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シロヒレタビラ

シロヒレタビラ AcheilognathustabiratabiraJordanetThompson 絶滅危惧I類
(環境省:絶滅危惧IB類) コイ目コイ科
選定理由 既知のすべての生息地で生息条件が著しく悪化しており、個体数が危機的水準まで減少している。 写真を拡大表示します
形態の特徴 肩部に暗青色の斑紋と体側に暗色縦条がある。産卵期の雄の臀鰭の外縁部が白く縁取られて名前の「シロヒレ」のもとになっている。
生息環境 平野部の河川敷内の池や本流から引かれた用水路の流れの緩やかな場所に生息する。岩礁域や護岸の石垣の間や砂泥底部にすむ。
生態 主に付着藻類を食べる。産卵期は4〜9月で、二枚貝に卵を産み付ける。卵は1ヶ月ほどで稚魚に育ち、貝から泳ぎ出る。
分布状況 濃尾平野、琵琶湖淀川水系と、岡山県高梁川以東の瀬戸内海に流入する河川に分布する。国外では朝鮮半島中部及び中国大陸に分布する。県内では濃尾平野の河川に分布する。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 水路のコンクリート化や汚濁により母貝の減少とともに激減した。さらにタイリクバラタナゴとの競合、ブラックバスやブルーギルによる捕食で絶滅の危機にある。
保全対策 農薬の使用を最小限にする、水質汚濁の改善、河川・水路のコンクリート護岸を避けるなどの産卵母貝の二枚貝が生息できる環境の保全や創出が必要である。生息地におけるブラックバスやブルーギルの駆除なども有効である。
特記事項  
参考文献 長田芳和(2001)シロヒレタビラ.川那部浩哉・水野信彦・細谷和海(編)、山渓カラー名鑑日本の淡水魚3版、p.373:山と渓谷社.

文責:千藤克彦

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