  • 農業集落道スペーススペース11路線スペース2L=2,447m
  • 農業集落排水スペース1路線スペースL=スペース487m

朝日第一用水路
朝日第一用水路(高山市朝日町)
開拓線集落道
開拓線集落道(高山市高根町)

14.県営農村環境整備事業石神用水地区石神用水清流発電所の試運転開始

 飛騨市神岡町石神地内にて、平成26年度から整備を進めていた石神用水清流発電所の試運転を12月8日から開始しました。
 発電された電力は北陸電力(株)に売電し、維持管理費や飛騨市内の農業集落排水施設の電気料金に充当する予定です。
 【発電施設概要】
 水車形式:横軸フランシス水車、最大出力:109.9kW
 圧力管FRPMφ450L=426m、ヘッドタンク1基、発電施設1式

発電所の画像
発電所

水車
横軸フランシス水車

15.県営かんがい排水事業宮川右岸用水地区鶴巣頭首工ゴム堰完成

 一級河川荒城川に設置してある鶴巣頭首工は、平成4〜5年に整備されたゴム堰構造の取水施設で、破損による空気抜け・流水や石礫等による摩耗等の損傷が激しく緊急を要する状況でした。
 全長31.5mのゴム袋体を更新する改修工事が5月に完了し、201haの農地へ用水を安定供給することが可能となりました。

頭首工左岸
鶴巣頭首工(左岸より)

頭首工右岸
鶴巣頭首工(右岸より)

16.農業水利施設を活用した小水力発電施設「JAひだ・数河清流発電所」完成

 地元が主導となり、急峻な地域特性を活かした小水力発電による地域おこしに着目し、その熱意に賛同したJAが地域支援を推進すべく発電事業者となり「小水力発電活用支援事業数河地区」として発電所を整備しました。
 地元組織とJAが強力な協同体制を構築した整備・運営は、県内初の取り組みです。
 竣工式(9/13)の様子が、岐阜新聞、中日新聞、日本農業新聞、NHK岐阜、ぎふチャンで取り上げられました。
 【発電施設概要】
 水車形式:横軸ペルトン水車スペース最大出力:49.9kW
 最大使用水量:0.11m3/sスペーススペース1有効落差:73.6m

竣工式
「JAひだ・数河清流発電所」の竣工式

急峻な地形
急峻な地形条件を活かして発電

17.清流の国ぎふ森林・環境税を活用した小水力発電施設「福地くん1号」完成

 第2期清流の国ぎふ森林・環境基金事業の一つである岐阜県小水力発電による環境保全推進事業で整備された県内初の発電施設です。
 自然エネルギー利用の研究、普及活動を行い、地域内における自然エネルギー自給率100%を目指し、地域の発展を推進するために設立された地域団体である福地温泉ECOエネルギー委員会が整備しました。
 水車の見学会、環境学習(11/27)の様子が、岐阜新聞、中日新聞、NHK岐阜で取り上げられました。
 なお、同施設を活用した環境学習は、今後10年間行われます。
 【発電施設概要】
 水車形式:鋼製上掛け式水車スペース最大出力:0.2kW
 最大使用水量:0.015m3/sスペーススペース1有効落差:2.2m

福地くん1号
小水力発電施設「福地くん1号」

環境学習の様子
地元小学生を対象とした環境学習の様子

18.第9回「アレうたてぇな飛騨の味」を開催

 毎年開催される飛騨高山冬の風物詩「二十四日市」にあわせて、今年も1月24日に飛騨の農林畜産業や飛騨農林事務所をPRするイベント「アレうたてぇな飛騨の味」を高山陣屋前広場にて開催しました。
 PRパネル展示のアンケートとともに、飛騨の野菜やジビエ(猪)など飛騨産食材をふんだんに使った「飛騨のジビエ鍋」約503食を無料で提供しました。
 ジビエの味は好評で、お客さまから質問を受けることも多く、併せて鳥獣害などの情報提供もできました。

飛騨のジビエ鍋
飛騨産食材が満載の「飛騨のジビエ鍋」

無料で提供
ジビエ鍋」を無料で提供

PRパネル
農林畜産業等のPRパネルを展示

19.飛騨高山高校生(農業土木)の現場研修会を開催

 9月20日に飛騨高山高校環境科学科2年生を対象に、飛騨農林事務所管内の農業農村整備施設の現場見学会を開催しました。
 農業土木を勉強している高校生に、授業では接する機会がない工事内容や農業農村整備事業の進め方などを説明することにより、県の役割を理解してもらえることができました。
 特に本年度は、飛騨高山高校環境科学科の卒業生である木口技師が実体験を踏まえた説明を行い、高校生たちは真剣に聞き入っていました。

