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カイツブリ

カイツブリ Podicepsruficollispoggei(Reichenow) 準絶滅危惧
  カイツブリ目カイツブリ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 写真を拡大表示します
形態の特徴 全長27cm位でハトより一回り小さい。体上面は黒褐色で、夏羽では頬から前頸が赤褐色になるが、冬羽では黄褐色になる。体毛は、雌雄同色である。
生息環境 丘陵帯の池や沼、淡水域から汽水域の河川に生息する。繁殖期は水草の多い場所、冬季は広い内水面に好んで生活する。
生態 留鳥。繁殖期は4月〜7月である。水生植物やヨシが繁茂する池沼で繁殖する。水生植物の茎に巣を引っかけ、流れないようにするだけでなく、水位に合わせて上下するようにしている。これを「浮き巣」とよんでいる。冬季は広い水面で群れで生活する。
分布状況 北海道から九州、南西諸島の水辺に広く分布する。国外では東南アジアから南アフリカにかけて分布している。県内では、岐阜市、各務原市、関ヶ原町、池田町、海津市などの池・河川で繁殖が確認されている。高山市で繁殖記録が1例ある。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 湖沼や河川のヨシの多い岸辺がコンクリート護岸化され、繁殖場となる水草が繁茂する水辺環境が減少している。
保全対策 本種が繁殖できるような水辺環境を保全する。岸辺のヨシ原や水草が繁茂する所はできる限り伐らないようにする。
特記事項  
参考文献
  • 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
  • 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
  • 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)

文責:安藤辰夫・大塚之稔

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