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ヒメタイコウチ_20444

ヒメタイコウチ NepahoffmanniEsaki 準絶滅危惧
  カメムシ目タイコウチ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。

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形態の特徴 全長20mm前後のカメムシの仲間。体は黒褐色。前足は腕の部分が太く先には鋭いつめがある。口はセミのような細長い棒状。外形的に似た種類にタイコウチがいるが、タイコウチは本種より体が一回り大きく、体の後ろについている呼吸管が長い。また、前足の腕の部分の付け根にトゲがある。
生息環境 水生昆虫で湿地に生息するが、生息場所は湧水付近のコケの間や、水深の浅い湿地や小さな水路の落葉間や水草の根ぎわなどである。
生態 4月下旬より6月にかけて水際近くの土やコケの上に産卵しふ化した幼虫は秋に成虫になり成虫で越冬する。
分布状況 本州の東海地方、兵庫県の限られた狭い範囲に分布。県内では美濃地方の各務原市、関市、多治見市、土岐市、恵那市、瑞浪市などに確認記録が見られ、主として東濃地域に分布。

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減少要因 生息環境となる湿地や湿田の減少。本種の生息する低地・丘陵地は人間の生産活動の活発な場所でもあり、改変により生息場所が消失している。特に、本種の生息場所は小さな流れである場合が多いため小規模な改変でも消失しやすい。また、湿田は生産性を高めるため乾田化されたり、山裾の湿田では長い間耕作が行われないまま放置されて乾燥した草地になるなどして減少している。
保全対策 山間湿地の保全・創出に配慮が望まれる。
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