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大矢田ヒンココ[おやだひんここ]

分類 重要無形民俗文化財
指定別
所在地 美濃市大矢田
技芸団体 大矢田ひんここ祭保存会
指定年月日 昭和31年2月24日
昭和33年4月23日
昭和51年6月4日

大矢田ヒンココ

 大矢田神社の例祭に上演される芸能で、同時に行われる山車の古幕には「慶長三年(1598)。氏家志摩守寄進」とあり、また、元和元年(1615)以来の祭事の古写本も伝えているので、この芸能は慶長・元和より以前から行われていたように思われる。
当日は、午前3時頃より松明をともし、笛・太鼓・摺鐘の囃子とともに、農民芸術的な人形(神人、農夫の類)十二、猩々、小蛇、大蛇が列をなして道行きをする。神輿がお旅につくと、祭儀となり、流鏑馬、組渡、山車の稚児の舞、獅子舞などが行われ、やがてお旅所東方の山の山腹で「ヒンココ」の芸能となる。人形の農夫が大蛇にことごとく呑食される、と神人が現れてこれを救うという筋の物語を演出する。須佐之男神と稲田姫の物語を思わせる。笛・太鼓・摺鐘の囃子は山腹に鳴り響き、山腹の林の中に「ヒンココ」の人形が現れたり、消えたりして、物語を進行するのである。これは、大変珍しい芸能で、大きな山を背景として、山を舞台とした原始的な操り人形を思わせる。

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