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飛騨川周辺地域の歴史的土木構造物
飛騨川は、飛騨山脈の乗鞍岳南麓を水源とし、高山市・下呂市・加茂郡白川町・七宗町・川辺町・八百津町を経て、美濃加茂市で木曽川に合流する延長148キロメートルの河川です。
急峻な地形を流れる飛騨川沿いには、飛水峡、中山七里など有名な景勝地があり、訪れる人の目を楽しませてくれます。また、飛騨川には数多くの橋や、水力発電用のダムなど、古くから市民の生活を支える土木構造物が整備されてきました。
今回は、飛騨川周辺にある、このような歴史的土木構造物について、その歴史や技術を見ていきましょう。
※掲載されている「ぎふ歴史的土木構造物」がある場所は、ほとんどが観光地ではないため、見学に際しては十分安全にご注意ください。
所在市町村 | 完成年 | |
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白川橋 | 加茂郡白川町 | 大正15年 |
梅村堤防 | 下呂市 | 明治8年 |
境橋 | 下呂市 | 昭和5年 |
上麻生ダム、上麻生発電所 | 加茂郡七宗町・白川町 | 大正15年 |
六見橋 | 下呂市 | 昭和6年 |
山川橋 | 加茂郡川辺町 | 昭和12年 |
白川(しらかわ)橋
加茂郡白川町にある飛騨川を渡る、大正15年完成の鋼補剛トラスによる3径間2ヒンジの吊橋。主塔も鋼トラスからなり、現存する吊橋としては非常に珍しい鋼吊橋。社団法人土木学会の選奨土木遺産に選出。
【所在地】 | 加茂郡白川町河岐 |
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梅村(うめむら)堤防
「どんこつ積み」という工法で積み上げられた、今もなお羽根の耕地を支える堤防。新田開発を推奨した高山県知事梅村速水(はやみ)にちなみ梅村堤防と命名された。
【所在地】 | 下呂市萩原町羽根 |
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境(さかい)橋
昭和5年に完成した下呂市金山にある馬瀬川を渡る境橋は、鋼ブレーストリブ・アーチ橋。この境橋から飛騨川に沿って下呂温泉までの区間は中山七里と呼ばれ、エメラルドグリーンの清流と、川を囲む奇岩・巨岩が多数ある風光明媚な峡谷として有名。
【所在地】 |
下呂市金山町金山から金山町渡 |
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上麻生(かみあそう)ダム上麻生発電所
加茂郡白川町の飛騨川にある発電出力が27,000キロワットの重力式コンクリートダム。大正15年に建設されたレンガ造りのレトロな雰囲気漂う水力発電用のダム。
【所在地】 | 加茂郡白川町河岐 |
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六見(むつみ)橋
日本三名泉のひとつに数えられる下呂温泉で有名な下呂市にある飛騨川を渡る橋。昭和6年に完成した鋼ボーストリング・トラス橋。かの野口雨情が下呂を訪れたとき、「六ツ見橋ゆきゃ暑さは志らぬ涼しい川風そよそよと」と唄われたことでも知られる。
【所在地】 | 下呂市少ケ野から森 |
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山川(やまかわ)橋
加茂郡川辺町にある飛騨川を渡る、昭和12年に完成したRCラーメン形式の橋。現存する同形式の橋では最大級の長さを誇る。山川橋の上流には川辺漕艇場があり、平成24年のぎふ清流国体のボート競技会場となる予定。
【所在地】 | 加茂郡川辺町中川辺から福島 |
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