橋梁工事現場
橋梁工事現場(広域農道飛騨東部2期地区)

講話
木口技師(同校卒業生)の講話

20.飛騨市宮川町にて「棚田保全組織座談会」を開催

 県内の棚田保全組織の代表者等が集い、各地域の取り組みの情報交換や課題の意見交換等を行い、棚田保全活動のさらなる活性化を図ることを目的に、毎年県下各地で開催されている「棚田保全組織座談会」が、今年は2日間にわたり飛騨市宮川町にて、約40名の参加で開催されました。
 11月17日は宮川公民館において、開催地の「種蔵を守り育む会」の取り組みや岐阜大学、岐阜聖徳学園大学の学生らの取り組みが紹介され、岐阜大学松本名誉教授をコーディネーターとする座談会では、県下各地域の取り組みなどについて活発な意見交換が行われました。
 また翌日11月18日は、現地(種蔵棚田)を視察し、地域の概要・特徴、棚田保全の取り組み等について理解を深めました。

座談会の様子
棚田保全座談会の様子

現地視察の様子
フィールドワーク(現地視察)の様子

21.木質バイオマス利用施設の運用が開始

 飛騨高山グリーンヒート合同会社が実施主体となり、「飛騨高山しぶきの湯」(高山市国府町)に木質ペレットガス化熱電併給施設が設置され、4月28日に竣工しました(木質ペレット使用量:845t/年)。この施設では発電した電力は電力会社に販売し、同時に発生する熱をしぶきの湯へ販売する、という形態の運営を行っており、新たな事業モデルとして注目を浴びています。
 また、「飛騨荘川温泉桜香の湯」(高山市荘川町)では株式会社井上工務店が実施主体となって木質チップを燃料にしたボイラーが設置され、9月29日に火入れ式が行われて熱供給が開始されました(乾燥チップ使用量:416t/年)。

しぶきの湯の画像
しぶきの湯

桜香の湯の画像
桜香の湯

22.飛騨市広葉樹のまちづくりシンポジウムが開催

 飛騨地域は厳しい気象条件にはありますが、その全域に全国に誇る豊かな広葉樹の森が広がっています。この広葉樹の森から生み出される清らかな水は、飛騨市の市章のモチーフにもなっているように、多様な命を育み豊かな暮らしを支えています。飛騨市民はこうした森を見つめ直し、市民・企業・行政が一緒になって、持続可能な資源として町づくりに活用する「広葉樹のまちづくり」推進する取り組みをはじめました。
 その嚆矢(こうし)として3月20日、古川町公民館において、飛騨市内の広葉樹林と価値とその資源の可能性を考えることを目的に「飛騨市広葉樹のまちづくりシンポジウム」が開催されました。
 このシンポジウムでは、「NPO森は海の恋人」の理事長の畠山重篤氏による「森は海の恋人‐人の心に木を植える」と題しての基調講演や事例発表、パネルディスカッションが行われました。
 また、併催行事として「ひだの森と木ラボラトリー」が開催され、「体験ポログラム」や「知る・学ぶブース」は子どもからお年寄りまでたくさんの人でに賑わいました。

まちづくりシンポジウム1
飛騨市広葉樹のまちづくりシンポジウム
(飛騨市提供)

まちづくりシンポジウム2
飛騨市広葉樹のまちづくりシンポジウム
(飛騨市提供)

23.「木育ひろば」の開設を促進

 岐阜県では、将来の森林づくりを担う子どもたちに対して木材利用や環境保全に対する理解を深めてもらうために「ぎふ木育」に取り組んでいます。この取り組みを進めるため、県内各地で「ぎふ木育」を身近に体験していただく拠点の整備を、地域の方々と共に進めているところです。
 飛騨地域においても木育に対する関心が高まってきており、3月24日には飛騨市の「古川子育て支援センター」内に、同27日には高山市西之一色町の商業施設内に「高山市つどいの広場チャイルドランド」として常設の「木育ひろば」が開設されました。

開設
木育ひろばの開設

木育の様子の画像
木育の様子

24.県単治山事業(強靭化対策)による治山工事完成

 既存の治山ダムの嵩上げ等を行い、治山ダムの機能を強化・拡充する事業として平成28年度に県単事業(強靭化対策)の採択を受けた下記の工事が5月末に完成しました。
 嵩上げにより、大きな治山ダムが完成し、下流域の住民の安全・安心が確保されました。
 稲葉通(いなばどおり)スペース飛騨市古川町高野稲葉通地内スペース1事業費20,211千円
 L=28.5mスペース10H=7.0mスペース11V=179.9m3

嵩上げ前
嵩上げ前の治山ダム

嵩上げ後
嵩上げ後の治山ダム

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