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雲鈑[うんばん]神戸町

分類 重要文化財
指定別
所在地 安八郡神戸町神戸
所有者 神護寺
指定年月日 昭和33年12月14日

雲鈑

 雲鈑は、中国古代の打楽器から変化したもので、禅宗寺院において多く用いられる。庫裏や斎堂に掛け、食事の合図などに打ち鳴らされる。
形は、円形の左右に切れ込みがあり、雲形をしているのでこの名がある。中央下部に撞座を設け、上部に2個、または1個の穴をうがつ。
神護寺伝来の雲鈑は、青銅製で、縦51.5cm、横48.0cm、厚さ約1.0cm。撞座の蓮華文は、直径7.0cm。全体に錆が現れ、青緑色を呈している。
この雲鈑には陰刻銘があり、中央撞座の上に「禅悦禅庵板鐘也」とあって、雲鈑の別名鈑鐘の文字が見え、その右に「奉施入近江州高嶋郡開田庄」左に「応永十年八月日壇那性本命工鋳之」とある。この銘文より、もと近江国禅悦庵という禅寺に寄進されたものであることがわかる。

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