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絹本著色十三尊仏像[けんぽんちゃくしょく・じゅうさんぞんぶつぞう]郡上市
| 分類 | 重要文化財 |
|---|---|
| 指定別 | 県 |
| 所在地 | 郡上市白鳥町長滝中切 |
| 所有者 | 阿名院 |
| 指定年月日 | 昭和41年9月14日 |
阿名院所蔵のこの画像は、絹地に十三の仏菩薩と明王を描いた密教仏画である。
十三尊仏の図は、密教における胎蔵界曼荼羅の十三大院をかたどって作られたもので十三尊仏をもって、一切の仏菩薩等を代表統一しようとして現れたもののようである。この十三尊仏図は、経典や儀軌の説ではなく、後人の創案で、その作者は文観[もんかん]といい、あるいは東寺の長者であった弘真とも伝えられているが確証はない。
図像の上では中央の大日如来を金剛界の大日如来として、他の十二尊を胎蔵界からとったのは、金剛界胎界不二の玄理をあらわして、両部曼荼羅を鳥瞰縮小してその精神を顕わしたものである。
著色をもって型のごとく上述の十三の仏、菩薩、明王を描いて、不動明王を除いた十二の諸尊はいずれも頭光身光を背にし、蓮台に坐った姿とし、不動明王だけは、火炎光背を背にし、慧々座に坐った姿となっている。最上段に位している虚空菩薩の上には天蓋が描いてあり、賦彩や褪色、剥落も少なく、截金彩色も施された美しい仏画である。
