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ミヤマモンキチョウ_20470

ミヤマモンキチョウ ColiaspalaenoLinnaeus 準絶滅危惧
(環境省:準絶滅危惧) チョウ目シロチョウ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。

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形態の特徴 翅を広げた大きさ40mm前後の蝶。翅の色は雄は黄色、雌では白色。雌雄とも翅の縁は帯状に黒くなっている。近似種として人里付近に生息するモンキチョウがいるが、黒くなった帯状部分に黄紋がないことで容易に区別できる。
生息環境 高山帯に生息。山岳尾根付近のハイマツ地帯や山腹の湿原に見られる。
生態 成虫は7月中旬〜8月に出現し、ハクサンフウロ・オオコメツツジなどの花で吸蜜する。幼虫の食草はクロマメノキ。幼虫で越冬する。
分布状況 本州の飛騨山脈及び浅間山に限定して分布。飛騨山脈では槍ヶ岳以北に見られる。国外ではヨーロッパ北部、シベリア、北米大陸北部など北半球の寒帯に広く分布。県内では上宝村と神岡町に確認記録があるが、生息地は北ノ俣岳、双六岳、笠ヶ岳付近に限定している。

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減少要因 登山者の踏み荒らし。県内の生息地は登山者の多い地域であることから、踏み荒らしによる食草の消失や成虫の生活場の縮小が懸念される。また、昆虫愛好家による乱獲も減少要因として挙げられる。
保全対策 登山道以外の場所に立ち入らないような配慮が望まれる。特に本種の生息はクロマメノキの生育に依存していることに留意する。
特記事項 県内に生息する個体は北アルプス亜種(ssp.sugitanii)に区分される。
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