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長良川周辺地域の歴史的土木構造物(その2)
長良川は、郡上市大日岳を水源とし、岐阜県・愛知県・三重県を流れ、伊勢湾に注ぐ延長166キロメートルの河川です。長良川は清流として有名であり、柿田川、四万十川とともに「日本3大清流」の一つと言われており、アユや鵜飼で全国的にも有名です。
特に、長良川においては、市民の生活を支える土木構造物が数多く見ることができます。今回は、長良川の中流域周辺にある、歴史的土木構造物について、その歴史や技術を見ていきましょう
※掲載されている「ぎふ歴史的土木構造物」がある場所は、ほとんどが観光地ではないため、見学に際しては十分安全にご注意ください。
所在市町村 | 完成年 | |
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美濃橋 | 美濃市 | 大正5年 |
長良川発電所 | 美濃市 | 明治43年 |
井の面発電所 | 美濃市 | 大正10年 |
松谷橋 | 関市 | 昭和9年 |
美濃(みの)橋
日本に現存する最古の近代吊橋。室町時代からの前野渡に代わって、大正5年に岐阜県出身の建築技師、戸谷亥名蔵(とたにいなぞう)を中心に建設が進められた。当時としては最大級の支間(116メートル)を単径間補剛(たんけいかんほごう)という工法で竣工した。
美濃橋は、平成15年に国の重要文化財に指定され、現在でも人・自転車専用として観光客や地元住民に親しまれている。
【所在地】 | 美濃市曽代から美濃市前野 |
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長良川(ながらがわ)発電所
写真手前:水車及び発電機
明治43年、名古屋電燈によって建築された発電所。古いドイツ製の水車・発電機は発電所の前に展示されている。長良川唯一の水力発電所の各施設は、名古屋の発展を支えた貴重な産業遺産で、国の登録有形文化財となっている。
【所在地】 | 美濃市立花 |
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井の面(いのも)発電所
大正3年1月に板取川電気(株)の安毛第2発電所として運転を開始。上流にある長良川発電所で発電された電気がすべて名古屋に送られていたため、地元の板取川電気(株)が地方の電気文化発展のために事業を開始した。現在は中部電力(株)が運営している。
【所在地】 | 美濃市安毛(あたげ) |
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松谷(まつたに)橋
主要地方道白鳥板取線、板取川の支川である松谷川に昭和9年に建設された。RC方杖ラーメン構造は非常に珍しい。この県道沿いには約7万本の紫陽花が植えられていることから別名「アジサイロード」とも呼ばれ、昭和43年に「日本の道100選」に選ばれた。
【所在地】 | 関市板取 |
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