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本文

紙本墨書後世物語[しほんぼくしょ・ごせものがたり]

分類 重要文化財
指定別
所在地 郡上市八幡町柳町
所有者 安養寺
指定年月日 昭和41年9月14日
写真 紙本墨書後世物語

 後世物語は、後世物語聞書[ききがき]ともいい、法然の高弟であった隆寛の著作とされている。その内容は、問答9か条を設け、浄土宗の宗祖法然の念仏往生の義を述べたものである。
安養寺に伝来する後世物語は、本文の奥に、
本云
愚禿親鸞
以草本書写之
という親鸞の識語があるが、同筆で、これに続けて永仁3年(1295)の年紀があり、親鸞の写本をのちに筆写したものであることが知られる。胡蝶綴の桝形本で、縦横ともに16.5cm、料紙は厚い鳥の子紙を用いている。表裏に1面5行にし、濃墨をもって書いてある。初頁には「後世物語」の書名、行を改めて「チカコロ浄土宗の明師」云々と、漢字まじりの片仮名を以って書き続け、漢字には右側に片仮名の読み仮名をつけている。墨付は80枚。文字は親鸞の筆跡に酷似しており、筆者が原本の文字通りに筆写しようと苦心努力した痕が見えている。表紙は薄青色小紋のある綾地を用い、見返しは金箔押しである。

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