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本文

番場遺跡

所在地

本巣市軽海(もとすしかるみ)
地図<外部リンク>

時代

縄文時代から江戸時代

発掘区近景の画像1
発掘区近景(南西から撮影)
発掘区近景の画像2
発掘区近景(東から撮影)

発掘状況

 番場遺跡は南北約1,200m、東西約700mの範囲に広がる遺跡であり、遺跡の東端には墳丘全長63mの前方後円墳である宗慶大塚(そうけおおつか)古墳(県史跡)があります。発掘調査は平成26年度に実施し、その発掘区は宗慶大塚古墳から西南西約300mの地点に位置します。発掘調査では、古墳時代前期を中心とする時期の竪穴建物や掘立柱建物、方形周溝墓、溝状遺構、土坑などを検出しました。

竪穴建物と掘立柱建物

竪穴建物
竪穴建物完掘状況(北から撮影)
掘立柱建物
掘立柱建物完掘状況(東から撮影)
竪穴建物2軒と掘立柱建物3棟を検出しました。竪穴建物は重複しており、1軒の土坑から残りのよい甕(かめ)が出土しました。また、掘立柱建物3棟のうち1棟は一辺が3m10cmの正方形の建物で、建物を構成する柱穴が方形です。建物の形状や柱穴の配置から、倉庫のような機能が考えられます。

方形周溝墓

方形周溝墓完掘
方形周溝墓完掘状況(南から撮影)
周溝と土坑の位置関係
周溝と土坑の位置関係(南東から撮影)
周溝内の土坑
周溝内の土坑(北から撮影)
方形周溝墓を1基検出しました。発掘区が狭小であるため方形周溝墓の規模は不明ですが、周溝の幅は3m26cm、深さは94cmです。また、周溝が埋まる過程で掘削された土坑から多数の土器が出土し、土坑の形状や出土遺物の様相から土坑墓(どこうぼ)の可能性が考えられます。

溝状遺構

溝
溝状遺構掘削風景(南から撮影)
土師器出土
土師器出土状況(北東から撮影)
甕出土
底部に穿孔のある甕の出土状況(北西から撮影)
鍬出土
北部九州型直柄鍬出土状況(東から撮影)
 幅約6m以上の大規模な溝状遺構を3条検出しました。そのうちの1条からは多数の土師器とともに石器や木製品、種子(しゅし)、貝殻などが出土しました。このうち、いくつかの土師器は完形のものが潰れたような状態で出土し、底部に穿孔(せんこう)のあるも出土しました。また、木製品では弧線(こせん)が複数組み合った線刻(せんこく)が描かれた作業台や、福岡平野を中心とする北部九州地方に特徴的な縦長の柄孔(えあな)をもつ北部九州型直柄二又鍬(ほくぶきゅうしゅうがたなおえふたまたくわ)が出土しました。溝状遺構の底面付近ではイシガイという貝殻が破片も含めて31点出土し、溝の花粉分析ではクワ科の花粉が多く見つかりました。

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