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乾漆十一面観音立像[かんしつじゅういちめんかんのんりゅうぞう]

■分類 重要文化財
■指定別
■所在地 岐阜市美江寺町
■所有者 美江寺
■指定年月日 大正3年8月25日
乾漆十一面観音立像
●脱乾漆
●像高:176.0cm台座の高さ:63.3cm
 奈良時代後期(天平時代)の作である。脱乾漆という地方には少ない作で、当代中国の技法を学び、我国では天平時代に造られたのみである。奈良には阿修羅[あしゅら]や不空覇索観音[ふくうけんさくかんのん]その他、非常な傑作がある。はじめ塑土で大体の形態を作り、その上に漆で麻布を貼重ね出来上がってから布貼の一部を切り開いて中の土を全部取り去り、くずれないよう縦横に中枠を入れ支えおく。軽くて扱い易いが、縮みやすく、こわれ易いのが欠点である。
頭上には仏面をはじめ、八面の当初の変化面が残っている。
ゆったりとした天衣や条帛[じょうはく]の造形も自然で柔らかく、像全体の均斉がよくとれている。また、天冠台、瓔珞[ようらく]、腕釧[わんせん]の装飾は、細かく華やかである。
美江寺観音は、もと奈良の近く、伊賀国名張郡伊賀寺(座光寺)にあったが本巣美江寺附近(現瑞穂市内)に移され、さらに、天文年間に岐阜の美江寺に移したと寺伝にある。現在三重県の伊賀寺は、存在しない。