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彩箋墨書法華経[さいせんぼくしょほっけきょう]

分類 重要文化財
指定別
所在地 安八郡神戸町下宮
所有者 勧学院
指定年月日 昭和46年9月14日

彩箋墨書法華経

 勧学院密源寺は安八郡神戸町下宮にある天台宗の古刹で、同町内の善学院神護寺と同じく、伝教大師最澄の開創といわれている。古い歴史の寺院であるから所蔵の寺宝が多く、天文7年(1538)の朱漆銘のある沈金経箱一合と、鎌倉時代製作の仏器6種は、県重要文化財に指定されている。この彩箋墨書法華経5巻もこの寺伝来の什宝の一つである。
この法華経5巻は3類に分けられ、第1類は平安時代に筆写されたもので3巻、第2類は平安時代に書写されたものに、一部江戸時代中期に補写された部分が含まれているもの1巻、第3類は室町時代に補写されたもので1巻である。
法華経は正しくは妙法蓮華経といい、28品(ほん)で構成されている。勧学院の5巻のうち品名の出ているのは、13品で他は不完本である。もとは28品完備していたと思われるが、大永4年(1524)この寺は大火災で、諸堂、宝蔵等が焼失したこともあり、伝来の途中においては現在のようになったと考えられる。そのため、破損も見られるが、県下において他に類例を見ない豪華な装飾経(料紙に多くは金泥で界線を引き、界の上下には金銀の砂子をまき、その上に大小の切箔や野毛をおく優美なもの)である点貴重なものである。

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