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ウシモツゴ_18329

ウシモツゴ Pseudorasborapumilasubsp. 絶滅危惧I類
(環境省:絶滅危惧IA類) コイ目コイ科
選定理由 既知のすべての生息地で生息条件が著しく悪化しており、個体数が危機的水準まで減少している。 写真を拡大表示します
形態の特徴 全長7cmになる小型の魚。体は黄褐色〜褐色で、繁殖期になると雄は全身が黒くなる。県内には近縁種のモツゴが生息しており区別も難しいが体型はモツゴに比べてずんぐりしている。また、口は上向きになる傾向が強い。
生息環境 池や流れのない用水路など低地の止水に生息。雑食性。生息場所は泥底で腐食質が堆積(たいせき)し水が濁っている場所が多い。また、水生植物が繁茂している所を好むようである。
生態 繁殖期は3月下旬〜7月頃で、池底の石や木杭(きぐい)に卵を産み付ける。産み付けられた卵はふ化するまで雄が保護するが、この時期の雄は気が荒く卵に近づく魚を激しく追い払うといわれる。
分布状況 日本固有種。本県南部及び愛知県西部に広がる濃尾平野に分布。県内ではかつて美濃地方の低地に広く生息し、ケンカモロコと呼ばれて親しまれていた魚であった。しかし、現在の確実な生息地は美濃市及び関市内にある特定のため池だけである。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 農業用水路、用水池の改修などによる生息環境の消失。止水に生息する種であり用水池など閉鎖的水域では改修などで干し上げが行われると復元は困難である。また、生息水域に新たに侵入したモツゴとの種間競争による個体数減少もいわれている。
保全対策 生息地の改変に際しては生息個体を一時的に保護し、改変後元に戻すような配慮が必要。また、水辺に植生帯を創出したり、水底に隠れ場・繁殖場となる石や木杭を設置するなど配慮が望まれる。
特記事項 近年、三重県で確認されたという情報もある。
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