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サンコウチョウ

サンコウチョウ Terpsiphoneatrocaudataatrocaudata(Eyton) 準絶滅危惧
  スズメ目カササギヒタキ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 写真を拡大表示します
形態の特徴 体はスズメより小さいが雄の尾が30cmと長い。頭部から胸が黒っぽく、目の周りのコバルトブルーが目立つ。背は茶褐色で腹部は白い。
生息環境 丘陵帯から山地帯下部の針広混交林などに生息するが、暗い林を好む。遊歩道が整備されているような公園でも繁殖する。
生態 夏鳥。越冬地は東南アジアである。4月頃渡来し、9月頃渡去する。地上3〜5mの木の枝に巣を作り、3−5卵を産む。孵化、巣立ちは約12日で小鳥類の中では早い方である。雄の囀りが「月日星ホイホイホイ」と聞こえるところから、サンコウチョウ(三光鳥)と呼ばれている。
分布状況 本州、四国、九州に渡来し繁殖する。県内での繁殖は高山市内の公園や岐阜市で確認されているが、山県市や各務原市、瑞浪市、可児市、垂井町、池田町などで繁殖期に生息が確認されている。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 繁殖地である丘陵帯から山地帯の里山は、道路や住宅地に開発されることが多く、繁殖に適した樹林が伐採されてきている。また、越冬地である東南アジアの生息環境が悪化していることも考えられる。
保全対策 本種は丘陵帯から山地帯の樹林で繁殖しているが、このような里山環境をできる限り保全することが大切である。
特記事項 御嵩町指定希少野生生物。
参考文献
  • 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
  • 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
  • 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)

文責:安藤辰夫・大塚之稔

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